散文的で抒情的な、わたくしの意見

大河ドラマ、歴史小説、戦国時代のお話が中心です。

おんな城主直虎の脚本家  森下佳子さん

2017年08月27日 | ドラマ
おんな城主直虎の脚本家は森下佳子さんです。

よくは存じあげませんが、「仁」とか「世界の中心で愛を叫ぶ」とか、そして「白夜行」の脚本を書いています。

TV版の「白夜行」は原作とは「ほとんど違う作品」らしいのですが、となると、森下さんの創作度が高いということになります。

内容は「きつい」ですが、いい作品だと思います。いい作品というか、本当に見るのはきついのですが、心に残る作品です。

二人の男女が子供の頃から「共犯関係」に入り、親を殺し、人を殺し、人を騙し、結局破滅しますが、「ぎりぎりのところで生きていく」姿を描いています。

ユキホとリョウの物語。それに刑事がからんで、三人の濃密な関係が描かれます。ユキホが綾瀬はるか、リョウが山田孝之、刑事が武田鉄矢です。

リョウは最後に、ユキホの為に、罪をすべて背負って死んでいきます。死なれたユキホの方は、リョウの気持ちに応えるために、自首さえできず、廃人同然になっていきます。

ん、と思いました。

「罪を全て背負って愛する者の為に死ぬ」

「嫌われ政次の一生」における「政次と直虎の関係」と「白夜行におけるリョウとユキホの関係」は、(厳密に見れば違いはあるけれど)、「構図としては同じ」です。

しかも「白夜行」の主題歌は柴咲コウで「影」です。

おんな城主直虎。ホームドラマと思ってよく見もしなかった作品ですが、急に「きついシーン」が出てきて驚きました。

でも脚本が森下佳子さんなら、言わばお手の物というか、本領発揮のシーンだったと思います。

つまり今までは「仁モード」で書いていたのだが、「白夜行モード」に移行したわけです。

また「仁モード」に戻るのでしょうが、この脚本家は「きついシーン」の方がずっと得意なのではないかと思いました。