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がんばれ!ニッポン61

2024-09-02 00:01:40 | バスケ(Bリーグ・代表等)

 リスペクトコラムです。
 パリでは五輪が終わり、パラリンピックが開催される時期に入りました。全く成長が見られなかった球技(主要ボール競技)の日本代表。しっかり現在の立ち位置をリスペクトしなければなりません。球技(主要ボール競技)の代表を一つ一つ、当ブログなりに検証していきたいと思います。2回目はバスケ女子代表。検証について、ネットにはまだ余りコラムが出ていなかったですね。数少ないコラムの中で2つリスペクトさせていただきました。
   
【パリオリンピック女子バスケ 世界の加速的レベルアップにのまれた日本 今後目指すべき方向とは】
〔山本欠場の影響が顕著となったベルギー戦〕
「最後の試合となってしまったベルギー戦、日本代表は日本で行なった強化試合の時とは別人のように見えました。その理由は、ショットセレクションにあります。ドイツ戦は『踏んぎり』が悪く、フリーになっているのにシュートを打たないもどかしさがありましたが、ベルギー戦では反対に打ち急ぐ場面が目立ちました。準々決勝に進むためには37点差をつけなければならない状況でしたから、気持ちは理解できます。しかし、ほとんどのシュートがコンテスト(厳しいチェック)され、タフショットを打つことになってしまいました。この日、日本の生命線である3ポイントシュートの確率は、24.3%(9/37)。今大会の3試合のなかで、最も低い成功率に終わってしまいました。この結果を見ると、脳震盪(のうしんとう)でドイツ戦に引き続き欠場した山本麻衣選手の不在が響いたかなと感じます。」
〔「点」ではなく「線」で検証すべきパリ五輪〕
「『点』ではなく、冷静に『線』で捉えることも重要かと思います。」
「恩塚HCが描いた『スクリプト』は、守って、走って、非常に細分化された状況を想定した決め事のなかで攻撃を展開する。40分間強度の高いバスケットボールを展開するために、選手は短時間で交代し、常にフレッシュな状態を維持する。2年前のワールドカップではプールステージ(予選)敗退に終わったものの、オリンピック予選を勝ち抜き、チームとしての力は向上していました。しかし、世界はさらに先を行っていた。それがパリオリンピックだったと思います。」
「世界のレベルが急速に、加速度的に上がっているのです。その背景には情報の均質化もあるでしょう。そしてレベルアップにひと役買ったのが、ほかならぬ東京オリンピックの日本だったと思います。走る、シュートを打つ、高確率でスリーを決める−−そのスタイルでフランスには2勝、ベルギーにも勝ち、決勝まで駒を進めました。その結果、対戦相手から警戒される立場となったわけです。」
〔新たなコンセプトを探求し再スタートを〕
「日本が銀メダルを獲った。当然、対策を講じてきます。今回、対戦したアメリカ、ドイツ、ベルギーはそれぞれ異なるカラーのチームでしたが、共通して言えるのは、日本に3ポイントを打たせないようにすることと、プレスディフェンスへの対策を丁寧にしてきたことです。日本が立て続けにシュートを決めた時には、すかさずタイムアウトを取り、流れを分断してきました。各国の『日本対策』の戦術の立案と遂行が完璧に行なわれた印象です。この3試合を受け、改めて突きつけられたのは『サイズ』という日本のバスケットボールにとって永遠の命題です。
 今回は、メンバー入りした町田瑠唯、本橋菜子、宮崎早織、吉田亜沙美、山本麻衣の5人選手は170センチ未満です。そのことからも恩塚HCが、速さを重視して選んだことがわかります。試合中も3人のガードが同時にプレーする『スモール・ラインナップ』の時間帯が見られましたが、それにはリスクが伴いました。」
「やはり、オリンピックの舞台で戦うためには180センチ以上あるオールラウンダーを育成していくことが必要です。世界のレベルアップを目の当たりにすると、オリンピック出場は簡単なことではないと実感します。4年後のロサンゼルスオリンピックに向け、しっかりとしたコンセプトを打ち出し、オールジャパンで強化に当たる必要がある−−現場に携わる一員として、そうしたことを実感しています。

 

パリオリンピック女子バスケ 世界の加速的レベルアップにのまれた日本 今後目指すべき方向とは?【萩原美樹子の視点】

優勝を目指した日本は予選リーグ3戦全敗で大会を終えることに(写真は主将・林咲希) photo by FIBA萩原美樹子の視点:パリ五輪女子バスケ日本代表03パリオリンピックの女...

