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海洋のマイクロプラスチック汚染問題

2021-02-05 10:24:43 | その他
生活品のあらゆるところに便利で使われているプラスチックですが、海洋中のマイクロプラスチックが問題となり、いろいろなところでその削減が進められています。

マイクロプラスチックの明確な定義はないようですが、一般的に5ミリ以下の大きさのものとされているようです(1ミリ以下という説もあります)。

この問題の筆頭は海洋生物の生態系の破壊です。魚類、甲殻類、貝類やカモメなどの鳥類、アザラシなどの海洋哺乳類が海水に混ざったマイクロプラスチックをを誤嚥してしまうことです。

これは消化できませんので、消化不全や胃潰瘍などを引き起こし、海洋生物を死に至らしめることになります。このため多くの調査機関が調べて発表していますが、国際自然保護連合(IUCN)の調査結果を見る機会がありました。

ここでは海洋中のマイクロプラスチックの発生源と内訳が記されていました。この年間150万トンに及ぶ量ですが、私のイメージとはかなり異なっていたので紹介します。

ここで最も多いものが化学繊維で35%を占めており、洗濯機から下水を通して海に流出するとしています。確かに現在の衣類はほとんどが化学繊維できており、洗濯の時に小さな破片が出ることは十分予想できます。

個々の家庭から出る量はごくわずかですが、その頻度などから全体的には膨大な量になるのかもしれません。次に多いマイクロプラスチックは走行中の摩耗から来るタイヤで28%としています。

この上位2種で全体の3分の2になっていますが、これは対策の方策がないものと言えそうです。これだけ多くの車が走っており、そこで摩耗したものが側溝などから海に入るとしたら、これもかなりの量になりそうです。

3位が都市の粉塵で24%としていますが、これは具体的に何なのか記載はありませんでした。その他はわずかな割合で、路面の表示材が7%、船の塗料が3.7%、洗面用具や化粧品が2%となっていました。

この中には現在有料化が進んでいるレジ袋などの生活用品は当然ながら入っていませんでした。この内訳をみると、マイクロプラスチック問題の対策は本当に難しいと思われます。化学繊維を着ないわけにはいきませんし、それを洗濯しないということもできません。

もちろん車を大幅に減らすこともできないでしょう。現在レジ袋を始めとして、いろいろなものをプラスチックでないもにしようという動きはありますが、現実的にはマイクロプラスチックとは無縁なものばかりと言えます。

この問題に取り組んでいるという広告塔のようなものですが、ほとんど意味がないと思っています。レジ袋を使わずにエコバックで買い物をして、それを洗濯するとマイクロプラスチックを出しているのかもしれません。


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