宇多田ヒカルが5年ぶりにシーンに帰ってきた
正確には2012年に配信限定で「桜流し」を出しているので作品の発表は3年半ぶりになる
「アーティスト活動」の休止と「人間活動」への専念は2010年当時様々な反響を呼んだ
それから5年、彼女は母の死と再婚、そして母となることを経験した
「人間活動」で彼女が得たものとは何だったのか
それは今回の新曲「花束を君に」を聞けばよくわかる
“普段からメイクしない君が薄化粧した朝”というはじまりの一行は
次の一行、また次の一行と読み込むごとに
死の歌なのだと衝撃的に気付かされる
死に化粧した最愛の人を前に言葉に出来ない想いが込み上げる
誰もが心の奥の方に刻み込んでいる風景ではないだろうか
そして次の瞬間、涙が溢れてくる
哀しみと愛しさはやがて感謝に変わり
“どんな言葉並べても 君を讃えるには足りないから
今日は贈ろう 涙色の花束を”と綴じられる
そしてまた、次に聴く時、冒頭の歌詞が胸を突き刺す
母の死を弔った彼女が母になり哀しみは慈しみへ
1人の天才少女は1人の母となり
歌声に温かく包み込まれていくような雰囲気を纏い
優しさと逞しさを兼ね備えて戻ってきた
花束を君に | |
宇多田ヒカル | |
Universal Music LLC |
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真夏の通り雨 | |
宇多田ヒカル | |
Universal Music LLC |
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