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■【連載小説】竹根好助の経営コンサルタント起業8章 6 資格試験の合格は難しい

2025-04-04 12:21:00 | 【話材】老いぼれコンサルタントのひとり言

  ■【連載小説】竹根好助の経営コンサルタント起業8章 6 資格試験の合格は難しい 

 
■ 【小説】 竹根好助の経営コンサルタント起業 
 私は、経営コンサルタント業で生涯現役を貫こうと思って、半世紀ほどになります。しかし、近年は心身ともに思う様にならなくなり、創業以来、右腕として私を支えてくれた竹根好助(たけねよしすけ)に、後継者として会社を任せて数年になります。 竹根は、業務報告に毎日のように私を訪れてくれます。二人とも下戸ですので、酒を酌み交わしながらではありませんが、昔話に時間を忘れて陥ってしまいます。
 これからコンサルタントを目指す人の参考になればと、私の友人が、書き下ろしで小説風に文章にしてくれています。 原稿ができた分を、原則として、毎週金曜日に皆様にお届けします。
【これまであらすじ】
 竹根好助は、私の会社の後継者で、ベテランの経営コンサルタントでもあります。
 その竹根が経営コンサルタントに転身する前、どのような状況で、どの様な心情で、なぜ経営コンサルタントとして再スタートを切ったのかというお話です。

 1ドルが360円の時代、すなわち1970年のことでした。入社して、まだ1年半にも満たないときに、福田商事が、アメリカ駐在事務所を開設するという重大発表がありました。
 角菊貿易事業部長の推薦する佐藤ではなく、初代駐在所長に竹根が選ばれました。それを面白く思わない人もいる中で、竹根はニューヨークに赴任します。慣れない市場、おぼつかないビジネス経験の竹根は、日常業務に加え、商社マンの業務の一つであるアテンドというなれない業務もあります。苦闘の連続の竹根には、次々と難問が押し寄せてくるのです。
 日常業務をこなしながら、アテンドという商社マンにつきものの業務を自分なりに見つめ直す竹根です。慣れないニューヨークを中心としたアメリカでのビジネスですが、時として折れそうになってしまいます。そのようなときに、若い竹根の支えとなってくれたのが、本社で竹根をフォローしてくれるかほりでした。彼女の父親は地元の名士ということから、竹根などに娘をやるわけにはいかないと厳しかったのです。かほりと竹根の努力で、結局、父親は折れざるをえず、晴れて結婚が認められました。
 たった一人でニューヨークで苦闘してきた、若者、竹根好助(たけねよしすけ)も5年の任期を終え、東京に戻り、本社勤務に戻りました。5年という歳月で自分の置かれている立場が急激に変化してきたことを実感している竹根です。その最大の変化が、まさか自分の身に降りかかると思ってもみなかったヘッドハンティングです。

◆8章 半歩の踏み込み
 ニューヨークでの5年の任期を終え、東京に戻り、商社マンとして中堅どころに足を踏み入れた竹根です。東京本社勤務が始まったばかりというのに、ヘッドハンティングという、想定だにしなかった話が舞い込みました。
 一方で、竹根の仕事ぶりは、常人とはかけ離れた発想での仕事ぶりでした。
  ※ 直前号をお読みくださるとストーリーが続きます。
     直前号 ←クリック

