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ごっとさんのブログ

病気を治すのは薬ではなく自分自身
  
   薬と猫と時々時事

ジェネリック医薬品は同じように効くのか

2015-01-10 10:07:25 | 
昨日はブログが書けませんでしたが、どうも胃腸の調子が悪く、午前中寝ていました。午後にはよくなったのですが、ブログを書くための集中力が戻りませんでした。薬を飲んだのですが、国はジェネリック薬を推奨しています。そこでタイトルの内容について書いてみます。
ただし私は、長いこと新薬開発に携わっていましたので、ジェネリック薬メーカーにやや批判的です。新薬開発には、200億とも300億ともいわれる費用が掛かり、大きなリスクも抱え非常に多くの努力を必要とします。その点ジェネリックでは、単に安価に作りさえすればよいという、いわば薬屋の苦労をせずに利益を出しているのは、けしからんという感じがしています。そのためやや辛口になりますが、なるべく客観的に考えてみます。

まずジェネリックという呼び名ですが、これは英語の Generic Name(一般名)という言葉からきているようです。薬の名前は、正式名、一般名、商品名と3種類ありますが、先発薬と商品名は異なっていても、一般名は同じ薬という意味でジェネリックという呼び名が一般化したようです。

医薬品はいろいろな特許で守られています。通常は物質特許ですが、これは私のような薬を合成している人が出しますが、競争が激しい分野では、他社よりも少しでも早く出す必要があります。したがってその物質が薬になるかどうかの結果が出る前に出してしまいます。特許の有効期間は、最大でも出願から25年ですので、実際に販売できるまで10年~15年が普通ですので、残りはあまり長くありません。そこで遅れて製法特許や用途特許を出願して、有効年月を長くする工夫をしています。

この特許の有効期限内は、他社は製造することも本来は研究することも禁止されています。そこで特許きれを待って、全く同じ成分の医薬品を出す、これがジェネリック医薬品です。当然同じ値段では売れませんので、かなり安く出すことになります。ですから製造方法が非常に難しいような薬は、先発薬よりも安く製造すると利益が出なくなり、当然こういう薬にジェネリックは出ないということになります。
また先発薬メーカーの方針として、ジェネリックを排除する場合は、特許が切れる時期に合わせて、薬の値段を大幅に下げてしまうのです。一般に先発薬メーカーは大手ですので、そこが安価な製法を本格的に研究すると、ジェネリックメーカーは太刀打ちできません。
以上のように、ジェネリックは限られた薬しか出すことができません。

前置きが長くなりましたので、本論は次回に続きます。