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ジャン・アレチボルトの冒険

ジャンルを問わず、思いついたことを、書いてみます。

「立証責任」は、Not Q.E.D. がナイス

2009-03-14 18:58:42 | 芸能
NHKドラマ、「Q.E.D. 証明終了 ~ 最終回 立証責任」。

路上で女性を襲って、現金15万円を奪った疑いで起訴された被告人のケースを、燈馬君や可奈ちゃんが裁判員となって、模擬裁判で裁くお話。

ドラマの設定では、実際の裁判では有罪となった事件だけど、もし、あれだけの証拠しかないのであれば、有罪に賛成するのは、厳しいんじゃないかな。

燈馬君が指摘したように、検察は、被害者の女性と被告人が、他人同士なのか、それとも、知り合いなのか、その部分は、はっきりとさせる必要があった。

もし、面識があって、被告人がその女性の生活パターンを、ある程度知っていたのなら、銀行の中まで入らずとも、彼女が多額の現金を下ろしたことを、予測出来たかもしれない。

目撃者が、女性の悲鳴を聞かなかったことも、合点がいく。

しかし、何と言っても、一番の問題は、物証が皆無という点である。

例えば、被害者のバッグには、被告人の指紋はなかったのだろうか?

あるいは、現金を入れた封筒には、被害者と被告人以外の、第三者の指紋はなかったのだろうか?

調べるのは、それほど難しいことではないだろう。

しかも、そういった物証があれば、事件の真相は、もっとはっきりしたはずである。

従って、検察が立証責任を十分に果たしたかどうか、疑問が残るし、裁判官も、これだけの証拠で有罪判決を出すというのは、大丈夫なのかなという気がする。

Not Q.E.D. は Not Guilty

燈馬君の裁判長に対するこの指摘は、ナイスで面白かった。

この春に始まる本物の裁判員制度でも、素人の裁判員とプロの裁判官の間で、似たようなことが起こるかも知れない。素人の方が、よりシビアな証拠を求める可能性がある。

そういう意味でも、興味深い話である。

模擬裁判の後、燈馬君は、結局、アメリカに行くのを取り止めて、屋上にいる可奈ちゃんに、「Q.E.D.」と書かれた航空券を見せる。

自分の居場所はここなんだ

そのことがQ.E.D.された、と言いたいらしい。

若干、鼻白む演出である(笑)。

そもそも、その問題については、ロキとエヴァが登場する第4回「ブレイク・スルー」で、すでに証明済みのはずでは?

なぜ、再びアメリカ行きを決意して、直前になって、止めたのか。いまひとつ、ピンと来ないっすよ。

どうも、脚本家の藤本さんが、「屈折した天才燈馬君の心が、可奈やその愉快な仲間たちと出会って、氷解していく」って感じの方向性が大好きみたいで。

でも、予告編の段階から、燈馬君が、アメリカに帰らないのは、見え見えでしたよ。

なぜなら、燈馬君が居なくなったら、続編を作るときに面倒だから。

以上、Q.E.D.証明終了(笑)。



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