◆8-6 資格試験の合格は難しい
 中小企業診断士受験向けの参考書は書店に並んでいるが、こちらの資格の受験参考書はほとんど市販されていない。竹根は中小企業診断士向けの参考書を斜め読みして、基礎知識の整理をすることはしたが、むしろ経営者向けのノウハウ本を片っ端から読むようにした。日常の身近なことから学び初めて、次第にその道の奥義にまで到達するという意味を持つ「下学(かがく)上達(じょうたつ)」を地でいく竹根であった。アメリカで培った速読術がここでは大いに役に立つことになった。
 二次試験は、記述式の問題で、限られた時間にその設問に対する回答をするのは、まとめる力と構成力や文章力とともに、早く書けることが重要である。竹根は、ニューヨークで連日何十ページというレポートを本社に送っていたし、それに加えて毎夜かほり宛に手紙を書いてきたので、文章を早く書くことには自信があった。
 第三次試験は、企業診断実習とそれに基づく勧告書の提出である。実際に企業に行き、ヒアリングを通じたり、決算書などの財務資料などを分析したりして勧告書を書くのである。それも、試験会場で作成するのではなく、昼間は会社で仕事をして、そのあとのプライベートな時間に作成するのである。この点でも、竹根はかほりと福田商事の商社とメーカー問題や、海外営業部企画課の仕事をやってきたので、その延長線上のような感覚で取り組めた。気持ちの上では、非常に楽であったために、のびのびとした発想ができた。
 十月に第三次試験の発表があった。合格率は、二十分の一、すなわち五%である。幸い、竹根は、受検者すべての中の二番目の成績で合格ができた。順位まで発表されるという厳しさである。一位は、私立の名門大学のマーケティングの教授であった。竹根は、原町田というその教授に負けたことが悔しかった。原町田教授は、多数の著書もある、有名な先生であることは竹根も知っている。しかし、自分も曲がりなりにもアメリカの大学院でマーケティングを専攻してきたのである。相手が大学の教授であっても、その人に負けたことは、竹根にとっては大きな屈辱であった。
  <続く>

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■【小説風老いぼれコンサルタントの日記】 4月3日 ◇日本橋 ◇営業研修での出来事 ◇「あたりまえ経営のきょうか書」シリーズ 4-23 【経営支援】 信頼できるコンサルタントを選ぶポイント 1

2025-04-04 08:21:00 | 【話材】老いぼれコンサルタントのひとり言

 

  ■【小説風老いぼれコンサルタントの日記】 4月3日 ◇日本橋 ◇営業研修での出来事 ◇「あたりまえ経営のきょうか書」シリーズ 4-23 【経営支援】 信頼できるコンサルタントを選ぶポイント 1  

 平素は、私どものブログをご愛読くださりありがとうございます。

 この度、下記のように新カテゴリー「【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記」を連載しています。

 日記ですので、原則的には毎日更新、毎日複数本発信すべきなのでしょうが、表題のように「老いぼれ」ですので、気が向いたときに書くことをご容赦ください。

 紀貫之の『土佐日記』の冒頭を模して、「をとこもすなる日記といふものを をきなもしてみんとてするなり」と、日々、日暮パソコンにむかひて、つれづれにおもふところを記るさん。

【 注 】

 日記の発信は、1日遅れ、すなわち内容は前日のことです。

■【小説風 傘寿の日記】

 私自身の前日の出来事を小説日記風に記述しています。

4月3日

 近所(といいましても直線距離で2kmほど離れています)にアップルパイ専門店があり、高級品ですので頻繁には買えません。何かの名目を付けて時々、そこで買いました。
 ところが、先日、数か月ぶりに、買いに行ったら店が閉まっていました。
 定休日にしては、何の表示もないのです。
 翌日も行って見ましたが、やはり閉まっていました。
 二軒隣にケーキ屋さんがありますので、そこで尋ねてみたところ閉店したということでした。
 「実は、うちも来月末で閉店します」というのです。
 小麦粉・鶏卵などの原材料の価格上昇で、利益を確保できないとのことです。
 街からケーキ屋さんが消えているのですね。
 近年、コンビニのケーキがおいしくなっていますし、先行き不安で買い控えをしていることも原因なのでしょう。
 それにしても、あの、焼きたてのアップルパイを食べられないなんて、寂しいですね。

 コンサルタントを目指す人達の集まりがあり、【あたりまえ経営のすすめ】について、お話をする機会を得ることができました。

 下記のようなテーマでお話しました。

 

■第4部 【あたりまえ経営のすすめ 経営支援編】 2 信頼できる経営コンサルタントの見分け方

 半世紀にわたる経営コンサルタント経験から、いろいろな事を体験し、コンサルティング現場で活かしてきました。
 士業・コンサルタントは、経営者・管理職に対して、いろいろな局面からの支援をしていくべきです。そのためには、経営者・管理職の立場も理解をしていなければなりません。
 経営者・管理職向けの情報に対して、「俺は、コンサルタントだ。経営者・管理職向けの情報など必要がない」という姿勢でよいのでしょうか。「裏を返せばコンサルティングに通じる」という発想を士業・コンサルタントがしますと、視野が広がると考えています。
 士業・コンサルタントも経営者・管理職も、フレキシビリティを持った発想が必要なのですね。
 このような視点で、第4部をお届けします。

