気儘に書きたい

受験勉強よりもイラストを書くのが好きだった高校生の頃---、無心に絵を描く喜びをもう一度味わえたらいいのだが。

地下60メートルの海の底

2015-08-19 10:57:16 | 風景画
 夏の暑い日は、バイクで遠出をする気にならない。休日にスケッチに出かけようとして、近場で涼しい所を思いついた。地元にありながら、行くことがない関門トンネル人道だ。最後に行ったのはいつだったろう。昔は有料だったが今は原チャリ(押して歩かねばならない)以外無料となっている。
 人道口から一人で大きなエレベーターに乗って地下60メートルまで降下すると懐かしい光景があった。幅4メートルの人道トンネルの壁はカラフルにペインティングされ、760メートルのまっすぐな道路を歩くのに飽きさせない。
 トンネル入り口のベンチに腰掛けてスケッチを始めた時はお昼時で、歩行者がちらほら目に付く程度で、ゆったりした時が流れた。しばらくするとウオーキングをする人、ジョギングをする人が次第に目立って来た。天候に左右されない、日焼けの心配もない絶好の運動場だ。さらに時間が経つにつれ、自転車を押す観光客や外国人の集団が次々とエレベーターから降りて来た。関門トンネル人道は平日にもかかわらず観光スポットとして熱くなっていた。 


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