怪人クンのムフフ日記

ムフフ、ムフフ、時々オヨヨの〝怪人クンワールド〟炸裂!
あの大物も、この人も。愉快な仲間続々登場!

薔薇の仮面

2005年12月17日 | Weblog
もういい。それ以上は何も訊くな。知ろうとするな。この先は踏み込んだところで何もないぞ。
怪人クンの知りたかったこと、確かめたかったこと、そのすべてがこの日のメールに含まれていた“あの一言”で分かったはずだ。いい加減気づけよ。いや、お前はとっくに気づいていたはず。それを認めようとしていなかっただけなのだ。もういいじゃないか怪人クンよ!ピンク色の薔薇の中に“男・怪人クン”はいないのだ。彼女の中にいる怪人クンは、果汁100%、混ざりっけなしの”お客”怪人クンなのだ。もうちょっと言い方を変えれば、薔薇の中の怪人クンは、客の中でも“好かれたお客”、“話しやすいお客”、”楽しめるお客”、“仕事しやすいお客”とでも言ったらいいだろうか?それ以上、それ以下でもない。

怪人クンよ、お前が一番分かっていたことじゃないのか?お前はいつも二人きりになると、彼女を夜の名前の“薔薇”ではなく本名で呼んでいた。メールの時もそう。それはなぜだ?お前は舞台の彼女の薔薇ではなく、もうひとりの薔薇、素顔の薔薇に語りかけていたからだろ?一方、薔薇も怪人クンを本名で呼ぶ。メールも同じ。しかしだ。薔薇はいつでも、どこでも、メールでも、自分のことは夜の名前“薔薇”と言う。彼女は怪人クンの前では、いつなんどきでも“夜に咲くピンク色の薔薇”なのだ。24時間薔薇なのである。この意味が分かるだろう?
怪人クンよ、お前の前で彼女は、今の今まで本当の自分、心を許した姿を見せてくたことは一度もなかったんだよ。“薔薇の仮面”を脱ぎ捨てた素顔の彼女をさ。残念だけど。
あれは9月。たった一度、プライベートのデートがあっただろ?薔薇の休みの日、4時間飲んだあの夜だって怪人クンに話しかける彼女は自分のことを薔薇と言った。「××はね…」って、本当の名前を言わなかっただろ?これが薔薇の答えだよ。怪人クンに対するすべてさ。
恋心は封印しろ。これからは“お客心”だけで付き合え。お前は“好かれるお客”、“楽しいお客”、“癒しのお客”でいればいいのだ。他には何もなくていい。ただし、こういうお客だけには絶対なるなよ。“都合のいいお客”には。その部分だけは自分を持ち続けろ。お前らしく“我(が)がままを貫きとおせばいい。時にはそれもアリなのだ。

会いに行きたきゃ、今までどおり店に行け!デートしたけりゃ同伴しろ!薔薇はメールでこう言っただろ?(待ってます!)と。彼女は“秘密の楽園”で待っているのだ。怪人クンよ、ウエルカム!なのだ。あとはお前が決めることだ。

2005年12月16日(金)。昼に何度か薔薇とメールをやり取りした。その直後、渦巻く葛藤。
怪人クンはピンク色の薔薇への恋心を封印し、これからは“お客心”だけで彼女と向き合っていくのだろうか?その結論は…12・24に出す!

と、この日の日記はここで終わるはずだったのだが、つづきができた。
21時すぎ、怪人クンはネオン街で飲んでいた。今宵語り合ったある女性からの助言によって、今書き綴ったことを思い直すことにした。ある女性とは薔薇と同じ世界、つまりはネオン街で働く女性のことである。嬢だ。怪人クンの話を聞いた彼女は言った。
「そういう風になっちゃうって。(長い間)この仕事をしてるとね、普段でも“夜の名前”を使っちゃうことがあるのよ。私もそうだよ。彼女(薔薇)も何気に出ちゃうんだよ。染み付いちゃってるんだと思うよ。仮面だとか、本当の自分じゃないとかそんな大げさなもんじゃないんだよ。分かってあげなよ…」。なるほどなぁ、そういうもんなんだ?
うん、そうだね。そのとおりだ。二人でいる時間、薔薇が自身を本名で呼ぼうと、夜の名前で呼ぼうとどっちでもいいこと。どちらも同じ薔薇なのだ。仮面を被ってるわけでもないのだ。夜の名前はニックネームみたいなものだと思えばいい。怪人クンの前にいる彼女は他の誰でもない。薔薇である。真実の彼女なのだ。それでいいじゃないか?
深く考えることはよそう。これからも、怪人クンは“秘密の楽園”でピンク色の薔薇と笑い合えればいいのだから…。


※「うたまくら!写真館」。走れ!怪人クン(写真)。11月、高橋尚子選手が復活を遂げた「東京国際女子マラソン」の大会ポスター前で。