集英社 スポルティーバ 公式サイト web Sportiva

 

 このコラムはWNBAでプレーし、今はWリーグのHCをされている萩原美樹子さんのもの。一足先にアメリカでプレーされていた方なので、説得力ありますね。
 前回が銀メダルでは、次の目標は金メダルになり、重荷に大変だったと思います。現実的にはメダルとか4強とかのイメージになるところですが、結果は3敗でグループリーグ敗退。1次グループも五輪7連覇中の米国(世界ランク1位)、ベルギー(同6位)、ドイツ(同19位)と死の組だったので同情もします。しかし格下のドイツは勝てた相手でした。このドイツ戦が今の日本の立ち位置を象徴していたのではないでしょうか。
 最後の相手のベルギーも前回は勝てたが、今回は勝てなかった。ベルギー戦では打ち急いで、3P成功率が大きく下がってしまい、日本の強みを全然出せなかったと。エースの山本選手の欠場も痛かったのかな。
 銀メダルだった日本が研究されて、同時に世界のレベルが上げてしまった面もあると思います。これはなでしこジャパンが優勝したドイツW杯後の姿とよく似ていると思います。日本は3Pを封じられ、日本対策を行われてきた。前回のホーバスさんも呼ばなかった渡嘉敷選手、恩塚HCも呼ばず、高さよりも速さを選んだが、結果は出なかった。男子のダブルガードより1人多い「ガード3人」で戦ったが、高さが無かった。ホーバスさんでは結果を出せたが、恩塚さんは出せなかった。
     
【3戦全敗 世界との差はどこに】
〔変えなかった コンセプト〕
「高さのない日本が平面のスピードとスリーポイントシュートを駆使して銀メダルを獲得した東京大会のあと、日本はチームを率いたトム・ホーバス ヘッドコーチから恩塚亨ヘッドコーチに指揮官が替わり、新たなスタートを切りました。
 しかし世界から戦術を研究される立場になり、2022年のワールドカップでは1勝しか挙げられずにグループリーグで敗退するなど苦戦が続いてきました。身長の高さやフィジカルの強さで日本の強みのスピードやスリーポイントを封じようという海外勢に対し、日本はポイントガードを2人にして対抗してきました。
ただ、身長の高くない選手が2人同時にコートに立つことで高さでの不利が目立ち、身長差を突かれて失点する場面が増えていきました。それでも東京大会のバスケをさらに進化させた『走り勝つシューター軍団』というコンセプトに掲げるチームは、その方向性を変えることはありませんでした。」
〔打ち砕かれた 自信〕
「『世界の高さ」に『スピード』と『スリーポイント』で対抗するという日本の自信は、打ち砕かれました。平均身長およそ1メートル74センチの日本。出場した12チーム中で最も低く、予選リーグ初戦の相手アメリカとは10センチ以上の差がありました。
東京大会の決勝で敗れた強豪に対し『フィジカルの強いプレーに対しても日本の強みを出し切る』と、序盤は激しいプレッシャーディフェンスからスリーポイントを決めるなど、目指してきた形を見せる時間はありました。
しかし相手に高い位置でボールを回されるようになると簡単にゴール下に持ち込まれ、失点を重ねました。日本の27の2倍以上に上る56個のリバウンドを奪われ、26点差をつけられる完敗でした。
 その後は得点源の山本麻衣選手が脳しんとうのため欠場を余儀なくされるなど悪い流れは止まらず、世界ランキングでは日本より下のドイツにも11点差で敗れました。予選リーグ第3戦のベルギー戦も相手の身長1メートル93センチのエースに徹底的にゴール下を攻められて30得点を許した一方、日本のオフェンスは頼みのスリーポイントの成功率も24%と低調で、シュートが決まらなかった時の戦術のもろさを露呈しました。」
〔継承にとらわれた3年間〕
「東京大会で銀メダルを獲得し、その継承にとらわれた3年間で、日本は世界のバスケットボールから大きく水を開けられました。今大会の日本のメンバーは12人中9人が東京大会と同じメンバーで、平均年齢は28.8歳。世代交代は進まず、4年に1度のオリンピックの舞台を新たに経験する若手の抜てきもありませんでした。」

 

3戦全敗 世界との差はどこに バスケットボール女子【解説】 | NHK

【NHK】“世界の高さに、スピードとスリーポイントシュートで対抗するーー”バスケットボール女子の日本代表。銀メダルを獲得した前回の…

NHKニュース

 

 日本は体格差を生かされたインサイドプレーに苦戦し、武器である3Pシュートも大会を通して31.1%と、東京五輪の38.4%と比べて数字を落として得点が入らず、8強入り前に3連敗で姿を消しました。女子日本代表は過去に5度五輪に出場していますが、大会を未勝利で終えたのは今回が初めて。「走り勝つシューター軍団」をコンセプトに掲げて世界に挑んだ恩塚HCですが、ダメでした。 
   
 五輪後のスポニチのコラムによれば、「よりアスレチックな選手が活躍する、フィジカルなプレーが許容される世界になってるので、そこの力を高めるもしくはチームで補っていくか。その問いは出てて、その問いの答えたが私の考えはこうでしたが、今後バスケット界として必要な視点になると思う。大きくて動ける選手が必要不可欠になる。これから世界のトップ10レベルはそうなると思う」と恩塚HCがコメントしたようです。
 さて、HC人事の報道は今のところ出ておらず、恩塚さんが継続するのかもしれませんが、当ブログは反対です。結果が出たし、厳しい指導をしない恩塚さんより、「何やってるんですか!」ホーバスさんのような厳しい指導者の方が日本には合っていると思います。サッカー代表もそう、「自分で考えなさい」ジーコ監督タイプではダメなんです。森保さんもジーコさんに近いと思っていますが。また、ホーバスさん、女子代表に帰ってこないかな。
AKATSUKI JAPAN女子(バスケ日本代表)関連: / / / / / / / / / / / / /
#がんばろう石川 #がんばろう能登

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