さてさて、微分法についていろいろ述べましたが、今度は積分法について述べてみましょう。
まず、積分とは何か?
この問いに対する答えは、「積分とは無限に細かい要素に分けて足し合わせる」ということです。
例えば長方形の面積は辺の長さを掛ければいいだけで小学校の算数レベルの話です。もし、長方形の面積の求め方が分からないって方がいれば悪いことは言いません、その程度の算数は学びなおしておかないと日本の社会では日常生活に支障をきたすでしょう。ピタゴラスの定理や連立方程式あるいは二次方程式を解くといったような高度な算術が分からないと言われても日常生活に支障をきたさなきゃそれでいいんじゃね?ってのが私の考え方です。自分の職種がそういったことを求めてなければ問題ありません。私の場合は不幸にしてそういったことを必要とする職種に就いているので習得しないわけにはいきませんが・・・。ただ、本当に初歩的な小学生レベルの算術となると分かっていないと後々何かと苦労することになるでしょう。
直角三角形の面積を求めることだって法外に難しい話じゃありません。
ところがこれに曲線が絡んでくると話は一気に難しくなってきます。
例えば底辺がb-a、一方の端がf(a)もう一方がf(b)で上辺がf(x)という図形の面積を求めようとするときにf(x)のところの微小な区間⊿xについては長方形の面積f(x)⊿xと見做して問題ない。この微小な区間の長方形をx=a~bの間で足し合わせる。この区間⊿xを限りなく0に近づけると無限級数になって曲線が絡んだ図形の面積を求めることが出来る。これが積分法と呼ばれる手法です。
実例でいえばある時刻tで速度がv(t)であるなら、微小な時間⊿tの間の道のりはv(t)⊿tこれを⊿t→0として時刻aからbまでに進んだ道のりを求めようとします。速度が一定なら速度に時間を掛ければ道のりは容易に出てくる。これが速度が時々刻々変化するなら速度を積分すれば道のりが算出できる。ってことは道のりを微分したら速度が算出できるんだから積分って微分の逆の事をすればいいんじゃね?ってことになる。ですが、数学的にはまだこれでは根拠が十分じゃないですね。
そこでf(x)を0→xの区間で累積を取った関数をF(x)とする。この大文字の関数は原始関数と呼ばれます。このF(x)が微小な区間⊿xの間でどれだけ変化するかと言いますと、当然f(x)⊿xという長方形の面積分だけ増えてるわけです。ですからF(x+⊿)=F(x)+f(x)⊿xとなる。ですからF(x)の微分はlim ⊿x→0 (F(x+⊿)-F(x))/⊿x=f(x)もとの関数に戻ることが分かります。
こうして遂に積分とは微分することで元の関数に戻るような関数を探すことであるという普遍の真実にたどり着いたのです!
・・・私ではなくライプニッツって親父が・・・
なんだか地理で出てくるドイツの都市ライプツィヒとごちゃ混ぜになりそうですが実際にライプニッツ自身がライプツィヒ出身です。ライプツィヒ出身でいえば私が思い浮かべるのはリヒャルト・ワーグナーですか・・・
気分が滅入っているときにワーグナーの曲って落ち込んだ気分が高揚してきて、リエンツィ・タンホイザー・ニーベルンゲンなどなどをよく聞きますね。
さて話を戻して積分ですが、微分ってのはルール通りに手続き踏んで計算するんですが、微分したらその関数になるような関数を探すってのは並大抵のこっちゃないw。実際に原始関数を厳密に求められる関数なんて数ある関数のうちのごくごく一部なんでしょう。すでにある関数を微分して求められた関数はすぐに積分できるとしても、多くの積分計算はよくこんな方法を思いつくなぁと感心させられることしきりです。微分は名の如く微かに分かるんですが積分は本当にまるで解りませんw
ここまで変数が一つの場合の微積分を述べましたが、多くの関数は3次元の各要素と時間など複数の変数で構成されています。そんな場合の微積分、偏微分と重積分を考えていくことにしましょう。