鳥!連続写真!掲載中!

近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

景気動向

2014年08月31日 00時00分01秒 | 紹介

 銀行の活動は、預貯金業務だけではなく、資金の貸出・回収、金融商品の売買、投資信託、各種相談が行われていて、今回参加したセミナーも重要な業務として位置づけられている様である。年金生活者には暇をもてあましているのであるが、聴講する者は、殆ど自分も含め、高齢者であった。参加者は70名を超えていて、会場となった場所は、区民館の会議室であった。多分参加者は、事前に銀行担当者からの誘いがあり、事前に出席確認と会場案内、プログラムが郵送されていた。誰でも参加できるわけではなく、セレクトされていたようである。

 講師は業界の専門家であり、この種のセミナーの経験者で、司会者の紹介でも強調されていたが、名を馳せている方であった。自分も定期的に参加しているが、通常は半数に満たない小規模のセミナーであったため、今回のセミナーに期待を寄せる他の参加者と同様に、どのような話なのか楽しみであった。

 参加者が総て投資家ではないにしても、銀行との繋がりからすれば、話の道筋は大方分かる。現状の経済情勢、経済環境の分析、世界の主要国の動向、我が国の今後の予測等であり、銀行や証券会社の宣伝で話が終わる。質問時間があり、何人かの熱心な聴講者からの質問に答える時間が設定されていた。アンケートが準備されていて、セミナーの理解度や、新たなテーマの希望なども記入できるようになっていた。

 セミナーの内容については割愛するが、講師が強調していた事柄で、世の中の変化の原動力は、技術革新であるとのことで、最初は産業革命、現在は第二次の産業革命にあたり、新たな技術が産業構成を変え、人々の生活環境までもドラスチックに変えている。なかでも、情報技術の高度な進展から、事務処理業務の殆どがコンピュータに置き換わったため、深刻な事務部門の人余りが起きている。殆どの業種で同様なことが起こっていて、人件費がかからないため、企業の資産は増え、金余りの状態が続いている。円安傾向も続き、資金力も豊富となると、経済は何かの触媒が作用することによって、活性化を呈するとのことであった。

 世界の経済動向に寄る所も大きいが、アメリカで起きたリーマンショックから米国経済が立ち直り、現在、上昇基調となっている原因を、触媒を与えたバーナンキ議長のドル紙幣の大量印刷にあったと分析していたことが印象に残った。果たしてデフレを脱却でき、我が国の経済は上昇するのか、僅かながらの資産が生きるか死ぬか、しばらくは景気動向に注視したい。


理美容業の世界

2014年08月30日 00時00分01秒 | 提言

 世の中には、多くの情報が発信され、日々ニュースのネタには困らない環境にあるが、各種メディアからどのように選択し、利用するかしないかは情報の受け手である個人の興味や能力に依存する。発信元がシッカリしていること、情報内容に脚色があり、公平性に欠けるなど信頼するに値するか、スクリーンにかける必要もある。見出しは情報の受け手に対し、意外性があれば興味を強くする働きもある。しかし、多くの場合、真実は不明な場合が多く、信頼足るべき機関や組織からの発信であっても、一応は疑ってかからないと、即断は間違った判断に繋がることがあるからである。

 さて、理美容界の中で誰しも知る大手ビューティサロンの従業員が企業の内実を労働基準監督署へ訴えたことで、企業のトップとの会合がもたれ、その場で強い叱責を受け、精神的にも傷を受けたようである。このことは録音されたやりとりが真実ならば、大変残念なことである。残業手当の不払いや、教育訓練の受講料など不明な点もあり、果たしてパワーハラスメントに該当するのかどうかの判断は労働基準監督署の判断も参考にしたいと思っている。真実の解明は今後の展開ではっきりすることと思う。

 理美容業界の詳しいことは分からないが、イメージとして、以前から、徒弟制度が現存し、古い体質が続いてきていると言われていた。勤務時間も一定ではない点や、サービス業の業態を取り、従業員の出入りも多いと聞く。独立して店を持つ者も多く、労働環境は必ずしも良いとは言えない。労働組合の介在も規模的な面からしても、まとまりを欠く。

 華やかな反面、縄張り意識、客の取り合いや、先輩、後輩の人間関係等の複雑さは端から見る者にとっては理解しづらい世界でもある。

 このことは、業界の古い体質を脱皮できない状態が長く続き、徒弟制度といわれる所以でもある。マイスター制度が欧米で現在でも続けられており、徒弟制度それ自体は、技術・技能者にとっては教育訓練の形態の一つで、悪いことではないが、運用の仕方によっては、指導を逸脱し、いじめやパワーハラスメントを引き起こす原因とも成り得る。

 これほど情報が氾濫している中で、実態は語られても、暗い影をはらす努力は聞こえてこない。大手美容業の中で行われていることが隠蔽されては改善の余地もなくなる。この問題の発生は将来を見据えた業界の特殊性を改める良い機会とも思えるが、如何であろうか。


