医療ツアー推進上の課題と善後策

2009-08-26 23:33:28 | Weblog
医療の国際化推進のために今なすべきこと
東京通訳アカデミー様

2009/8/26
COOLWORLDEXPO㈱副社長

貴アカデミー様の益々のご活躍を期待しています。
ところで、訪日する外国人観光客への観光通訳それだけの仕事なら、旅行業者や通訳案内士にとっても、もちろん法的には何らの問題もありません。
しかし、観光目的の外国人に対してPET検診等を組み合わせるいわゆる「医療ツアー」には、現時点では治療目的入国でのビザが発給されないなど、さまざまに山積する障害が横たわっています。
しかし、日本に長期滞在している外国人向けの病気治療や検診にかかわる医療通訳士の需要は、今後多くなると考えられます。
なぜなら、現に長期滞在する外国人の登録者数は、毎年増加しておりその人達への対応として目を向けるならば、全国各地にわたってその職業の将来性にはとても明るいものがあると考えるからです。
そのためにも医療通訳士の養成及び資格授与の学校創設と運営は、先駆者として素晴らしいとことだと評価しています。
現時点においては、何も無理して「観光ツアー」と「医療ツアー」ないしは「医療通訳の仕事」とを組み合わせる必要はないと考えます。医療通訳の仕事は、観光ツアーの助けを借りなくても、それ自体で十分に独立できる貴重な仕事分野だと考えます。
友人の医師とも話し合いをしていますが、観光客の外国人にPET検診を受診する病院側の体制(例えば、土曜日等に専門医の特別執務確保)を考えれば、受診料金を大幅にアップしなければならなくなります。
また、そのために、病院側ではかなりの受診前や受診後の準備や作業、事務量も必要となってきます。
そこで、韓国などの例に倣って医療ビザ発給が国の制度として発足するまでのしばらくの間は、医療通訳士の助けを借りつつ在日・駐日外国人向けの医療・検診促進をするのがベターでしょう。
これも、医療の国際化推進のための重要な一歩ではないでしょうか?その折に、治療等を受ける外国人において、本国の医療保険等が使える施策が工夫されれば、実質的な医療の国際化が実現することになるでしょう。
そういう観点から、第一に医療ビザの発給制度確立を(熱心に)国の為政者に請願し続けること、そして第二に国際標準規格のJCI認証病院数を、他のアジア諸国に倣い大きく増やす施策を講じることが必要でしょう。
以上、皆様のご理解とご支援をよろしくお願いします。

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