そぞろ神の物につきて―日本列島徒歩の旅の記録

  (2008年 日本海側)
  (2011年 四国八十八ヶ所)
  (2014・15年 太平洋側)

徒歩の旅 第85日 小平町  民宿 運上へ

2009年07月02日 | 2008年日本海側の旅
7月4日(金) 雨のち曇 (「大別苅防災ステーション」~ 小平町・民宿「運上」)



防災ステーションの四阿で泊まったのは正解で、夜間降雨。明け方にいったんは上がる。


出発前に、増毛から来たという17歳のハワイの青年に出会い少し話をする。自転車で北海道をを回ってきて、今後は小樽からフェリーで直江津へ行き、京都を見る予定とか。日本は美しいとしきりに言う。「Good luck!」と言い合って、
6時10分、出発。
増毛町から幌延(ほろのべ)町まで、今後辿る町のカントリーサインが掲示されている。これに豊富町と稚内市が加われば、旅の終わりだ。


雨上がりの静かな国道231号線を、緑の爽やかな空気を吸いながら、増毛方面に向けて坂を下っていく。

 
6時30分、別苅(べつかり)の集落に出て、ハマナスの咲く海岸線を行く。前方には増毛の町、


後方は別苅漁港とカムイエト岬。


6時40分、「小樽間内(おたるまない)第一バス待合所」を通過。不思議な風情のある海辺のバス停。


暑寒別川をわたり増毛市街地に入る。


7時15分~40分、コンビニで買い物と食事。牛乳、おにぎり2個、ピーナッツチョコ、ガム。
買っているうちに強い雨が降り出し、急遽雨具を着用して歩き始めるもののすぐに上がる。
増毛市街地を抜けて、広々としたくぼ地のような道路を行くと、眼下に海が見えてくる。
8時40分、陽が差し始めると、懐かしい草の匂いが漂う。


JR留萌本線とつかず離れずしつつ、朱文別(しゅもんべつ)、舎熊(しゃぐま)と海岸線に沿って辿る。
10時05分、阿分(あふん)のバス停にて小休止。
10時25分、礼受(れうけ)で留萌市に入る。この辺りの地名はいかにもアイヌ語が語源という感じだが、意味はまったく解らず。旅から帰ったら調べて見たいもの。


この時点で、まだ時間も早いので、今日の目的地を留萌からさらに先へと変更する。バス停にて、昨日予約した小平(おびら)の民宿に、宿泊予定を1日前倒しして今晩泊まりたい旨を電話し、了解を取る。
礼受郵便局のATMで2万円おろす。
跨線橋をわたり、
11時15分~25分、セイコーマートで買い物と食事。菓子パン2個、ミネラルウォーター、揚げせんべい。
留萌市街地に入り、
11時40分、留萌駅をショートカットして、左へ港栄橋をわたる。


留萌港を眺めつつ海岸通りを進み、


11時50分、留萌川にかかるルルモッペ大橋をわたると、正面のT字交差点に国道232号線の道路標識。
おっ、「稚内」の文字が見えるぞ。


橋をわたり、国道232号線の「日本海オロロンライン」北部に入る。
留萌川畔を河口に向けて歩いていくと、今度は「稚内182km」の文字。


12時05分~20分、春日町バス停にて小休止、食事。
12時35分、塩見緑地にて留萌観光案内図。


保存されている旧東突堤灯柱。


13時10分、国道232号線は「天売(てうり)国道」と呼ばれ、右手に小高い緑の丘、左手は日本海という同じ景色がどこまでも続く。


丘の手前にはエゾニュウがいくつも咲いている。


13時25分、臼谷海水浴場にて小平町に入る。気温24℃。


13時55分、小平のセイコーマートにて買い物、食事。牛乳、チーズパン、よくばりあんパン。
14時15分、高砂橋で小平蘂(おびらしべ)川をわたる。


14時25分、小平トンネル(728メートル)。「日本海オロロンライン」北部は、昨日までの南部の荒々しい姿と異なり、トンネルも緑の木々に包まれて実にやさしい表情をしている感じ。


その後は、海辺の家屋やカモメの群れに気を紛らせつつ、海と丘にはさまれた単調な長い道路を、潮騒を聞きながらひたすら歩く。








15時30分、大椴子(おおとどっこ)川にかかる真砂橋の先のバス停で小休止。
16時、後方を見ても、


前方を見ても、相も変らぬ海岸線に沿ってどこまでも続く道。時折車が猛スピードで走り去るばかり。家屋など何も無い。丘の上にオロロンウィンドパワーの風車が4基見えるだけ。


16時25分、秀浦(ひでうら)の標示があるが、ツーリングマップルには載っておらず、どのあたりなのか不明。ただただ単調な道路歩きが続くだけ。


16時55分~17時15分、ようやく旧花田家番屋に隣接する道の駅「おびら鰊番屋」に着いて休憩。


旧花田家番屋は重要文化財でぜひ見学したかったのだが、残念ながら時間が遅すぎたため終了してしまっている。


道路の反対側の「にしん文化歴史公園」に松浦武四郎の像がある。


アーチの下に書かれている歌は、「名にも似ず すがたやさしき 女郎花なまめき立てる おにしかの里」。


17時30分、鬼鹿(おにしか)港町の民宿「運上(うんじょう)」に到着。


御主人も奥さんも高齢でやや体が不自由だったが、2人とも感じのよい人。
御主人が元郵便局員で、以前は山にも登っていたとのことで、冬の郵便配達の苦労話やかつて登った山の話など、いろいろと興味深い話を聞かせていただく。
また、民宿名の「運上」については、江戸時代に松前藩がアイヌとの交易を商人に請け負わせた際に、この商人から徴収する金を「運上金」、交易する場所を「運上家」と言ったとのことで、当家はその子孫だそうである。
翌日の行程の様子も教えてもらう。羽幌までの予定だと話すと、「あなたの足なら昼に羽幌に着いてしまう。初山別まで行けるよ。」と羽幌・初山別の案内地図をくださった。
素泊まりなので、近くのセイコーマートにて食料調達。豚カルビ弁当、あんドーナツ、かりんとう、鮭ハラス、ちくわ、発泡酒。宿泊代、2500円。

経費  5,278円      累計  313,305円
歩数  69,639歩     累計  4,286,355歩
距離  47km      , 累計  2,835km

(本日の到達地点――小平町)



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