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脳死下の臓器提供、26年で1000件に

2023-11-05 10:34:16 | 健康・医療
もう3年ほど前ですが、近所のかみさんの猫友達のTさんが急死しました。救急車が来たときは心肺停止状態だったようですが、何とか心臓は動いて搬送されました。

この時消防車まで来ていたのですが、後から聞いた話では連絡時に心肺停止の場合は、蘇生措置をするために人数がいるので消防車も来るようです。結局Tさんは脳死状態となり、いくつか臓器提供ができたようです。

さて日本臓器移植ネットワークは、中国地方の病院で60歳代の男性が臓器移植法に基づく脳死と判定され、臓器提供の手続きに入ったと発表しました。1997年の法施行以後、脳死下での臓器提供は1千件となったようです。

脳死下では1999年に1例目の提供がされ、当初は年に十数件程度でしたが、法改正により2010年からは家族の承認で提供できるようになり増加しました。近年は年に100件弱で推移しており、今年は104件(10月28日時点)で過去最高になっています。

9月末までに公表した提供者(ドナー)991件のデータを朝日新聞が分析したところ、性別は男性が約6割、女性が約4割でした。50代が225人(23%)と最多で、40代が196人(20%)、30代は128人(13%)でした。15歳未満の子供は47人(5%)で60代以上は144人(15%)となっています。

提供された臓器は、腎臓が1757件で最多となり、心臓790件、肺840件、肝臓886件、膵臓515件、小腸32件でした。国内で移植を希望し登録する人は約1万6000人ですが、2022年に移植を受けたのは455人(心停止後の提供も含む)で、約3%しか移植を受けられないことになります。

背景には提供の意思表示をしている人が少ないことや、医療機関の体制が整っていないことがあります。内閣府の世論調査(2021年度)では、自分が脳死と判定されたとき約4割が臓器を「提供したい」あるいは「どちらかといえば提供したい」と回答しています。

しかし臓器提供する意思表示をしている人は、1割ほどしかいません。また厚生労働省の指針で脳死提供ができるとされる大学病院や救命救急センターのうち、実際に体制が整っているのは半数に満たないようです。

こうした状況を改善しようと、臓器提供の経験豊富な拠点施設が、経験の少ない施設にノウハウを提供したり、スタッフを派遣したりして支援する地域の医療機関どうしの連携が進んでいます。

厚生労働省は今年度から、体制が不十分な施設で患者や家族が臓器提供を希望した場合、他の施設に転院搬送する運用を一部地域で試験的に始めたとしています。

私は既に臓器提供できる年齢を過ぎてしまいましたが、臓器提供したいと思っていました。しかしそういう意思表示をしたことがありませんので、その程度が実情なのかもしれません。


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