携帯電話業界ブログ

── ケータイ業界関連の記事集.

印バルティ・エアテル、国内と南アジア事業を再編 B2CとB2B部門を設置

2011-07-19 | 携帯事業者/世界



 加入者数でインド最大の携帯電話事業会社バルテイ・エアテルは、国内と南アジア事業を再編、来月1日に新組織が発足する。

 事業効率化と従業員への権限委譲強化を日指し、一般消費者向け取引の「B2C」と企業間取引の「B2B」の2部門を設置する。


●市場開拓進める

 B2Bが従来と変わらない大企業と通信事業者向けサービスを担うのに対し、B2Cは従来のモバイル、テレメディア、デジタルTV、その中のモバイル、モバイルコマース、モバイルヘルス、モバイル広告などの事業を統合、一般消費者や家庭、小規模オフィスに包括的なサービスを提供する。

 B2Cは、「消費者事業グループ」、「マーケットオペレーショングルーブ」の2グループで構成。

 マーケットオペレーショングループが「Go-to-Market」戦略の推進を担当し、インドと南アジア地域を北東&バングラデシュ南&スリランカ、西の3地区に分けて市場開拓を進める。

 サニル・バルティ・ミタル会長は「今回の組織改革は成長の次の段階をけん引する準備。事業の中心に顧客を置き、生活を豊かにする、愛されるブランドとなるための確固たる基盤としたい」と期待する。

 大小多数の通信事業者が混在するインドの携帯電話市場では、事業者間の競争が激化、バルティでもARPU(顧客単価)が5年間で半分以下の194ルピー(約345円)に減少した。

 来年前半には10億件突破が予想される加入者急増とは裏腹に、通信事業者の収益環境は厳しい。

 昨年実施された3Gオークションのライセンス料負担も大きく、各社は収益構造の改革や新しい収益の機会を求めて動いている。


●市場整備に期待

 政府は新しい通信関連法案の策定を進めており、今後は合併買収による事業者再編など市場整備も進むと期待されている。

 バルティでも昨年のアフリカ企業買収に続いて、今回の国内および南アジア事業の再編によって、今後の環境変化に備える体制を整えた。




【記事引用】 「電波新聞/2011年7月19日(火)/2面」


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