社会人になってからのことだけれど、初夏の夕暮れに電車の中から見つけて
わざわざそこを訪ねたことがあった。
電車が元町駅を出て直ぐ、高架線は南北の通りトアロードを横切る。
夕暮れだったけれどふと目をやったその街路にこの花が咲いていた。
その並木もとっくに無くなってしまったし、その横にあった喫茶店・らんぶるも無くなった。
もう一つ、足繁く通った露地裏のコンコードも震災後に無くなった。
今日、あさみちゆきの「青春のたまり場」と言う曲を聴きながら遠い日を懐かしんだ。
永井龍雲の「つまさき坂」を聞いた時も不思議なくらいその光景が浮かんだ。
輝いていた筈の青春はほんのわずかな時間だけなのだろう。
ちょうど一年前のネムノキのページにこう綴っている。
間違いなくそれまでも何度と無く足を運んでいた筈のトアロードの街路樹が
ネムノキだったことを知る人は、当時ですら余りいなかった。
そこは居住地では無く飲食店などが連なった商店街だったし
反対側にあった洋風総菜店「デリカテッセン」の二階で食事した折にも
友人たち三人はもちろん、店の方たちでさえ誰も知らなかった。
それぞれが違う場所で思い思いの青春を謳歌していたのだとも思う。
(2019.07.17 明石西公園)
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▲ 今年はこの花糸が解れてゆく様を存分には撮っていない。
▲ 花序は10個以上の小花の集まり、それぞれに長く薄紅色の花糸を持つおしべが無数、めしべが1本。
そのおしべの花糸の色で、濃い桃色から白に近いものまでが存在する。▼
▲ ほぼ全ての小花が開いた状態。翌朝まで残っている。▼
▲ 眠るのは葉全体、小葉基部も下向きに折れる姿になる。▼
▲ 眠るのは葉全体、小葉は珍しく頂小葉の無い偶数羽状複葉。▼
(2019.07.10 明石西公園)
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▲ 「頂小花」と呼ばれているものは、花序の中心部分に咲く。ここには蜜が出るようで昆虫がやってくる。
おしべも上向きではなく、横に広がるので区別は出来る。▼
(2019.07.07 明石西公園)
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▲ この木はやっと花が咲き始めたばかり。小葉は上向きに閉じている。▼
▲ 「合歓木」と漢字で書かれる。意味深長なのは合わさって眠る葉の姿にも繋がる。
▲ 全体像を撮ろうとすると前日までの花殻が残っていて汚らしい。
それでもネムノキの花が咲いていたことには変わらない。
▲ こちらは開花直前、午後の花で三時間ほどかけておしべの花糸が伸び出してゆく。▼
▲ 開花が始まった小花、中心部分にある「頂小花」はこの頃にはっきりと見える。
花筒はやや太く、おしべの花糸はほぼ平開している。▼
ネムノキ(合歓木) マメ(←ネムノキ)科ネムノキ属 Albizia julibrissin
クロンキスト分類体系では従来のマメ科を、マメ科、ネムノキ科、ジャケツイバラ科に分科しているが
APG体系では、マメ科に一本化されている。
(2019.07.04 硯町)
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You Tube 「青春のたまり場」 「つまさき坂」
【蛇足】このブログにアップした画像が35万枚(100k/枚程度だからまだ40Gbyte程度だが)を超えた。
中には同じ画像が何枚も含まれているけれど気の遠くなるような枚数だ。
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去年のネムノキ 山の歌 ネムノキのこと
カリアンドラ・ハエマトケファラ/カリアンドラ・エマルギナタ
ネムノキのお花…とっても美しいですね。
こんなに素敵に撮れて素晴らしいです。
咲き始めの頃は見たことがありません。
蕾から…まだしべが伸びきらずうねうねしながら…
絡みつかず伸びて行く様子が手に取るようにわかります。
とても可愛らしいですね。
撮れなくても実際に見てみたいと思いました。
眠る葉の姿も同時に見たいです。
そして中心で広がる白い雄しべも・・・
楽しみを少し先にのばして・・・
あまり大きくない樹を探してみたいです。
青春ははるか彼方に…でも時折り手繰り寄せてみたり・・・
『青春のたまり場』『つまさき坂』
ゆっくり聴かせていただきます。
学生時代は勉学の記憶より山野跋渉の日々でしたし、山に行かない時は部室に入り浸って
過酷なトレーニングに明け暮れ、仲間が4人揃うと…。
男たちの青春のたまり場は、茶店ではなく雀荘でした。
その連中とは今も一年に一度、一泊であちこちに出掛けていますが
当時おつきあいしていた方とも、時折は電話で話すこともあります。
今年の夏は仲間の誘いで彼女のふるさとの山、大山(伯耆富士)に登る予定です。
残念ながら今年喜寿を迎えた彼女は腰を痛めて同行はしませんが。
そんなこんなの「青春」がまだ気持ちのどこかにある間は元気にしていられますね。