思っていた通りの参院選の結果だった。
野党乱立が自民1強にエールをおくる結果となった。加えて銃撃事件が接戦していた1人区と比例に大きな影響を与えた。
自民党が強いんじゃなくて、あまりにも野党が弱すぎる。とりわけ野党第1党の立民の選挙戦略がまったく見えない。”羹(あつもの)に懲りて膾(なます)を吹く”の喩えのように、前回の衆院選まで進めていた野党間の選挙協力にたじろいでしまったようだ。
ことさら野党協力を批判していたのは与党の面々。なぜかといえば政権選択ではない参院選での野党協力は手強いから。かつて自公が政権を失った前段には、参院選で与野党逆転していたことが決め手となった。だから参院選のまえに野党協力に手際よくくさびを打ち込んで邪魔をしたというわけだ。もちろんメディアもフル動員して評論家らが煽り立てていた。
そんな駆け引きもよめずに、まんまと罠にはまってしまった立民幹部の「選挙オンチ」ぶりにあきれる。昨夜の開票シーンでも、ボロ負けした結果が出ているのに「よく巻き返したと思う」などと代表がコメントする始末。そのズレっぶりはイタすぎる。
好きとか嫌いは別にして、その国の民主主義のためにはしっかりした野党がないと、緊張感のない偏った政権になってしまう。
この国の国民にしてこの国の政治あり。一色に染まりやすい国民性は今も昔も変わらない。