九州国立博物館で、京都仁和寺の観音堂展が開催されています。公開されているのは千手観音像と二十八部衆像などです。
九州国立博物館です。この日の大宰府は、かつてほどの酷暑ではありませんでした。
ロビーには博多山笠の飾り山が常設展示されています。
京都仁和寺に重要文化財の観音堂があります。近年、建物の傷みが進んでいたことから、平成24年度から半解体修理が実施されました。それに先立ち、堂内にある像たちは九州国立博物館に運ばれ修理が施されました。平成30年度中には全ての修理作業が終わる予定です。
これを記念して今回33体の像が一般公開されることになりました。観音堂は普段非公開なので、像を拝観するめったにない機会です。
展示は大規模な特別展ではなく、文化交流室の中の1室で行われていました。写真は展示室の入り口です。フラッシュをたかなければ撮影が許可されていました。
展示室は観音堂の須弥壇を模しています。正面の壁は複製ですが、33体の像は実物です。堂内の像は江戸時代のものです。像の説明は博物館の資料などからの引用です。三脚などを使っていないので、手ブレがあります。
ご本尊の千手観音菩薩立像です。合掌している2本の腕に加えて、40本の腕を持っています。1本の腕で25の願いをかなえるとされています。金色の荘厳な姿です。
千手観音の左脇に侍する降三世明王。踏みつけているのは、煩悩と欲望の象徴である大自在天(シヴァ神)と、その妃・烏摩(うま)。
右脇には不動明王。
千手観音の両側には眷属である二十八部衆立像が並んでいます。
前列左側の婆藪仙人は、能で老人を表現する尉の能面に似ていますね。
右側に並ぶ諸像。二十八部衆は千手観音菩薩に従って仏教の教えと信者を守る善神。甲冑を付けた武将像のほか、動物を背負う像、楽器を持つ像など多彩です。その姿は同じ京都の三十三間堂の二十八部衆像にならっているそうです。
前列左手は摩和羅女。その右が金毘羅王、その隣が広目天。一列後ろには増長天、阿修羅王など聞いたことのある名前が並びます。
那羅延堅固王。お寺の仁王門で見かけます。
密迹金剛力士。
雷神もいます。
こちらは風神立像。
私は宗教心が薄く、仏教も仏像についても詳しくありません。しかし仄暗い中に並び立つ諸像はなんとも存在感があります。実際に観音堂の堂内にいると、あの世の世界を実感するのかも知れません。
会場のパネル写真から。観音堂の須弥壇の壁には、補陀落山で説法をする観音菩薩などが描かれています。
回廊にも壁画があります。実は今回の展示会に先立ち、今年の春に東京国立博物館で「仁和寺と御室派のみほとけ」と題する特別展が開催されました。その一つの章として観音堂の再現展示がありました。今回観た33体の諸像だけでなく、堂内をそのまま再現した展示が行われました。
同じくパネル写真から観音堂の西壁と北壁。東京国博の特別展では高精細画像の壁画が再現されたということです。観音堂の内部を体感できる展示だったようです。
九州国立博物館での展示はあす2日までです。
三脚なしで・・・とありますが、写真撮影OKなんですか?
素晴らしい仏像の数々を拝見する事ができました。
仏様を見ていると心が落ち着いて来ます。
係員が入場する人にフラッシュをたかないよう言っていました。
皆さんスマホでの撮影がほとんどです。
私は宗教心に薄いのですが、仏像から伝わってくるものがあります。
素晴らしい観音像などを鑑賞させていただきました。Fフェイスブックにシェアさせてくださいね。宜しく!
仁和寺観音堂の仏さまだということを明記してシェアしてください。