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頻尿や痛みが出ることがある「間質性膀胱炎」のはなし

2022-09-28 10:35:08 | 健康・医療
歳をとるとトイレが近くなるという話しはよく聞きますが、私も最近回数が増えた気がします。

それより問題なのは、急に我慢できないような尿意に襲われることがあることです。ほとんどの場合は尿意を感じてもすぐに消え、しばらくしてやや強くなるという感じですが、ごく稀に急激な尿意が来ることがあるのです。

かなり前のことですが電車で帰るとき、30分ぐらい乗るのですが15分ぐらいしたときにこの急激な尿意に襲われました。

最初は降りる駅のトイレに行こうと思っていたのですが、急激に強くなり後10分ほどと我慢していましたが、非常に苦しい10分間でした。それ以来電車などに乗るときは必ずトイレによるようにしています。

さて膀胱のトラブルとして多いものに「細菌性膀胱炎」と「過活動膀胱」のふたつがあります。細菌性膀胱炎は、尿道から入った大腸菌などが膀胱で炎症を起こす病気で、尿道が短い女性がかかりやすく頻尿や残尿感、排尿時にしみるような痛みが起こります。

これは抗菌薬を数日間飲んで菌を排除します。一方過活動膀胱は尿意を急に催したり、トイレが我慢できなくなったりする症状を指しますので、私もこの病気かもしれません。

この二つの治療を続けても、1.尿が溜まると下腹部に不快感や痛みがある、2.昼間に8回以上トイレに行く、3.夜間にトイレに起きて困る、4.尿意を急に感じる、などの症状が1か月以上改善しなければ、「間質性膀胱炎」が隠れている可能性があります。

間質性膀胱炎は、膀胱粘膜の防御機能が低下し、粘膜と筋肉の間にある「間質」に炎症が起きる病気です。粘膜の傷から尿が染み込んで不快感や痛みを覚え、一般的な痛み止めは聞きにくく、尿が溜まると強く痛むために頻尿になります。

原因ははっきりしていませんが、細菌性膀胱炎を繰り返すことで傷や炎症が残っている可能性もあります。またストレスや食事の影響で尿が酸性になり、粘膜を刺激し続けていることも考えられます。

診断が付くまでに時間がかかる人が多いのですが、国内に100万人ほどの患者がいるとみられます。膀胱の傷を治そうと免疫が過剰に働き、新しい血管がたくさん集まる「ハンナ病変」が生じることもあり、この重症例は国の指定難病になっています。

残念ながら根治する治療薬はなく、尿をアルカリ性にする薬や、免疫の働きを抑えたりする抗アレルギー剤などが医師の判断で処方されているようです。こういった薬で改善しなければ、膀胱を水圧で広げる手術が検討されます。

その他膀胱に炎症を抑える薬を注入する治療や、病変を焼き切るといった方法もあるようです。歳をとるとある程度こういった症状は出るようですので、日常生活に差支えが無ければうまく付き合っていく病気かもしれません。


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