■【経営四字熟語で目から鱗が落ちる】7-03 博引旁証 フィリップ・コトラーの功績 ~ 多くの事例を紹介し、証拠を示して説明する ~

四字熟語というのは、漢字四文字で構成された熟語であることはよく知られています。お恥ずかしいながら、その四字熟語というのは、すべてが中国の故事に基づくものとばかり思っていましたが、実はそうではないことを発見しました。
経営コンサルタントという仕事をしていますが、その立場や経営という視点で四字熟語を”診る”と、今までとは異なった点で示唆を得られることが多のです。「目から鱗が落ちる」という言葉がありますが、四字熟語を講演や研修の場で用いたり、自分の仕事や日常会話に活かしたりするようにしましたら、他の人が私を尊敬といいますとオーバーですが、自分を見てくれる目が変わってきたように思えたことがあります。
四字熟語の含蓄を、またそこから得られる意味合いを噛みしめますと、示唆が多いですので、企業経営に活かせるのではないかと考えるようにもなりました。これを「目鱗経営」と勝手に造語し、命名しました。
以前にも四字熟語をご紹介していましたが、一般的な意味合いを中心にお話しました。このシリーズでは、四字熟語を経営の視点で診て、つぶやいてみます。以前の四字熟語ブログもよろしくお願いします。
■ 第7章 自育共育でプロフェッショナルに
世の中の変化、とりわけICT(IT)分野では「秒進分歩」といわれるほど技術革新のスピードが速くなっています。ビジネスの世界では、時代の変化に取り残されることは、死を意味するほどで、ビジネス関係者は必死で努力をしています。
自己研鑽という言葉がありますが、一人の力には限界があります。毎日どこかで開催されているといいましても過言ではないほど、セミナーが各処で開催されていますので、足繁く通っている人もいるでしょう。同じような志を持った仲間達が、例えば「朝会」と称して勉強しているところもあります。仲間とグループを作り、勉強会を開いているかもしれません。
「共育」は「教育」の誤変換ではなく、「共に育み合う」時代になってきているのです。自育共育のあり方を四字熟語から感じ取っていきましょう。
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■7-03 博引旁証 フィリップ・コトラーの功績
~ 多くの事例を紹介し、証拠を示して説明する ~
「博引」は、「ひろく例を引用すること(広辞苑)」という意味で、「旁証」は「傍証」に同じで「証拠となるべき傍系の資料。間接の証拠。(広辞苑)」です。このことから「博引旁証(はくいんぼうしょう)」とは、「広範囲に多くの例を引き、証拠を示して説明すること(広辞苑)」という意味となります。
例えば、テレビに出て来る解説者とか評論家という方々は、ご自身の専門分野のことを中心に調査をしているだけではなく、熟知した内容を素人にもわかりやすく解説してくれます。
マーケティングをかじったことがある人は、フィリップ・コトラー(Philip Kotler、1931年 - )をご存知でしょう。アメリカの経営学者で、現在は、ノースウェスタン大学ケロッグ・スクールで教授を歴任したりしていて、現代マーケティングの第一人者の一人です。
コトラーは、自分独自の学説・理論はもちろん持っていますが、それにも増してむしろこれまでいろいろな学者や実務者のマーケティング理論を体系化したという点で、その功績の大きさが高く評価されています。コトラーこそは、博引旁証という言葉にふさわしい人のひとりであるといえます。
広く書物を読んだり、物事を見聞したりして、広い知識を持つことは、企業経営でも、経営コンサルタント業でも不可欠です。ところが、それを取り違えて、経営者との知識や情報の格差を利用して、偉そうに、得々として“教えてやる”という態度のコンサルタントを時々見受けます。経営コンサルタントの仕事というのは、「書物などから多くの例を集め、証拠としてあげながら説明する」ということが「博引旁証」だと思い込んでいるとしたら、大きな過ちと考えます。
日本を代表するような商工業団体や業界の組合、あるいは大手社員研修企業などから講師依頼を受けますと、必ずと言っても過言ではないほど、「成功事例をたくさん紹介してください」というリクエストを受けます。
そのリクエストは、聴講者であります、経営者から出ていると思われます。経営者は、ライバル企業が自社とは異なることをやっていますと、それをまねすれば自分の会社も良くなると考えている人がいます。それでは自社の特質を活かすことにはなりません。企業は各々異なった体験や土壌を持っています。他の成功事例をそのまま導入しても、自社の体質に合うかどうかわかりません。すなわち他社では成功しても自社でも成功するという保証はないのです。むしろ、条件が異なりますので、そのままの導入は失敗する可能性があるのです。
