欅坂6枚目シングル「ガラスを割れ!」のiTunes Store配信開始から40時間以上が経過しました。
トップソングにおいて、現在、初期の順位上昇が一段落しつつあり、各曲の最高順位がおおよそ判明しています。
まずは、表題曲の順位推移を紹介しておきます。
(表1) iTunes Storeトップソングにおける欅坂6枚目表題曲の配信初期順位推移
ガラスを割れ!
[00h] 04→03→03→03→03→03→03→03→02→02
[18h] 02→02→02→02→02→02→02→02→02→02
[36h] 02→02→02 [42h]
# 左から右、上から下へ、時間経過に沿って順位を記している
#「18h」は、配信開始後18時間の時点を示す
「ガラスを割れ!」は、配信開始2時間足らずの深夜に、一気に3位まで上昇、その後、夜明けとともに、2月28日(水)の配信開始から7日間2位をキープしてきた星野源「ドラえもん」を抜いて、2位まで浮上します。
しかし、それから現在に至るまで、米津玄師「Lemon」を越えて1位を掴むことが、私が確認した限り、一度も出来ていません。
「Lemon」は、2月12日(火)の配信開始から3月7日(水)までの24日間で、2月16日(金)に、ONE OK ROCK「Change」にトップを渡して2位になった以外は、23日も1位に留まり続けている。
しかも、ダウンロード数をカウントするオリコンのデジタルシングル(単曲)ランキングによると、配信開始週を集計対象とする02/26付(02/12〜02/18)で23.6万DLの1位、翌週03/05付は11.9万DL、累計35.5万DLの1位、さらに最新03/12付が12.5万DL、累計48.0万DLの1位と、もう別次元の数字を叩き出し続けている。
1週間のダウンロード数が3万DLであれば、通常、十分にランキング1位を獲れるのですが、03/12付では、星野源「ドラえもん」が5.4万DLという素晴らしい配信人気を見せているのに、「Lemon」が凄すぎて、iTunesトップソングと同じく、2位を余儀なくされています。
「Lemon」の配信成績は、文字通り「桁違い」で、J-POP界は、近年稀にみる大ヒット曲の誕生を経験しつつあるのかもしれません。
今後、「ガラスを割れ!」が1位に入る可能性は、短時間であれば、まだ否定できません。
ただ、今回は「Lemon」という、とんでもない人気曲と重なってしまったので、かりに最高順位が2位で終わったとしても、さほど気にすることはないと思います。
(表2) iTunes Storeトップソングにおける欅坂歴代シングル表題曲のランクイン日数と最高順位
50位以内/200位以内ランクイン日数/配信日数; 最高順位 曲名
001/001日/001; 2位 ガラスを割れ!
096/134日/134; 1位 風に吹かれても
062/271日/337; 1位 不協和音
078/251日/463; 2位 二人セゾン
014/143日/575; 3位 世界には愛しかない
283/700日/701; 1位 サイレントマジョリティー
# ランクインと配信の日数は2018/03/07(水)までのデータ
# 最高順位は2018/03/08(木)18:00までのデータで判断
「世界には愛しかない」のように、初期上昇が3位に留まると、その後のランクイン日数にも、やや響いてくる印象があります。
しかし、最高2位の「二人セゾン」がTOP50入り78日、200位圏内251日で、1位を獲得した「不協和音」と遜色ない成績を出しており、2位以上であれば、長期人気はまた別の問題かなと。
配信人気のべらぼうに高い曲は、時々現れるので、常に1位というのは難しく、とくに米津さんの「Lemon」はモンスター級なので(笑)、やむを得ないでしょう。
次に、6枚目収録のカップリング6曲ですが、こちらは、過去最高に「万遍なくグッド!」感が強い。
(表3) iTunes Storeトップソングにおける欅坂6枚目C/W曲の配信初期順位推移
もう森へ帰ろうか?
