![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/57/88/9d4d03d8670ac9b8265c8c8e5242094e.jpg)
ここの植栽は立ち性のカンツバキのようだ。
這性のものと花は同じだけれど、樹は上に伸びてゆく傾向が強いから
人の背丈以上に育っている。
それでも樹の刈り込み選定は、植栽された場所によって変わるだろうから
これが這性、こちらが立ち性とは決めきれないのかも知れないし
やはり「サザンカが咲いている…」となってしまう。
確かにサザンカの一品種なのだろうから、敢えてタチカンツバキなどと言う人はいない。
かなりの花数だし、群れて咲き誇っているようには見えても
近寄ると幾つもの花弁が散り敷いている。
▲ ツバキと違って、葉は小ぶり、艶は無い。▼
▲ しべの付け根辺りに蜜が滲み出始めている。▼
▲ おしべはツバキのように全数が合着していないけれど、花弁には何本かずつが合着している。
ツバキとサザンカの交雑を裏付ける特徴なのだろう。▼
▲ 花弁にも滴り落ちた蜜が見える頃だ。▼
▲ 子房周りの毛も、蜜玉で光って見える。▼
▲ 下向き加減の花では、おしべの花糸にも蜜玉が滴り落ちている。▼
▲ おしべはツバキのように基部から中間部にかけて合着はしていないけれど、基部ではこのようになっている。
ツバキの性質が受け継がれている部分かも知れない。▼
(2021.12.15 北王子町)
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▲ めしべの基部、子房部分の細かな毛は、ツバキにはないサザンカの特徴。▼
(2021.12.20 須磨離宮公園)
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カンツバキ(寒椿・勘次郎/タチカンツバキ) ツバキ科ツバキ属 Camellia x hiemalis ’Kanjiro'(Camellia sasanqua ‘Kanjiro’)
(2022.01.15 上ケ池公園)
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総称としての「カンツバキ」
「カンツバキ」は、学名表記のようにサザンカとツバキの交雑種と言われているが、サザンカの園芸種説も根強い。
普通に言うサザンカは高木では3メートルを超えるものが多いけれど
カンツバキ群は背丈が高くなりにくく、八重咲きあるいは半八重咲きになる品種群の総称とされ
一般的に低木のサザンカという場合は、このカンツバキを指すことも多い。
園芸では、低い生垣に利用する横に広がる這い性のサザンカの一品種「獅子頭」を関東ではカンツバキ・寒椿と呼んでいた。
そこから作られたものの総称がカンツバキ(カンツバキ群)で
上に伸びてゆく立ち性のものを「勘次郎」・タチカンツバキの名で呼んでいる。
這性のものは植え込みに、立ち性のものは公園や緑地の生垣に使われる。
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▲ 明石公園のカンツバキ せいぜい1メートル程度に刈り込まれて、枝は横に広がる「獅子頭」の特徴を表している。▲
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… 写真を撮っていたら見に来られていたおばあさんから「カンツバキが綺麗ですね」と言われました。
「そうですね」と返事をしましたが、「サザンカですよ」と言った方が良かったかな?
まあサザンカもツバキの一種みたいだからカンツバキでも良いのかも …
上の文章はどこか変だと思う。
「サザンカもツバキの一種みたいなもの」なのかも知れないけれど
カンツバキはサザンカの園芸品種、ツバキとは違う。
カンツバキ、寒椿の語呂から、ツバキを連想、推測された誤解だったのだろう。
童謡「たきび」(作詞 巽聖歌、作曲 渡辺茂)の歌詞にあるのは、戦前の童謡だから在来のサザンカだったのだろうと推測される。
現在見かけるような、豪勢に花を咲かせているカンツバキ系主体の生け垣では無かったはずだ。
サザンカは寒さにはさほど強くはないので、今では花付きが良く耐寒性のあるカンツバキ系のものが生け垣などにも増えている。
ただ温暖化の影響もあって、在来のサザンカも復活し始めているのかも知れない。
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サザンカ カンツバキ(寒椿)獅子頭 カンツバキ(寒椿)勘次郎
サザンカ 白 カンツバキの蜜玉 サザンカ(山茶花)カンツバキ(寒椿) カンツバキ ハルサザンカ
すごいですね~~~
蜜が...こんな蜜をいつか撮れたらと想いがより強くなりました。
子房の周りの毛や花弁にまで滴り落ちる蜜が・・・まぶしいくらいに素敵です。
良いなぁ~と何度も何度もスクロールしています。
素敵なものや、知らないことをご紹介していただき驚きの日々の連続です。
ありがとうございます。(#^.^#)。
被写体が多いと、全体を撮りたくなるようですが私は反対に、一つきり咲いているのを探して撮ります。
そうすることで意外な発見もあるようですから
たくさん咲いている場所では、出来るだけあれもこれもと目移りしないようにしています。
見ていても気づかなかった事に気づかされるのはそんな時です。