鳥!連続写真!掲載中!

近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

豪雨災害

2014年08月22日 00時00分01秒 | 提言

 広島県広島市北部をおそった豪雨による災害は、新興住宅地が抱える問題を露呈した。死者が40名近くて出ていて、行方不明者もいる。救助にあたる市町村職員、自衛隊員、消防署員等、二次災害に巻き込まれることなく、活動することを願っているが、命を落とされた方・ご親族におかれては、悔やまれてならないであろう。心より哀悼の誠を捧げたい。また災害にあったご家族に対しても、早期の復旧を望みたい。

 報道は被害状況を映像と共に流している。ここに来て原因究明の解説が行われており、口を揃えて言うのは、情報を収集して、危険を察知したら早めの避難を行うこと、原因は大量の豪雨によってもたらされた自然災害で、崖崩れ、表層崩壊による、土石流が発生した。行き場を失った土砂・泥流が民家をおそったとのことである。ここにも想定外の豪雨の影響が無視できないとされている。また、調査後に原因が明確になるとも言っていた。

 また、繰り返し報道するニュース内容は、野次馬的な内容が殆どで、ライブでは特に、災害を受けた方の心情を逆なでするような質問が多い。

 この報道解説を聞いて、自然災害の恐ろしさを再認識するが、それだけで終わる話ではない。広島市によって、土砂災害警戒地域に指定されていて、過去にも災害を経験している。記録的短時間災害警報の発表が遅れたことなど、被害を大きくした根本的な原因が見え隠れしている。

 最大の問題は、危険が予測されている地区の建築許可である。同じ行政の中で処理できたはずの住宅建設許可が、希望者の居住を可能にしてきたことで、戸建て住居を希望する者の満足はあったとしても、築後にこのような災害に見舞われては決して自然災害だけで解決するものではないであろう。確認しているわけではないが、危険地区の指定は住宅建築後に行われた様で、居住者にとってはそのことによる資産価値の目減りを警戒し、指定に賛同することへの抵抗があったようである。災害危険地域の指定の目的は、築後の住居を災害から守る意図があったと思われる。しかし今回の土石流の発生は防止施設の貧弱さが明らかになっている。

 天気予報の在り方も問題である。予報官は気象協会が発表した内容をオウム替えしに伝えているに過ぎないが、もっと、災害を未然に防ぐための具体的な報道の在り方を研究すべきであろう。関係する自治体へは行われていると思うが、詳細な指示と権限を与えても良い。パーフェクトの行政など望んだとしても、限界があることは承知しているが、過去の教訓が活かされなかった人災の面も多分にある。