高年齢者の再雇用

2014年08月29日 00時00分01秒 | 提言

 景気と連動する雇用情勢であるが、様々な職種で高齢者の再雇用の例が報じられている。高齢者にとっては朗報ではあるが、果たしてそうとばかりは言えない側面がある。企業側の姿勢は即戦力となる経験者を求め、若年者の雇用には結びつかないことの理由が明確ではないからである。労働市場は、目に見えない。いわば、仮装空間的な労働力を売買しているわけで、結果でしか数字となって現れないし、実態が表面化しない盲点を持つ。

 公共職業安定所が、離職者に対し、求職者情報を提供し、マッチングの機会を公的に与えているシステムであるが、65歳を過ぎた高齢者については、統計上、労働力人口にも入らないし、求人・求職情報を、積極的に職安が把握し、職安の業務となっているかと言えば、そうではなく、職安の業務範囲以外となっているからである。

  個々には、職安が情報把握をしていない、職安以外のルートが存在していて、多くの場合は、企業側の都合による、アプローチであろう。求人を希望する企業側の、経験者採用と、本人の就職意欲の両方が合致できれば、何も職安を通さなくても企業側の求人は達せられる。法的にも十分可能な採用形態である。

 継続雇用は60歳定年退職後65歳までの継続雇用で完結するが、65歳以降については、企業の雇用義務はなくなるため、雇用契約は切れる。元気な高齢者が増えていることが背景としてあるが、高額な賃金を求めない求職側の了解と企業の思惑が一致していれば、問題はないが、では一体、定年制とは何であったのかが気にかかる。

  定年制を敷いている以上、定年退職後、再雇用すれば当然賃金は低下する。それを嘱託期間が終わっても、尚雇用することは、企業側の思惑を推測すれば、低賃金労働を強いることではないのであろうか。孫に小遣いを、住宅ローンの支払いに当てる等、求職側の取得する賃金への要望があるのを否定するつもりはないが、雇用制度根幹にかかわる問題として捉えると、そもそも定年制は雇用調整機能に過ぎず、企業側の都合で、低賃金(チープ)労働を強いる欠陥制度であったといえなくもない。

 少子化が言われ、技能の継承に困難を来している多くの企業にとって、高齢者の雇用・再雇用が及ぼす負の面ももっと研究して行かなくてはならない課題となっている。


学習塾(2回シリーズその2)

2014年08月28日 00時00分01秒 | 提言

 大学入試だけが人生の目標ではないことは、誰も承知であるが、一流大学への合格が果たす将来性は、学歴偏重の我が国においては仕方がない内面がある。しかし、大学を卒業する前に行う就職準備体験は、大学に合格して、在学期間中に学んだことと、企業や社会が要求する人材像との乖離が甚だしいことが分かる。アカデミックな専門性は就職活動においてはメジャーではなく、誰しも、専門性がないことに気づき、大学が何であったのか自問するのである。

 大学のカリキュラムが変化している点も見逃せないが、大学の目的は、単純に言うと学問の深さを追求するところであり、就職準備のための機関でないことも明らかなところである。一流大学を卒業したと言っても、就職先までもが確保され、保証されるものではないのである。

 さて、入試一辺倒の塾が衰退する傾向が示された今後は、これに変わるべき特段の妙案があるわけではないが、文部行政が制度化してきた6334制の在り方も再考すべき多くの問題を内在している。自らの経験からすると、大学入試にエネルギーをかけるより、就職を前提とした学校制度化にもっと重点を移すべきである。企業が放棄した企業内教育訓練の復活を期待するものであり、短大や、専門学校の重要性が再考され、現在とは異なる塾的な機関出現に望みを託したい。(このシリーズ最終回です)


学習塾(2回シリーズその1)

2014年08月27日 00時00分01秒 | 提言

  塾は少子化の影響、推薦枠の拡大など入試方法の変貌、知識偏重教育からの脱却、就職先選択肢の変化等社会の構造変化により、最盛期を脱し、多角化や、個別指導へ重点が移っているという。最近の報道から、塾経営の破綻が取りざたされていて、大学入試の名門塾である代々木ゼミナールが全国へ展開してきた27施設を7施設へ縮小することが決まり、既に指導陣など希望退職が動き出している。

 塾は私設学校の形態を取り、学校教育法の各種学校に分類され、公的な学校教育とは一線を画してきたが、勿論,自動車教習所、英語専門学校、音楽教室、算盤、習字、武術等に特化した塾も乱立していた。何時の時代だったか、我々が育った時代は第一次ベビーブームであり、大学へ入学した段階で、既に幾つかの予備校は出来ていた。

 その意味からすれば昭和40年代に、活況を呈するようになったと言える。入試に絞り、希望校の入試問題を徹底的に研究し、入試問題の傾向と対策に偏って、始終してきた。名門塾と言われる大手においてもほぼ同じ傾向を持ち、塾に客(生徒や浪人)を呼ぶために、どこそこの学校へ何名合格したなどの宣伝は、一種の商売の究極的な様相を示していた。塾通いが家庭の出費を拡大させるため、一部専門性を持ついわゆる塾は除き、入試一辺倒の予備校の制度としては基本的な誤りがあるのであろう。

