留守録TV観戦レポです。
昨日の深夜の試合、結果を知った上でのレポです。パリ五輪女子サッカーのグループステージ第2戦、日本(なでしこジャパン)(世界ランク7位)対ブラジル戦(同9位)です。ブラジルは初戦でナイジェリアを1-0で下して勢いに乗っています。日本との最近の対戦では全くの五分。日本の先発ですが、3人入れ替えてきました。怪我の清水選手、藤野選手は欠場。替わって浜野選手(20歳)が先発入り。右シャドーに宮沢選手が入っています。この日は3バック(守備では5バック)で来ました。
キックオフ。日本は最初からかなり激しいプレスをかけています。ブラジルのマルタ選手(38歳)は6大会出場というレジェンドがいますね。参加したすべての大会で得点しており、ナイジェリア戦もフル出場。ブラジルサポが多いのか、かなり大歓声でアウェー感満々です。ブラジルは後が弱く、裏にはスペースができるので、そこを狙いに行ってます。日本は慎重に試合に入っている印象。
日本の5バック時は後に重くなるのがデメリットとか。ブラジルは最初はつないでひきつけ、その後にカウンターを放り込んでくる戦術です。ブラジルはマンツーマンで食い付いてくるので隙があると日本の選手のコメント。ブラジルのボール保持が長いです。サイドを抜けて流したクロスを田中美選手が決定機を外す。ここで飲水タイム。
すごいブラジルコールが会場に響き渡っています。本当にどアウェー状態。日本はボールを持たれていますが、決定的なピンチにはなってません。長谷川選手のシュート、ちょっと弱かった。初戦に勝ったブラジルは気持ち的に余裕があるサッカーをしているように見えます。それでもブラジルがずっとボールを保持しています。守屋選手はクロスの制度に定評があります。日本選手の体を張った守備が光ります。マルタ選手にイエローが出ると、会場から大ブーイング。
守屋選手のシュートが相手の手に当たってPKゲット。おっとここでもバスケの試合のようなブーイングが巻き起こる。田中美選手が外してしまう。弱いボール。力強く蹴って欲しかった。田中美選手、ちょっと今日は外れの日か。前半終了。
後半スタート。ブラジルは3人入れ替えてきました。交代無しで3バックのまま。ブラジルは前半と同様に前に人数をかけてきています。日本はまだ慎重な印象。ネットで藤野選手が車椅子に乗っているという情報が入りました。右足の古傷を痛めたとか。スタンドから何か音が聞こえてきました。打楽器のようですが、変わった音だ。後半11分、マルタ選手からの鋭い縦パスから抜けられ、シュートを打たれる。日本痛恨の失点・・・ 0ー1。ここで浜野選手に替わって植木選手投入。またしても、ゴール前の好機を田中美選手が外す。日本はまだ3バックを続けています。飲水タイム。
クロスから、いいトラップで田中美選手のシュートが止められる。これで4つ目と実況。日本も次第に前掛かりになっていくところの裏を狙われる。ここで古賀選手に替わって清家選手投入。10試合連続得点という昨季WEリーグ得点王。連敗スタートは避けたい日本と実況。パリは夜9時を超えてもまだ明るいと。
日本は決定機の数では上回っていると言っていますが、決定機だけでは勝てません。ここで守屋、宮澤選手に替わって谷川(五輪初出場、J1名古屋育成組織出身)、千葉選手投入。少しずつブラジル陣内のプレーが増えてきました。8分のロスタイムに突入。日本の怒涛の攻撃。ここでVAR(今大会は主審のアナウンスがあるのはいい)。倒れたブラジルの選手の腕にボールが触っており、PKゲット。熊谷主将がしっかり蹴り込む。W杯優勝決定時のPKもこの人。★★★日本ゴォール!!! 熊谷ゴール!★★★ 1-1。さすがW杯王者の安定感。
中盤でボールを奪った谷川選手が放ったロングシュートが、相手GKの頭上を超えてゴールネットを揺らすスーパーゴール。★★★日本ゴォール!!! 谷川ゴール!★★★ 2-1。谷川選手、存在感が一気にアップ。ニッポンコールが起こる。ここでホイッスル。劇的な逆転勝ちです。グループリーグ突破の可能性を一気に手繰り寄せました。
ネットの戦評です。
「試合は大半の時間においてブラジルにボールを保持され、日本は守勢に回る展開。だが、スペイン戦と明確に異なったのは、能動的な守備で相手をけん制し、隙あらばカウンターを見舞う狙いが見られたことだ。実際に、前半の中盤以降はほとんど自陣深くへの進入を許さず、チャンスを迎えた回数は日本が上。しかし、再三の得点機を決め切れない中で徐々に勢いをそがれ、流れは早めに手を打ったブラジルへと傾いていく。失点後は奪いどころすら定められず、防戦一方の戦況は最悪の結果を想像するに難くなかった。
だが、そんな重苦しいムードを19歳が振り払う。終盤にピッチに投入された谷川萌々子は中盤の位置に入り、前向きのボール奪取を繰り返して奮闘。これによって再び勢いを取り戻した日本は、終盤に猛攻を仕掛ける。そして、その谷川が奪ったPKをキャプテンの熊谷紗希が沈めると、直後には谷川自らスーパーゴールでネットを揺らし、チームを土壇場での逆転勝利へと導いた。」
劇的な逆転劇でしたね。これでC組は日本がグループ2位に浮上。各組3位の上位2チームも決勝トーナメントに進めるため、31日のナイジェリア戦引き分け以上ならA組3位より勝ち点を上回れるためグループ突破が決まります。
B組は米国が開幕2連勝でスペインに続き決勝トーナメント進出決定。A組は勝ち点があるのはコロンビアと開催国フランスのみという大混戦。ドローンでの偵察事件で勝ち点6をはく奪されたカナダは開幕2連勝なのに勝ち点を0になってしまう。なぜPKを田中美選手に任せたか、その前に決定機を外したことを考えれば、司令塔の長谷川唯あたりにキッカーを託すべきだったというコメントも見かけましたが、結果オーライです。次のナイジェリアに勝って、決勝トーナメントに進みましょう。
#がんばろう石川 #がんばろう能登