[00h] 29→26→26→26→26→18→18→15→11→08
[18h] 08→08→09→10→10→11→11→11→11→13
[36h] 15→15→16 [42h]
夜明けの孤独
[00h] 32→27→27→27→27→23→23→19→12→11
[18h] 11→10→10→09→09→09→10→10→10→10
[36h] 14→14→14 [42h]
イマニミテイロ
[00h] 66→56→56→56→56→46→46→43→35→33
[18h] 33→31→28→27→26→27→27→27→27→30
[36h] 33→34→34 [42h]
ゼンマイ仕掛けの夢
[00h] 41→42→42→42→42→35→35→33→27→22
[18h] 22→17→17→17→17→17→18→18→19→21
[36h] 22→24→25 [42h]
バスルームトラベル
[00h] 54→48→48→48→48→45→45→42→36→31
[18h] 31→24→24→23→21→21→23→23→23→27
[36h] 28→28→29 [42h]
半分の記憶
[00h] 44→41→41→41→41→37→37→35→29→26
[18h] 26→21→20→20→18→18→17→17→17→19
[36h] 20→21→21 [42h]
欅坂のファンは、若い大学生が多いのか、MV再生数にしろ、iTunesトップソング順位にせよ、深夜に勢いよく上昇することがあって、最高順位といった一過性データの確認となると、おちおち寝てられません(笑)。
眠い目をこすりながら、かなり小まめに順位を追跡した、その頑張りをぜひ皆様にお見せしたいという、ほぼそれのみの理由で、(表3)を載せておきました(笑)。
ただ、どの曲についても、初期上昇のピークが過ぎつつあるのは、表から読み取れるかと思います。
最高順位が大体、確定してきたので、以下に記しておきます。
(表4) iTunes Storeトップソングにおける欅坂4〜6枚目C/W曲のランクイン日数と最高順位
50位以内/200位以内ランクイン日数; 最高確認順位 曲名
6枚目「ガラスを割れ!」
01/01日; 08位 もう森へ帰ろうか?* (C, 平手センター)
01/01日; 09位 夜明けの孤独 (平手ソロ)
01/01日; 17位 ゼンマイ仕掛けの夢* (今泉・小林)
01/01日; 17位 半分の記憶 (けやき坂2期)
01/01日; 21位 バスルームトラベル* (尾関・小池・長濱)
01/01日; 26位 イマニミテイロ* (けやき坂1期)
#「*」MV付き、「C」共通曲
# 最高確認順位は2018/03/08(木)18:00までのデータで判断
5枚目「風に吹かれても」
09/89日; 04位 避雷針*
03/07日; 17位 再生する細胞
02/06日; 24位 波打ち際を走らないか?* (青空とマリー)
01/04日; 35位 結局、じゃあねしか言えない
00/09日; 42位 NO WAR in the future (けやき坂)
00/03日; 74位 それでも歩いてる* (C, けやき坂)
4枚目「不協和音」
19/51日; 07位 エキセントリック*
04/11日; 05位 W-KEYAKIZAKAの詩* (C)
03/07日; 14位 チューニング*
02/09日; 17位 割れたスマホ*
01/06日; 32位 僕たちは付き合っている* (けやき坂)
01/04日; 36位 微笑みが悲しい
# ランクイン日数は、2018/03/07(水)までのデータ。「避雷針」は現在も200位圏内入りして、数字を伸ばしている
平手友梨奈センターの漢字欅坂が担当する共通曲「もう森へ帰ろうか?」が8位、さらに、てちのソロ曲「夜明けの孤独」が9位まで上昇し、二曲がTOP10入りを果たしています。
表題曲選抜と同じメンバーが、同じセンター・フロントで共通曲を担当するのは、「制服のマネキン」の「指望遠鏡」、「君の名は希望」の「シャキイズム」、「ガールズルール」の「世界で一番 孤独なLover」など、初期乃木坂の定番パターンで、どういうわけか、MVを含めて人気の高い曲が多い。
欅坂の場合は「選抜」ではないけど、「もう森へ帰ろうか?」は、平手さんはもちろん、今泉佑唯と小林由依が目立つなど、表題曲序列が入っている印象があり、乃木坂の伝統を踏襲した感があり、しかも、どういうわけか心に沁みるMVと音楽になっている(笑)。
表題曲、同じメンバー構成による共通曲、さらには平手友梨奈ソロの3曲がTOP10ランクインで、あらためて、てちの音楽的人気が浮き彫りになった配信成績です。
しかし、今回は、それに加えて、今泉佑唯&小林由依の「ゆいちゃんず」による「ゼンマイ仕掛けの夢」と平仮名「けやき坂」2期の「半分の記憶」が最高17位まで上昇。
また、尾関梨香、小池美波、長濱ねるの異色3人ユニットによる「バスルームトラベル」が21位、平仮名「けやき坂」1期の「イマニミテイロ」が26位を記録し、すべての曲が30位以内に入る快挙を成し遂げてします。
