英語だけにとどまらない多言語学習の必要性

2007-04-14 22:25:56 | Weblog
英語だけにとどまらない
多言語学習の必要性

質問と回答
質問

岡村さま

素朴な疑問を言わせて戴ければ、多言語を駆使するという意味が今ひとつ理解しきれないのですが・・・。
私の経験から申し上げますと、国連職員になるには、5カ国語の習得が必須条件となっているようです。
平均的日本人の場合、日本語、英語、第二外国語、中国語(これは漢字が読めるということで全員)、プラス
何かが必要になります。これをpoor, fair, excellentのようにレベルを自己評価します。

ちなみにご存知でしょうが国連の公式公認語は、英語、フランス語、スペイン語、ロシア語、アラビア語の5つ。
ですから、ヨーロッパ人は最初の3ヶ国語はできますのできわめて有利となっています。まさに帝国主義の遺産で
植民地を多くもっている国の言語です。私の予想としては、これに中国語か追加されるのも時間の問題かと
おもわれます。おそらくアジア人としての日本人には中国語の習得が期待されるのではないでしょうか?
日本語、ドイツ語は敗戦国語ですので、絶対に公式語にはならないでしょう。まさに現安保理メンバー+アラビア語

必要になって習得したと思われます。

でもそれ以外には、あまり必要ないのではと、英語だけでも四苦八苦の私はいささか疑問に思うのですが。
素朴な疑問ですみません。


回答

お便りを有難うございました。
確かに、私も、英語だけでも四苦八苦です。
しかし、日本人が、外国語についてネイテイヴ並の能力を持つことは、環境的に恵まれるなどの特殊事情でもなければ不可能ですから、私は、外国人との間で、大方のコミュニケーションができれば、それで良いのではないかと考えています。
科学やビジネス・法律の世界で、厳密な正確さを要求されるときは、それなりの対応法があるかと思います。

それにしても、今の(1)対テロ戦、とりわけイラク戦争や、(2)イランの核武装問題、(3)イスラエルとパレスチナ人との果てしない復讐戦などにおける、米国や欧州などの難渋振りを見ていれば、英語ないしは、英語圏の人たちの思想や文明だけで世界を割り切ることは出来ないのではないかとの思いを強くします。
また、アラブ・中東地域や、東南アジア地域における、無視できないどころか、年毎に強まっていきつつある政治・経済・軍事・資源に基づく大きなパワーを現実に認めざるを得ない上に、近い将来は、中国の顕著な台頭もあるとすると、それらの国々の言語を通しての各地域特有の文明・思想・宗教の研究が、誰にとっても不可欠になるでしょう。
日本語が、他の敗戦国の言語であるドイツ語やイタリア語と同様に、永久に国際語とはなりえない公算が大きいとすると、永世中立のスイスやEUの本部〔ブリュッセル〕を抱えるベルギーのように、国民の多くが、それぞれに周辺諸国の多言語をある程度は理解し、国際平和の促進と連帯の要の役割を果たせる国に、日本もなりたいですね・・・
日本人全員が、多元語に通じる必要はありませんが、語学を専門的に扱う職業の人は、せめて第2外国語までは勉強し、かなりの程度まで実用化していきたいですね。
できるだけ多くの人たちが、それぞれに得意な第2外国語を持てば、集大成して、日本国または、日本人の国際舞台での活躍の余地は、きっと急速に大きくなるでしょう。
その夢は、種々の事情から考えても、決して不可能ではないでしょう。
例えば、フランス語・ドイツ語・スペイン語などは、かなりの方が、大学の教養課程で第2外国語として学んだ経験をお持ちです。
それらの基礎を基にしつつ、また同時に、英語力を身につける過程で習得した語学力と効率的な学習法などを応用しながら学習を進めれば、夢は十分に可能と考えます。
後は、その勇気と行動あるのみでしょう。
日本の未来のために、世界の未来の平和と発展のために、一緒に頑張りましょう!
以上
平成19年4月14日 土曜日
岡村ゼミナール㈱会長・岡村寛三郎


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