 1章は、コンサルタントとは何をしてくれる職業なのかという視点で、士業・コンサルタントの本質を経営者・管理職に知っていただきたいと思うコンテンツでした。

 ここ第2章は「信頼できる経営コンサルタントの見分け方」というテーマでお話します。

 残念ながら、世の中には、悪徳コンサルタントといわれる人もいます。

 また、この人を信頼してよいのだろうかどうかの判定も難しいことです。

 そのような経営者・管理職の皆様に、少しでも参考となればと考えてお届けします。

 コンサルタント・士業の先生方は、それを裏返して、自分は経営関連の専門家として如何にあるべきかを考えていただきたいと思います。

 すなわち、それを理解でき、行動に移せる士業・コンサルタントがホンモノのプロといえるのではないでしょうか。

 

■ 第4部2章 23 【経営支援】 信頼できるコンサルタントを選ぶポイント 1

 「信頼できる経営コンサルタントの特徴」、「有能な経営コンサルタントがもつ資質」について紹介してまいりました。ここでは、その延長上になりますが、さらに重点的に見るべきポイントにつきまして、いくつかのポイントを記述してまいりたいと思います。

◇ 多くを語りすぎない

  経営コンサルタントというのは、企業を訪問して経営者や社員から話を聞いたり、帳簿やコンピュータの資料を見たり、社内のあちこちを見学して回ったりしますので、その企業の長所だけでなく、短所や恥部までも知ることになります。

 当然、これらは企業秘密であり、外部に漏洩することは許されません。これを「守秘義務」といい、弁護士を始め、いろいろな専門的職業に共通したルールです。

 従って、優秀な経営コンサルタントは「私は○○株式会社を指導している」などと、他社を固有名詞でいうことはあまり言わないものです。その企業の細部まで知っていますから、話をするときに具体的な事例として引用することがあります。その時に、「それは○○社のことですね」と相手に推量されるかもしれません。これでは、機密を漏洩したことと何ら変わりがありません。

 優秀な経営コンサルタントは、「能ある鷹は爪を隠す」ということもあり、自己宣伝のために、大企業の名前を挙げたりしません。

 経営コンサルタントは口が堅いだけではなく、固有名詞、特に自分の顧問先の社名や社員名などは特別なことがない限り表に出すことはないのです。逆に「経営コンサルタントは固有名詞とデータで語れ」と教えられていますので、その矛盾を使い分けられる経営コンサルタントが信頼できるのです。

 


◇ 多くの顧問先を担当

 信頼できる経営コンサルタントは、「私は何百社も経営指導をしてきました」等と言うこともありません。一人の経営コンサルタントが心血注いでアドバイスをするためには、月に1~2回訪問しただけでは不可能です。

 ある優秀な経営コンサルタントは、顧問先を一度に3社、どんなに多くても5社以上の顧問先を持つことはないと言っています。すなわち、必要に応じて週に複数回も顧問先を訪問し、現場を直接見て、社員の言うことに耳を傾け、経営データを重視し、社内情報だけではなく市場情報にも関心を持ち、時には顧問先の営業パーソンと同行して顧客を訪問したり、自分で関連情報を収集したりします。

 このようにして中身の濃いコンサルティングをしてこそ真の経営コンサルタントといえます。このことからもおわかりのように、一人の経営コンサルタントが一度に何十社も顧問先を持つことはできませんので、結果的に何百社も指導をすることはできないのです。

 もし、そのような経営コンサルタントがいましたら眉唾か、実際には顧問先へ行って経営支援をしたというよりは講演や社員研修など、短期間で済む業務だけを担当した、企業の数のことを言っているに過ぎないでしょう。

 ただし、記帳代行とか給与計算代行とかをベースに顧問先を持つようなコンサルティング方式の場合には、多数を受け持つことはありえますので、顧問先の数につきましては、上述のようなことは一概には言えません。

 