「不協和音」は、カップリング曲の最高順位が、もっとも低いものでも40位を上回った、グループ唯一のシングルでしたが、(表4)に示した通り、TOP30に入らなかった曲が二つほどあります。
また、「風に吹かれても」の「避雷針」は、欅坂の全カップリング曲中、もっとも高い4位を記録し、さらに200位圏内ランクインを現時点で89日まで伸ばし、こちらも坂道トップの長さです。
ただ、最高順位が40位以内に入っていない曲もあり、「避雷針」の人気ぶりが突出している印象がある。
これに対して、6枚目「ガラスを割れ!」のカップリングは、新人である「けやき坂」2期の曲も含めて、隙なく上位へ駒を進めているのが特徴です。
個別握手会の完売状況を見ても、漢字、平仮名1期、2期と、どのグループも人気が高く、しかも、2期全員が3次応募までに担当12部を全完売するなど、グループ内に、伸び悩んでいるメンバーがほとんどいない雰囲気が漂っている。
こういった誰一人停滞していない感が、楽曲の配信人気にも反映され、カップリング全曲のTOP30達成につながっている気がします。
ちなみに、乃木坂シングルのカップリング曲は、そもそも30位以内に入った曲が、少なくとも13枚目「今、話したい誰かがいる」以降、次の四つしか確認出来ません。
(表5) iTunes StoreトップソングTOP30入りした乃木坂シングルC/W曲
50位以内/200位以内ランクイン日数; 最高確認順位 曲名
10/27日; 13位 ひと夏の長さより… (秋元・松村センター18th選抜)_18th
09/14日; 16位 悲しみの忘れ方* (生駒センター12th選抜)_13th
03/06日; 25位 釣り堀* (西野ソロ)_14th
02/05日; 27位 急斜面* (白石・橋本・松村)_14th
#「*」MV付き、「C」共通曲
「ガラスを割れ!」の全曲TOP30がいかに凄いかが分かります。
欅坂は、デビューシングル「サイレントマジョリティー」から、全員が表題曲パフォーマンスに参加するシステムを維持して、乃木坂のような選抜制を採用してこなかった。
そのため、「格差」があるとすれば、不動のセンター平手友梨奈と、他メンバーの間に限定されているイメージがあり、しかも、発煙筒事件以降は、てちが握手会にほとんど参加していないので、序列というより、役割の分担といった捉え方をされてきた感がある。
一方、「けやき坂」と「欅坂」の間には、表題曲の優先権に関して「格差」が存在したものの、漢字が直前で全不参加を決めた武道館3daysライブを、平仮名だけで乗り切ったことから、平仮名のプレゼンスが高まった印象がある。
さらに、けやき坂2期は、若いビジュアル系メンバーを多く揃え、パフォーマンス重視の欅坂に比べ、よりアイドル性を意識したチームカラーがあり、「格差」の発生というより、「差別化」の成功と言える展開になっている。
漢字、平仮名1期、2期の独自性が出てきたことで、どのグループもファンを惹きつけられる、違うタイプの「切り札」を持ち始め、6枚目カップリング曲の好調な上位進出が実現したのかもしれません。
最後に、iTunesトップアルバムの順位を紹介しておきます。
(表6) iTunes Storeトップアルバムにおける欅坂6枚目「Special Edition」の配信初期順位推移
ガラスを割れ!(Special Edition)
[00h] 03→02→02→02→02→02→02→01→01→01
[18h] 01→01→01→01→01→01→01→01→01→01
[36h] 01→01→01 [42h]
こちらは、順調に1位を獲得しています。
(表7) iTunes Storeトップアルバムにおける欅坂歴代シングル「Special Edition」のランクイン日数と最高順位
50位以内/200位以内ランクイン日数/配信日数; 最高順位 曲名
01/001日/001; 1位 ガラスを割れ!
24/101日/134; 1位 風に吹かれても
19/068日/337; 1位 不協和音
24/150日/463; 1位 二人セゾン
17/135日/575; 2位 世界には愛しかない
35/261日/701; 1位 サイレントマジョリティー
# すべて「Special Edition」の一括ダウンロード数によるトップアルバムの成績
# ランクインと配信の日数は2018/03/07(水)までのデータ
6枚目収録カップリング曲が、隙なく配信人気が高いので、「Special Edition」の一括ダウンロード数も、伸びが期待できます。
とくにTOP50入りの日数は、「サイレントマジョリティー」の35日が最長で、グループの知名度が高まってきた今、この数字を更新できるかどうかは、一つの注目点だと思います。
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# 記事中の青字部分は、テレビ番組、公式サイト、書籍、歌の歌詞などに、掲載されたものを、そのまま抜粋引用したことを表しています