鳥!連続写真!掲載中!

近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

理美容業の世界

2014年08月30日 00時00分01秒 | 提言

 世の中には、多くの情報が発信され、日々ニュースのネタには困らない環境にあるが、各種メディアからどのように選択し、利用するかしないかは情報の受け手である個人の興味や能力に依存する。発信元がシッカリしていること、情報内容に脚色があり、公平性に欠けるなど信頼するに値するか、スクリーンにかける必要もある。見出しは情報の受け手に対し、意外性があれば興味を強くする働きもある。しかし、多くの場合、真実は不明な場合が多く、信頼足るべき機関や組織からの発信であっても、一応は疑ってかからないと、即断は間違った判断に繋がることがあるからである。

 さて、理美容界の中で誰しも知る大手ビューティサロンの従業員が企業の内実を労働基準監督署へ訴えたことで、企業のトップとの会合がもたれ、その場で強い叱責を受け、精神的にも傷を受けたようである。このことは録音されたやりとりが真実ならば、大変残念なことである。残業手当の不払いや、教育訓練の受講料など不明な点もあり、果たしてパワーハラスメントに該当するのかどうかの判断は労働基準監督署の判断も参考にしたいと思っている。真実の解明は今後の展開ではっきりすることと思う。

 理美容業界の詳しいことは分からないが、イメージとして、以前から、徒弟制度が現存し、古い体質が続いてきていると言われていた。勤務時間も一定ではない点や、サービス業の業態を取り、従業員の出入りも多いと聞く。独立して店を持つ者も多く、労働環境は必ずしも良いとは言えない。労働組合の介在も規模的な面からしても、まとまりを欠く。

 華やかな反面、縄張り意識、客の取り合いや、先輩、後輩の人間関係等の複雑さは端から見る者にとっては理解しづらい世界でもある。

 このことは、業界の古い体質を脱皮できない状態が長く続き、徒弟制度といわれる所以でもある。マイスター制度が欧米で現在でも続けられており、徒弟制度それ自体は、技術・技能者にとっては教育訓練の形態の一つで、悪いことではないが、運用の仕方によっては、指導を逸脱し、いじめやパワーハラスメントを引き起こす原因とも成り得る。

 これほど情報が氾濫している中で、実態は語られても、暗い影をはらす努力は聞こえてこない。大手美容業の中で行われていることが隠蔽されては改善の余地もなくなる。この問題の発生は将来を見据えた業界の特殊性を改める良い機会とも思えるが、如何であろうか。