小杉行政書士事務所 小杉 幹のブログ

自然を愛し、単独で山を歩き廻ることを好み、たまにはロードや近くの山を走る、50代オヤジのブログです。

仏教ブームだそうで

2009年06月05日 | 俺にも言わせろ!

なんでも東京国立博物館の興福寺創建1300年記念「国宝 阿修羅展」の入場者数が80万人を突破したとか。

写経や座禅も人気だという。

いろいろと大変な時代だから、仏教や仏像に癒しを求めているのかもしれない。

まあ、本当にブームと言えるのかどうかといえば実際は疑わしいが、大多数の日本国民が仏教思想を採り入れれば、日本社会は精神的には豊かな社会になる。

と同時に、経済的には壊滅的な打撃を受ける(笑)

間違いない!

仏教の根本思想に、「諸行無常」、「諸法無我」、「涅槃寂静」というものがある。

諸行無常…全てのものは移り変わる

生きとし生けるものは全て生まれて、老いて、死んでゆく。どんなにいいオンナでも、いずれは婆さんになるし、死ねば腐って骨になる。あるいは焼かれて灰になる。豪邸もいずれは朽ち果てるし、どんな栄華も続くことはない。

諸法無我…全てのものには実体が無い

あらゆるものには常住不変の実体というものは無い。人間だって所詮、血と肉と骨の集まりであるし、車も鉄や樹脂などの集まりである。

涅槃寂静…涅槃(煩悩の無くなった状態)こそが悟りである

欲望とか執着といったいわゆる煩悩から離れることができれば、その状態こそが安住の境地であり、悟った状態である。

仏教とは他のキリスト教などとは違って、死後に神のもとに行けることを救いとはしていない。あくまでも現世における苦しみから離れることを目的としている。

だから私は仏教を「宗教」だとは考えていない。「思想・哲学」だと考えている。

諸行無常、諸法無我ということが理解できれば、あらかたの物欲からは離れることができる。

物欲から離れてしまえば、そこから生じる悩みや苦しみというものからも離れることができる。

悩みや苦しみから離れることができれば、必然的に幸せになれる。

他人よりいい家に住みたい。いい車に乗りたい。いいオンナを連れて歩きたい。偉くなりたい。

そう思って叶えられなければ苦しむ。他人を妬む。心が荒む。

でも、いい家といっても所詮単なる建材の集合体であるし、車だって鉄と樹脂の固まりだ。いずれ朽ち果ててしまう。いいオンナだっていずれは例外なく老いて皺だらけの婆さんになる。

そう思って、それらに対する欲望や執着が無くなれば、欲望が叶えられない苦しみも無くなる。

犯罪も無くなるだろうし、醜い嫉妬も無くなる。

実に住みやすい社会になる(笑)

でも問題は、資本主義経済というものは大方、「いい家に住みたい」、「いい車に乗りたい」、「いいオンナを連れて歩きたい」などといった欲望がベースにあって発展したものであり(笑)、何の欲も無くなってしまうと金儲けしようとも思わなくなる。

そうなると経済活動は停滞し、不況となる。

不況となっても国民はそれを不幸とは思わないので、ますます景気は悪くなる。

仕事は無い。住む家も無い。将来の保障も無い。

でも国民の心は満たされていて幸せだ。

これは果たして極楽浄土なのだろうか(笑)

政府も今のうちに仏教ブームに水を差しておかないと大変なことになるかも・・・(笑)

 

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