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NTTドコモ、2010年度末契約数シェア50%を割り込む 11年度、新製品の販売動向カギ

2011-08-24 | 携帯事業者/日本



 携帯電話サービスの2010年度末の契約総数は1億1953万5400件と、前の年度末に比べて6.6%伸びた。

 米アップルの「iPhone」の販売が好調だった3位のソフトバンクモバイルと、データ通信用端末の販売でイー・アクセス(旧イー・モバイル)がシェアを伸ばした。

 一方、首位のNTTドコモはシェア50%を割り込んだ。


●囲い込み戦略描く

 ソフトバンクモバイルのシェアは、1.8ポイント増の21.3%。iPhoneに積極的に販売奨励金を投入し、新色のiPhone4の販売を伸ばしたほか、タブレット型端末「iPad2」の販売も好調だった。

 フォトパネル型の端末や、データ通信専用端末の販売もシェア増に寄与した。

 07年3月に参入したイー・アクセスのシェアは、2.6%と0.5ポイント増。タブレット型端末や携帯ゲーム機と接続してインターネットにつなぐことができる「ポケットWiFi」のセット販売などが量販店を中心に引き続き好調となっている。スマートフォン販売にもいち早く乗り出している。

 最大手のドコモは、1.5ポイント減の48.5%。

 データ通信専用端末の販売などで底上げを図ったものの、米グーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」を搭載したスマートフォンの人気機種の投入が遅れたことなどからシェアを落とした。

 同社はコールセンターやドコモショップなどの顧客満足度の向上で、解約率に歯止めをかける一方、「iモード」系のサービスの移植で、顧客を囲い込む戦略を描く。

 KDDIのシェアは0.8ポイント減の27.6%。スマートフォンの開発が他社に比べて遅れたことから、契約者の流出につながった。

 スマートフォンの新製品を発売した後も、携帯電話会社のメールが非対応のモデルがあるなど、体制整備の遅れも響いた。


●新製品の販売動向カギ

 11年度はスマートフォンの販売に各社とも本腰を入れており、シェアでも大きく明暗が分かれそうだ。

 特に発売が噂されるiPhoneの新作や、KDDIの「ウィンドウズフォン」のほか、ドコモの高速携帯電話サービス「Xi」、KDDIグループの「WiMAX」に対応したスマートフォンやタブレット型端末など、新製品の販売動向もカギを握るとみられる。




【記事引用】 「日経産業新聞/2011年8月22日(月)」


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