幾つかのサルスベリは撮った。
キョウチクトウも撮った。
酷暑の続く真夏には無くてはならない花だけれど
暑すぎて見たくも無い花。
一番よく見かけるこの濃い桃色の八重咲きは中でも一番暑苦しい。
それだけ嫌われても、酷暑の真夏には無くてはならない花だし
「草の花」の汐見が見ることが出来なかったのもこの桃色の八重だった…と思っている。
キョウチクトウ(夾竹桃) キョウチクトウ科キョウチクトウ属 Nerium indicum
(2019.08.11 船上)
☆
▲ 花冠、副花冠全てを取り除いた状態。
合着している5本のおしべは一旦細くなった後、捻れながら集まって一本になっている。
▲ キョウチクトウの分解
テイカカズラの花
--------------------------------------------------------------
一重の花 去年のキョウチクトウ 今年のテイカカズラ
暑い真夏を彩るキョウチクトウは素敵な桃色~♡
この中から一つでも果実ができたら…などと考えています。
「草の花」の汐見さんが見ることのできなかったお花・・・ですか。
お花への想いって色々あるのですね。
サルスベリの冬姿を見た汐見の言葉を借りると「…こんな惨めな格好をして、それで生きてゐたって何になるものか、死んでる方がよっぽどましだ。こいつめ、死んだ真似なんかしやがって」と吐き捨てた。
サナトリウムに入所して回復の見込みが無くて半ば自暴自棄になっていたのだろう。
結局手術を受けて術中死した…と言うのが
小説の冒頭の章にあります。
このサルスベリに憑かれていたのは「私」と言う人物で、
汐見の残した二冊の手帳を基に書き下ろした…体裁を持つ小説です。
今お読みになって感動されるかどうかは分かりませんが。