 学校教育のマスプロ的な拡大によって、懇切丁寧な個人の能力に応じた指導体制よりも、多くの対象者を呼び込む方に重点が置かれ、規模を競う方向へ流れすぎた結果になったと感じていた。

 確かに浪人している期間は、何処かに所属して学習を継続する必要性があり、その時期に塾が果たしてきた役割は大きい。また、自らの生活費を稼ぐために、多くのアルバイトを経験し、社会のルールを学ぶことが出来る。別の意味での社会性を身につけることが出来た者も多い。(次回へ続きます)


ヤマイモ堀

2014年08月26日 00時00分01秒 | 紹介

 正式な名称は知らないが、ヤマイモを掘る道具がある。背丈ほどの長さで、先端には鉄製の丸みを帯びた刃がついている。柄の部分は樫の木で出来ていて、大変頑丈である。大分にいた頃購入したもので40年近く使っているが、家庭菜園でも重宝している。スッポトで深い穴を掘るときに使っているが、大木があっても直径5センチぐらいの根も切ることが出来る。また、果樹などの幼木の植え込みにはなくてはならない道具である。

 地中に穴を掘ることは珍しいことではない。専門業者は鑿井(さくせい:地下水や石油を汲み上げるために井戸や穴を掘ること)業者、シートパイルの打ち込み等の基礎工事、電柱埋設などあげられるであろう。大型の重機で地中深く掘ることが行われている。コイル状に刃のついたドリルで穴を開けるのであるが、氷結した湖上で穴を開けるドリルを思い浮かべればよく分かる。シートパイルは棒状のコンクリートを上部から力を加えて打ち込んでいる。

 我が家では庭に支柱を立てるときにも使う。地中30センチぐらいの深さに掘り、直径は丸みを帯びた刃の形状に合わせるので20センチぐらいの穴が掘れる。支柱を立て、砂利を投入して埋めているが、結構強度も強く、台風等から樹木を守るのに使っている。

 さてヤマイモ堀であるが、山野のどこでも掘って良いわけではない。自分の土地や山でなければ、所有者に許可を取る必要があろう。まずはヤマイモの蔓を見つけることから始める。根本の径が大きいものがよいが、これからの時期は、黄色に色づくためよく分かる。

 ヤマイモ堀専門家は麦種を根本に撒き、冬場になって、雑草が枯れ、広葉樹も落葉する。周りに邪魔な物がなくなるため、掘りやすい。麦の穂が出ている箇所を掘っている。

 出来るだけ傾斜地が掘りやすい。傾斜地は、垂直に掘り、横から見ると掘った面が三角形になるため、傾いている箇所の土を取り除けばよいので、平坦な場所より、労力が少なくて済む。雑木を葛(カズラ)やヤマイモの蔓などを使って編み、それに包んで下山する。掘った箇所はヤマイモの雁首を残して、埋め戻しておく。

 麦とろと言って、自然薯の泥を取り除き、摺り鉢で摺ったヤマイモに冷ましたダシと生卵を加えて、炊きたての麦飯にかけて頂くと食が進む。


建設作業の実態

2014年08月25日 00時00分01秒 | 紹介

 土木・建設作業は建物の建築には欠かせない。作業に従事する作業員の雇用に変化が生じているようで、作業員の不足が深刻になっている。不足したからと言って、経験がない素人では役に立たず、訓練をすれば何とかなるかというと訓練には莫大な費用と時間がかかる。指導者も必要で、そう簡単ではない。

 では、どのようにしているかといえば、賃金を上げて、同業者からの引き抜きである。引き抜かれた職場は、少ない人数で作業を行うことになるが、完成の日が決まっていれば、手抜きかオーバーワークとなり、どちらも好ましいことではない。工期が延びると、契約との関連で、採算ベースではなくなり、賃金にも影響を及ぼすことになる。さらに、この業界は、重層構造で、下請け制度がほとんどであるため、下に行くほど管理が杜撰になる。

 原因として考えられるのは、建設関連の工事発注量が増えているためで、バックグラウンドとしては、三陸の震災復興、耐震構造への補強、2020年に東京で行うオリンピック、今年10月に消費税が上がることによる駆け込み需要等が考えられるが、総じていえば、需要拡大に対する人材の供給量が減っていることによる。

 供給については、経験者が高齢化し、退職していること、企業における年功制の賃金体系が崩壊し、後継者育成の余裕がないこと、職場は3K職種と言われ、危険が伴うことが多い。建物が完成してしまえば、職場は移動する。居住地域から遠方になればなるほど、家族と同居することも難しくなり、単身生活を余儀なくされる。若い人に敬遠される職種であること等によって、供給量を増やす方向にないことである。

 したがって、供給を高齢者、女性、外国人などを宛がえばと考えがちであるが、お分かりのように、そう簡単で、単純ではないことと言える。

 最近起こったフェンスの倒壊による通行人の死亡事故、鉄筋が崩れて作業者が死亡した事故等、建設工事にかかわる事故は、人手不足だけではないと思うが、遠因であることは想像がつく。