「百聞は一見にしかず」といいますので、成功事例を知ることはそれなりのヒントとなるでしょう。しかし、それを自社の状況に合わせて、工夫を凝らすことは簡単ではありません。むしろ、成功事例に引っ張られて、自社には合わないやり方を導入してしまって、消化不良を起こしてしまう失敗事例を多数見てきています。
何ごとにも「ノウハウ」があると考えた方がよろしいでしょう。そのノウハウを見出すには相当なるエネルギーが必要です。多忙な経営者が、そのことばかりを考えている訳には行きません。「餅は餅屋」その道のプロにお願いするのも一つの方法でしょう。経営者が、腹をくくって、社内に特別なプロジェクト・チームを作って、その課題に取り組ませるなど、何らかの形で本腰を入れないと成功しないと言えます。
博引旁証と言うことは、使い方を間違えると必ずしも良い結果を生み出すわけではないことも知っておくべきでしょう。
朱子は「先知後行学」の中で「先ず知識を蓄え、それを基にして行動を起こすべきである」と説いています。何か問題に遭遇しても、知識を持たないよりは、知識を持っていれば、一般的には好ましい判断ができることを推測できます。
それに対して、王陽明は陽明学の一環として「伝習録」の中で「知行合一(ちこうごういつ)」を説いています。知識と実践は同一でなければならないという考え方です。
知識と行動がバラバラの例として「言行不一致」ということが挙げられます。いくら良いことを言っていても、自分自身はそれを実践できていなければ、折角良いことを伝えようとしても、聞く側は、聴く耳を持ちません。
例えば、経営者・管理職が部下を叱咤激励しても、自分は海外でギャンブルにうつつを抜かしていては、社員のモラールは上がりません。
同じことは、私の職業である経営コンサルタント業においてもいえます。5S運動を実践し、整理整頓をいくら主張しても、経営コンサルタント自身が自分の整理整頓ができていなければ、折角の5S運動も成功しないでしょう。
経済のグローバル化が進むにつれて、大企業から始まったISO導入は、その大企業との取引上、中小企業でもISO取得が義務づけられたかのような状態になってきます。ところが多くの中小企業では、準備や推進法、持続等に戸惑いをもっての対応となり、なかなか定着できません。
ところが中小企業でも製造業は3Sや5Sといった整理、整頓、清掃、清潔、躾が徹底されている企業が多く、その様な企業はISOの導入もスムーズにいくところが多いようです。
5SもISOも、企業の理想像を宣言し、それに近づけ、持続することがポイントです。始めは「先知後行」であっても、理想像に近づこうと努力をしてゆけば、「知行合一」の状態になってきます。結果として企業経営は従来より一層レベルが高まってくることを体験してきています。その過程においては経営者・管理職や社員との双方向コミュニケーションが行われないで、一方通行なコミュニケーションだけでは企業は良くなりません。
同様に机上の空論的な知識や理論だけでは結果に結びつかず、口先で言うだけではなく、行動することが重要なのです。
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世の中の変化、とりわけICT(IT)分野では「秒進分歩」といわれるほど技術革新のスピードが速くなっています。ビジネスの世界では、時代の変化に取り残されることは、死を意味するほどで、ビジネス関係者は必死で努力をしています。
自己研鑽という言葉がありますが、一人の力には限界があります。毎日どこかで開催されているといいましても過言ではないほど、セミナーが各処で開催されていますので、足繁く通っている人もいるでしょう。同じような志を持った仲間達が、例えば「朝会」と称して勉強しているところもあります。仲間とグループを作り、勉強会を開いているかもしれません。
「共育」は「教育」の誤変換ではなく、「共に育み合う」時代になってきているのです。自育共育のあり方を四字熟語から感じ取っていきましょう。
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■7-03 博引旁証 フィリップ・コトラーの功績
~ 多くの事例を紹介し、証拠を示して説明する ~
「博引」は、「ひろく例を引用すること(広辞苑)」という意味で、「旁証」は「傍証」に同じで「証拠となるべき傍系の資料。間接の証拠。(広辞苑)」です。このことから「博引旁証(はくいんぼうしょう)」とは、「広範囲に多くの例を引き、証拠を示して説明すること(広辞苑)」という意味となります。
例えば、テレビに出て来る解説者とか評論家という方々は、ご自身の専門分野のことを中心に調査をしているだけではなく、熟知した内容を素人にもわかりやすく解説してくれます。
マーケティングをかじったことがある人は、フィリップ・コトラー(Philip Kotler、1931年 - )をご存知でしょう。アメリカの経営学者で、現在は、ノースウェスタン大学ケロッグ・スクールで教授を歴任したりしていて、現代マーケティングの第一人者の一人です。
