今日は吹雪・・・
今同室の方たちには「身軽で入院」してきた方はいない。
ここ数日口からの食事は無しで、点滴を続けている方も、腰痛をこらえながらしばらく寝ていれば治ると思っていたが尋常な痛みではなかったので、近所に住む息子さんが救急車を呼んだのだそうです。
それというのも、ご主人が≪わし一人になる。どうしてくれる≫とパニックになるので、入院に踏み切ることが出来なかったのだそうです。
「お父さん一人にしていかれない」と我慢していたら腰痛ではなくてほかの病気だったそうで、おおごとになった。
そしてご主人は息子さんに「いい加減に自立せいや!」と叱られたのだそうです。
近くに息子さんの家があるのでその点は安心なのだそうだが、私と向かい同士は二人暮らしなので、いやでも自立せねばならない。
お向かいさんは毎日お弁当かってお昼を一緒に取られていろいろおしゃべりしながら≪はよ退院してくれや≫と言いながら奥さんをリハビリにに送りがてら帰って行かれる。
朝晩は自分で調理にも挑戦していらっしゃるようだ。
お互いに「洗濯できるようになってくれただけ喜ばんならんね。」という結論になる。
新しく入られたお隣さんは”入院生活のベテラン”さんみたいで、入っていきなりベッドを片隅にくっつけ、テレビと冷蔵庫の付いた棚付ロッカーを私のベッドのくっつけてちょうど良い環境に自分で配置換えしたほどの【実力者】なのでおうちの方もちゃんと自立済みなのかもしれない。
「主人が定年になってから私は食事の後片付けしたことない。」なんて言う院友は、退院してからも”痛い足を高くして座っているだけ”の生活を続けて、炊事はもちろん家事全般をご主人がなさる生活を今も続けていられるなんて『なんて幸せなんだろう。』と思ってしまう。
どうにもならない事だけど,”自立せざるを得なくなった”夫たちはこれからも家事協力してくれるだろうか?
これがまた楽しみなことではあるけれど…
お向かいさんのご主人は大きな傘を持って吹雪の中を帰って行かれたようです。