ごっとさんのブログ

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体内時計の狂いが老化の原因に

2024-07-26 10:34:46 | 自然
私はほとんど夜食を食べるという習慣はありません。風呂から出てくると水割りを飲みますが、基本的におつまみを食べることもありません。

よく深夜のラーメンは体へのダメージが大きいと言いますが、この辺りは体内時計が関係しているようです。

ヒトは夜になると眠り、朝が来ると目を覚まします。ネズミなどの夜行性動物は逆に、夜になると動き出し朝には眠りにつきます。いずれにしても生物は、地球の自転周期24時間に同調して、ほぼ24時間で体内環境を循環させる機能を持っています。

この24時間周期のリズムは「概日リズム(サーカディアンリズム)」と呼ばれ、生物の体内には1日の周期でリズムを刻む体内時計が備わっています。こういった体内時計が、進化上有利だったと考えられています。

たとえば光合成と窒素固定を行うシアノバクテリアの場合、この2つの反応を同時進行させるのは得策ではありません。光合成によって生成される酸素が窒素固定に必要な酵素を阻害します。

大雑把でも光の当たる12時間ぐらいで光合成をおこない、それ以外の時間で窒素固定をした方が生存上有利となります。動物の場合も食事ができる時間帯にはグルコースをどんどん使い、食事ができない時間帯はグリコーゲンを蓄えるといったことが必要となるわけです。

つまり動物も植物も地球の24時間周期に対応したほうが有利で生存確率が高まるといえるのです。シアノバクテリアを使った興味深い実験があります。シアノバクテリアの遺伝子を改変し、概日リズムを22時間周期に変えた変異株を作りました。

これを12時間は明るく12時間暗くしたボックスの中で飼育したところ、24時間周期のワイルドタイプは生き残り、22時間に改変された変異株は死んでしまいました。マスタークロックともいうべき器官が、視交叉上核という視床下部にある神経核です。

これが光に同期して体内時計のリズムを作り出しています。目から入った光情報が視交叉上核に届けられて、体内時計のリズムがセットされるとしています。その他各細胞内にある時計タンパク質があり、ほとんどすべての細胞が時計タンパク質によってコントロールされているようです。

この様にある意味厳密にコントロールされている体内時計が、夜中にラーメンを食べることによって乱されてしまうことになります。たかがラーメンでという気もしますが、食事時間というのは体にとってかなり重要な要素のようです。

私の感覚としては、グルコース不足になった体内に補給するのと、体内時計の乱れのどちらが重要かという気もします。


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