本日は寺門孝之先生の初回授業です。
まずは寺門先生からお話です。
驚いた時に出る言葉「え」と「絵」は、なぜ同じ「え」と発音するのか不思議に思ったことはないですか?
そう言われたら不思議ですね…何か意味があるのかな。
次に、絵の漢字は「糸」「会」から成り立っていますが
なぜ「糸」が入ってると思いますか?
紙に絵を描く。「紙」にも「糸」が入っていますし、昔は「絹」に絵を描いていましたのでその「絹」にも入っていますね。
「糸」はご縁・つながりという意味もあるのでは、と生徒さんからの意見。
皆でこれから関わっていく「絵」という言葉について想いを巡らせました。
写真・映画・風景なども全て「絵」なのでは。
「糸」と「会」描かなければ出会えないもの。
人に会うことも同じで会いに行かなければ出会えません。
そして、絵を描くイメージを次のようにお話しされました。
絵に会うための道筋として、個性を無理に出さなくても回路を開けば良い。
ふと思ったことを描けるように描ける経験の蓄積をしていく。
方法はえんぴつ、油絵など自分にとってやりやすい回路を使えば良い。
絵を描く最初は誰でも、何もない、けもの道を進んで行く。
何度も何度も進む。会いたいものに会うための反復練習は大切。
けもの道を何度も通り、やがて通路ができたらそこに風が通るようになる。
そのうち、思ったより大きな何かが通ることもあるかもしれません。
「皆さんはどうしてイラストレーターになりたいと思ったの?」
絵が好き、言葉より絵の方が伝わりやすい、溜まっているものを出したい、などの意見がありました。
先生は「印刷」されたかったそうです。
その当時、横尾忠則さん、宇野亜喜良さんの印刷物がとっても格好良くて憧れたそうです。
どうしたら印刷物になるのか考えた先に「イラストレーター」という仕事を知ったとのこと。
印刷物は「メディア」として紙に刷られているので、簡単には越せないような大人の世界に見えたそうです。
印刷物と言えば、日本では浮世絵。
でも、版も原画も全て海外にあるのはなぜか。
浮世絵は今で例えると雑誌や、それからテレビと言った方もおられて、庶民の欲望を表したものだからと
明治政府が恥じだと全て捨ててしまったのだそうです。
海外へ陶器を輸出するときの包み紙として浮世絵が使われたのを、海外の方が見てびっくりして価値を見い出したそうです。
後半は、向かいの席に座った人同士で顔の描き合いをしました。
決まりごとは、原寸大以上で描くこと、線だけで影は付けない、正面で目を合わせた状態で描く、です。
守れなかった方には罰ゲームが!
順番に5.6分ほど交代で描き合いをして、皆、無事セーフでした!
同じルールで例えばペットボトルを原寸大で描く練習をしてみるのも良いそうです。
最後に生徒さんから先生へ質問タイム。
Q.普段、絵を描きますか?
修行中は描いていましたが、今は気が向けば描きます。
仕事でいつまでにどの位の量で描くか決まれば描きます。
一定量、練習をすると応用ができます。さっきのけもの道と一緒ですね。
Q.絵描きにならなかったら?
・美容師
・カレー屋さん(この後、神戸のお勧めのカレー屋さんのお話も!)
Q.デッサンは必要?
反復練習をする。そして、これだったら誰よりも知っているという得意分野があると良い。(映画でも何でも)
他にもいろんな質問が出ましたが、今日の授業はここまでです。
次回10月31日(土)の課題テーマは
「変身願望」です。
・ポスターとして描くので絵と文字を必ず入れる
・自己PRするポスターとして描く
・画材・手法は自由ですが、ポスターなので平面作品に限る
以上です。
これからいろんなイメージを想いながら描いていく楽しみができましたね!