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■【心 de 経営】 経営四字熟語002 一視同仁 仁義と日本経営士協会の基準

2020-04-16 08:45:00 | 【心 de 経営】 経営四字熟語

■【心 de 経営】 経営四字熟語002 一視同仁 仁義と日本経営士協会の基準

本

 四字熟語には、いろいろとありますが、経営やコンサルティングを学ぶという視点の連載をします。

 四字熟語というのは、漢字4文字で構成された熟語で、中国の故事などに基づくだけではなく、幅広い内容を持っています。
 読み方を変えますと、別なものが見えてきます。それを経営コンサルタント歴40年余の目で見ますと、経営やコンサルティングに直結する示唆の多いことに気がつきました。 単に、四字熟語の意味を知るだけではなく、経営士・コンサルタントの視点から感じ取ったことをご紹介します。

■ 示唆の多い経営四字熟語  No.02

     ■■ 一視同仁(いっしどうじん)■■

 

仁義と日本経営士協会の基準 

 一視同仁(いっしどうじん)は、韓愈の「原人」の中に出てきます。「すべての人を差別せず、平等に見て愛し慈しむこと」とあります。

」は「慈しみ」「思いやり」「哀れみ」のことです。

【広辞苑】仁
 いつくしみ。思いやり。特に、孔子が提唱した道徳観念。礼にもとづく自己抑制と他者への思いやり。忠と恕の両面をもつ。以来、儒家の道徳思想の中心に据えられ、宋学では仁を天道の発現とみなし、一切の諸徳を「統(す)べる主徳」とした。封建時代には、上下の秩序を支える人間の自然的本性とされたが、近代、特に中国では、万人の平等を実現する相互的な倫理とみなされるようになった。

 「仁義」という言葉があります。時代劇で、渡世人が、世話になる人に対して「仁義を切る」というシーンがあります。親分・子分の間の道徳観とでもいうのでしょうか。

 この仁義というのは「いつくしみの心と道理にかなった方法。仁と義。【広辞苑】」というのがもともとの意味で、我々が平素感じているニュアンスと少し異なるような気がします。

 すなわち「仁義」というのは、人が踏み外してはいけないこと、世間の義理や人情を大切にすることを説いているのです。社会人として、人間関係をスムーズにする「基準」となるのが「仁義」かも知れません。

 何ごとも「基準」というのは重要です。特定非営利活動法人・日本経営士協会の理事には、平素「公平性の原則」を判断基準の一つとしています。

 何かを行う決定を下す前に、「これは公平性の原則に反しているか、いないか」という観点で判断します。

 例えば、日本経営士協会には「経営支援センター」というのが支部の下部組織として全国各地にあります。会員が、地域密着型のサービス提供等を通じて、会員のビジネスチャンス拡大に繋げようということがその主旨です。

 では、「経営支援センター長会議を東京で開催するときに、その交通費や運営経費は本部が負担すべきかどうか」という問題が発生したらどうするか、という時に「公平性の原則」が判断基準となります。

 その時に、「公平性」という言葉の意味は、人により解釈が異なります。

 では、上記の交通費の問題はどの様に考えたらよろしいのでしょうか。

 日本経営士協会は、プロの集団です。プロは、自分の実力次第で、収入が決まってくるというのが基本です。ですから、日本経営士協会のような特殊な組織における「公平性」と、その他の組織等では、解釈が異なります。

 私達の生活費は、都会で居住するのと、山の中で居住するのとでは、大きく異なります。

 東京に住んでいる人は、会場までの交通費は少ないですが、平素の生活費は、山中の人と比べますと多くの費用を支払っています。

 日本経営士協会のような組織では、プロとしての報酬は、実力相応であるのが「公平」ですが、その他は、自分がその地での生活を選んでいるのですから、そこで違いがあるのは「不公平」とみなさざるをえません。

 しかし、同じプロでも、企業がそのプロにコンサルティング等を依頼してきた場合には、依頼主が、その地に所在するのですから、東京のコンサルタントにコンサルティングを依頼する場合には、交通費等の経費を負担して頂くことになります。

 おそらく、多くの人が、上記の考え方に異論を唱えるでしょうが、状況により判断基準が異なるという視点で見ますと、変わってくると思います。


 最後に「韓愈」と「原人」について見てみましょう。

【Wikipedia】
 韓愈(かんゆ、768年~824年)は、中国・中唐を代表する文人・士大夫である。字は退之(たいし)、鄧州南陽(今の河南省孟州市)の人であるが、昌黎(河北省)の出身であると自称した。唐宋八大家の一人。おくりなによって「韓文公」ともよばれる。
 六朝以来の文章の主流であった四六駢儷文が修辞主義に傾斜する傾向を批判し、秦漢以前の文を範とした達意の文体を提唱した。
 古文復興運動は、彼の思想の基盤である儒教の復興と表裏をなすものであり、その観点から著された文章として、「原人」「原道」「原性」などが残されている。(一部変更)

■ バックナンバー

 これまでの経営四字熟語のバックナンバーをブログで見られるようにしました。

  https://blog.goo.ne.jp/keieishi-kyokai/c/519a7840abf5dcf643227ecff6b01cef

 


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