ごっとさんのブログ

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急増する働き盛りの帯状疱疹

2023-12-27 10:36:28 | 健康・医療
「帯状疱疹」はこのブログでも取り上げていますが、私は発症したことはないのですが何となく身近な病気のような気がしています。

亡くなった母はその数年前にかなり酷い症状になりましたが、全く痛みを訴えないというある意味楽な症状でした。その後かみさんが肩にポチポチでき、皮膚科で帯状疱疹と診断されましたが、それほど痛みも出ずすぐに治りましたので誤診のような気がしています。

帯状疱疹はストレスや免疫力の低下により50代以上で発症する人が多いのですが、ここ数年は20〜40代の患者が増えているようです。帯状疱疹の原因は、水ぼうそうを起こす水痘・帯状疱疹ウイルスで、水ぼうそうが治った後もウイルスは体内特に神経節に潜伏しています。

数十年後に免疫が衰えたりするとこのウイルスが活性化し、上半身や顔に帯状の赤い発疹や水ぶくれ、刺すような痛みが出ます。80代までに3人に1人が発症するといわれています。

国内では1997年から宮崎県内の患者を対象にした大規模疫学調査「宮崎スタディ」が行われています。担当する千里金蘭大学によると、調査開始以降すべての世代で発症する人が増えており、1997年から2020年の間に発症率は1.8倍に増えています。

最近では20〜40代での増加が目立っており、2013年までは1.2倍程度の増加で推移してきたのが、2014年には1.3倍、2020年は2.1倍と急激に増えています。背景には、こどもへの水痘ワクチンが2014年に定期接種となったことがあります。

このワクチンの効果で、水ぼうそうに感染する子供が激減しました。子育て世代である20〜40代が、こどものウイルスを介して免疫が活性化される「ブースター効果」が得られなくなったことが関係しているようです。

ただ子供が水ぼうそうに感染しなければ潜伏するウイルスもなくなるため、将来帯状疱疹を発症する人も激減する可能性があります。1995年に水痘ワクチンが定期接種になったアメリカでは、帯状疱疹が減ったという報告があります。

このように20〜40代で帯状疱疹患者が増加していますが、50代以上に比べれば、痛みが3か月以上続く合併症が残るのはまれなようです。

この帯状疱疹の場合は、単なる虫刺されと違って、患部の周りに違和感や痛みが出るようですので、違和感などを感じる場合はすぐに皮膚科に行った方が良いようです。

それでも免疫の低下によって起きるとされる帯状疱疹が働き盛りの世代に増加するというのは、若干気持ち悪い感じもあります。


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