コトラーは、自分独自の学説・理論はもちろん持っていますが、それにも増してむしろこれまでいろいろな学者や実務者のマーケティング理論を体系化したという点で、その功績の大きさが高く評価されています。コトラーこそは、博引旁証という言葉にふさわしい人のひとりであるといえます。
広く書物を読んだり、物事を見聞したりして、広い知識を持つことは、企業経営でも、経営コンサルタント業でも不可欠です。ところが、それを取り違えて、経営者との知識や情報の格差を利用して、偉そうに、得々として“教えてやる”という態度のコンサルタントを時々見受けます。経営コンサルタントの仕事というのは、「書物などから多くの例を集め、証拠としてあげながら説明する」ということが「博引旁証」だと思い込んでいるとしたら、大きな過ちと考えます。
日本を代表するような商工業団体や業界の組合、あるいは大手社員研修企業などから講師依頼を受けますと、必ずと言っても過言ではないほど、「成功事例をたくさん紹介してください」というリクエストを受けます。
そのリクエストは、聴講者であります、経営者から出ていると思われます。経営者は、ライバル企業が自社とは異なることをやっていますと、それをまねすれば自分の会社も良くなると考えている人がいます。それでは自社の特質を活かすことにはなりません。企業は各々異なった体験や土壌を持っています。他の成功事例をそのまま導入しても、自社の体質に合うかどうかわかりません。すなわち他社では成功しても自社でも成功するという保証はないのです。むしろ、条件が異なりますので、そのままの導入は失敗する可能性があるのです。
「百聞は一見にしかず」といいますので、成功事例を知ることはそれなりのヒントとなるでしょう。しかし、それを自社の状況に合わせて、工夫を凝らすことは簡単ではありません。むしろ、成功事例に引っ張られて、自社には合わないやり方を導入してしまって、消化不良を起こしてしまう失敗事例を多数見てきています。
何ごとにも「ノウハウ」があると考えた方がよろしいでしょう。そのノウハウを見出すには相当なるエネルギーが必要です。多忙な経営者が、そのことばかりを考えている訳には行きません。「餅は餅屋」その道のプロにお願いするのも一つの方法でしょう。経営者が、腹をくくって、社内に特別なプロジェクト・チームを作って、その課題に取り組ませるなど、何らかの形で本腰を入れないと成功しないと言えます。
博引旁証と言うことは、使い方を間違えると必ずしも良い結果を生み出すわけではないことも知っておくべきでしょう。
朱子は「先知後行学」の中で「先ず知識を蓄え、それを基にして行動を起こすべきである」と説いています。何か問題に遭遇しても、知識を持たないよりは、知識を持っていれば、一般的には好ましい判断ができることを推測できます。
それに対して、王陽明は陽明学の一環として「伝習録」の中で「知行合一(ちこうごういつ)」を説いています。知識と実践は同一でなければならないという考え方です。
知識と行動がバラバラの例として「言行不一致」ということが挙げられます。いくら良いことを言っていても、自分自身はそれを実践できていなければ、折角良いことを伝えようとしても、聞く側は、聴く耳を持ちません。
例えば、経営者・管理職が部下を叱咤激励しても、自分は海外でギャンブルにうつつを抜かしていては、社員のモラールは上がりません。
同じことは、私の職業である経営コンサルタント業においてもいえます。5S運動を実践し、整理整頓をいくら主張しても、経営コンサルタント自身が自分の整理整頓ができていなければ、折角の5S運動も成功しないでしょう。
経済のグローバル化が進むにつれて、大企業から始まったISO導入は、その大企業との取引上、中小企業でもISO取得が義務づけられたかのような状態になってきます。ところが多くの中小企業では、準備や推進法、持続等に戸惑いをもっての対応となり、なかなか定着できません。
ところが中小企業でも製造業は3Sや5Sといった整理、整頓、清掃、清潔、躾が徹底されている企業が多く、その様な企業はISOの導入もスムーズにいくところが多いようです。
5SもISOも、企業の理想像を宣言し、それに近づけ、持続することがポイントです。始めは「先知後行」であっても、理想像に近づこうと努力をしてゆけば、「知行合一」の状態になってきます。結果として企業経営は従来より一層レベルが高まってくることを体験してきています。その過程においては経営者・管理職や社員との双方向コミュニケーションが行われないで、一方通行なコミュニケーションだけでは企業は良くなりません。
同様に机上の空論的な知識や理論だけでは結果に結びつかず、口先で言うだけではなく、行動することが重要なのです。
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