■【今日のおすすめ】

 ■【きょうのおすすめ】 杉浦日向子の江戸塾 0江戸情緒に学ぶ バックナンバーを読む

 半世紀にわたる経営コンサルタント体験から、コンサルティングや経営だけではなく、いろいろなことをお届けしています。
 話材としてご活用下さると幸いです。

■【今日は何の日】

  当ブログは、既述の通り首題月日の日記で、1日遅れで発信されています。
  この欄には、発信日の【今日は何の日】などをご紹介します。
    https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/c/7c95cf6be2a48538c0855431edba1930

■【知り得情報】
 政府や自治体も、経営環境に応じて中小企業対策をしています。その情報が中小企業に伝わっていないことが多いです。その弊害除去に、重複することもありますが、お届けしています。

◇《法令》小規模企業振興基本計画
 中小企業庁では、小規模企業振興基本計画について、小規模企業をめぐる情勢の変化を勘案しつつ見直しを進めてきました。この度、小規模企業振興基本計画(第III期)が閣議決定されました。
 https://www.meti.go.jp/press/2024/03/20250325008/20250325008.html
   出典:e-中小企業庁ネットマガジン

■【経営コンサルタントの独り言】

 その日の出来事や自分がしたことをもとに、随筆風に記述してゆきます。経営コンサルティング経験からの見解は、上から目線的に見えるかも知れませんが、反面教師として読んでくださると幸いです。

 

■ 東京の日本橋、大阪の日本橋 403

 関西の方は、日本橋といいますと、大阪の電気街をイメージされると思います。
 江戸の日本橋は、新鮮な魚介類の陸揚げ地でした。
 地方の方は、東京の日本橋がどの様なところか、写真でご覧になられても、東京が水運の街だということは想像できないかもしれません。
  桜見物のボートツアーがあるほど、海や川・運河で繋がっているのです。
 残念なことに、現在の東京の日本橋は、その直上に高速道路が走っていて、「江戸」という響きからは、ほど遠くなってしまっています。
 江戸っ子の中でも、日本橋育ちの江戸っ子は、自分達が“真”の江戸っ子と自負しています。そのために、高速道路が覆い被さった日本橋を苦々しく思っています。
 その、江戸っ子気質が、政府を動かし、高速道路を地下に通すことになりました。青空の下の日本橋を見られるのもそう遠くなさそうです。
 ちなみに、大阪と東京では「日本橋」の読みが異なるそうですね。
 大阪は「にっぽんばし」、東京は「にほんばし」と発音する人が多いとのことです。
「日本」は、伝統的には「にっぽん」と読むそうですので、大阪の人の方が、本件においては伝統に近いといえます。
  それにしても、自国の国名の読み方が統一されていないのもおかしな国ですね。

■ 営業研修での体験

 ある研修会での経験です。

 私が現役時代に、営業部門の研修の席で、新規顧客開拓の必要性を説くことが多々ありました。

 某社のベテラン営業パーソンのひとりが、意地悪そうな目をして、「では、先生がわが社の新規顧客開拓を実際にやってみてくれませんか」と質問の時間に言ってきました。

 私も意地悪く、「私の話を聴いていましたか?」と返しましたが、その方は、私の言っている意図がはかりかねた様子でした。

 営業活動は、知識だけでは結果に結び付けることは難しいです。

 知恵と行動力の積み重ねです。

 ある方法を使えば、パッと受注ができるというようなことではないことは皆さんわかっているのです。

 一朝一夕にして、営業パーソンとして実力を上げることは不可能なのです。

 新規顧客開拓の必要性を理解できたら、あとはこれまでの経験と知恵を活かして行動するのみです。

 幸い、その企業と顧問契約ができ、その営業パーソンだけではなく、全員とともに、「あること」をしながら根気よくアドバイスを続けました。

 実績は次第に上がり、その営業パーソンとの人間関係は大変強固なものとなり、彼が管理職となってからも、顧問契約を継続することができました。

 楽しい思い出の一つを思い出しました。

■【老いぼれコンサルタントのブログ】

 ブログで、このようなことをつぶやきました。タイトルだけのご案内です。詳細はリンク先にありますので、ご笑覧くださると嬉しいです。

 明細リストからだけではなく、下記の総合URLからもご覧いただけます。
  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17

 

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■バックナンバー   https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/c/a8e7a72e1eada198f474d86d7aaf43db

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