博文(ひろぶみ)通信

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田畑の賠償

2013-11-30 18:40:07 | 日記

<福島民報ニュースより>

大字単位で基準単価 原発事故田畑賠償 

 東京電力福島第一原発事故に伴う田畑の賠償について検討していた東電は29日、賠償額算定の基礎となる単価の設定方法などをまとめ発表した。賠償手続きを迅速化させるため、単価は市町村の「大字」単位を基本に設定する。市場価値の高い田畑を基に基準単価を決め、格差が生じないよう同一の大字内全てに適用する。賠償額は避難指示の期間に応じて算定する。12月6日から順次、対象者に請求書を発送する。
 26日に開かれた国、県、関係市町村による事務レベル協議での合意を受け、石崎芳行副社長(福島復興本社代表)が県庁で記者会見した。賠償基準では、大字を基本に地形や農林道整備の状況など土地条件が似た地域を「状況類似地区」に設定。県不動産鑑定士協会が類似地区ごとに、優良な田畑1カ所を基準地に選び単価をはじき出す。
 単価に面積を乗じて時価相当額を算出した上で、避難指示の期間に応じて賠償額を一括払いする。事故後6年は帰還できない帰還困難区域は満額を支払い、避難指示解除準備区域は事故後2年、居住制限区域は同3年を標準期間として賠償する。標準期間以降の分は避難指示解除時期に応じて対応する。旧緊急時避難準備区域は対象外とした。
 田畑の中でも、市街地にある物件は宅地に転用されやすいことを踏まえ、標準宅地の単価に一定割合を乗じて時価相当額を割り出す。
 田畑賠償の対象は避難区域が設定された双葉郡など11市町村の16万筆で、既に固定資産課税情報などにより確認した10万筆分の所有者に請求書を送る。残る6万筆分には市町村を通じて申告を促す。
 東電は当初、8月中の請求受け付け開始を想定していたが、市街地の単価設定に時間を要したため、12月にずれ込んだ。
 一方、12月中を予定していた山林賠償の受け付け開始について、石崎副社長は「年度内にも実施したい」と話し、時期が遅れることを示唆した。

( 2013/11/30 08:35カテゴリー:主要

*最近、「ようやく」という言葉をブログで使うようになりました。ようやく田畑の賠償の請求書を発送することに。

参考までに5月に示された賠償基準の素案は、次の通りです。


廃校

2013-11-29 18:01:30 | 日記

 

<福島民報ニュースより>

松栄高(南相馬)今年度で廃校 原発事故の影響で初

 

 南相馬市原町区にある相双地方で唯一の全日制私立高の松栄(しょうえい)高が平成25年度で廃校となることが分かった。東京電力福島第一原発から30キロ圏内の旧緊急時避難準備区域にあり、原発事故発生直後から休校が続いていた。同校を運営する学校法人松韻(しょういん)学園(福島市)は今後の生徒確保が困難と判断し廃校を決めた。原発事故の影響を受け、公立と私立合わせ県内の小中学校・高校が廃校になるのは初めて。
 同学園は28日までに、県に松栄高を廃校とする申請を提出し、承認された。同校は平成24年春から3年連続で入学者募集を見送っている。
 原発事故を受け、地元の南相馬市をはじめ、近隣の双葉郡に避難区域があり、同校は学校経営に必要な生徒の確保が困難とみている。同学園の佐々木一彦総務部長は「原発事故発生後の状況を考えると将来の見通しが立たない。残念だが、理事会で廃校を決議した」と話している。
 学園は同校が原発事故の影響で廃校に追い込まれたとして東電への損害賠償を請求する。直接請求で折り合えない場合は、政府の原子力損害賠償紛争解決センターへの申し立てや裁判所への提訴も視野に入れている。
 同校は昭和32年に原町工業高として開校。福島第一原発から北西約22キロの位置にあり、原発事故発生直後は緊急時避難準備区域(当時)に設定された。原発事故当時、23年度も同校に通学する予定だった生徒は110人いた。そのうち、約40人は同学園が運営する兄弟校の学法福島高(福島市)に編入し、その他の生徒は県内外の高校に転校した。卒業生は約8000人に上る。教員は退職者を除き学法福島高に勤務している。

※松栄高 昭和32年、原町工業高として開校した。平成8年に総合学科を設けて現校名に変更した。普通、総合、電気、機械の4学科の全日制課程を設置していた。平成19年に創立50周年記念式典を行った。

( 2013/11/29 08:33カテゴリー:主要

*私の高校時代は、たぶん漢字は合っていると思いますが「町工」と呼んでいました。

生徒が製作した省エネカーは、平成19年と22年に「本田宗一郎杯HONDAエコマイレッジチャレンジ全国大会」で優勝している事を今日の記事で初めて知りました。

私立校なので学校経営上、「廃校」という決定は、仕方がない事とはいえ、残念なことです。

県教委は、中高一貫校の27年度開校にあわせ、双葉郡の浪江高、浪江津島高、双葉高、双葉翔陽高、富岡高を暫定休校の方針です。暫定休校の後に待っているのは・・・。


ようやく本格除染

2013-11-28 20:42:57 | 日記

 <福島民報ニュースより>

浪江で本格除染開始 環境省、来年3月まで

  環境省は27日、東京電力福島第一原発事故により全域が避難区域に指定されている浪江町で本格除染を開始した。
 行政区ごとに実施し、居住制限区域の酒田地区から作業に入った。民有地で仮置き場の造成から始め、初日は放射線量を下げるため周辺の表土を剥ぎ取った。3.6ヘクタールの地区内で、住宅約530棟、農地約77ヘクタール、道路約7ヘクタール、住宅から20メートル以内の森林約17ヘクタールの除染を計画している。
 廃棄物は約6万7900立方メートルを見込み、年内にも仮置き場に運び込む予定だ。工期は来年3月20日まで。

( 2013/11/28 08:05カテゴリー:主要

廃棄物の仮置き場造成を進める関係者=27日、浪江町・酒田地区

 

*ようやく本格除染が始まりました。立野下地区(居住制限区域)と高瀬地区(避難指示解除区域)でも地権者から仮置き場設置許可を得ており、環境省が施工業者を募っています。

私のアパートの回りも除染が進み、除草や洗浄、表土の入れ替えなどにより線量も低減化し、除染前・除染後の風景が変わった気がします。ふるさと再生には、まだまだ長い道のりですが、除染作業や倒壊危険家屋の解体撤去作業、請戸漁港の堤防復旧作業、津波被害によるガレキの選別作業などが開始され、少しずつ目に見える形で進み出したのは事実です。

多くの関係車両が町内を通行しております。一時立ち入りの際は、交通事故などに十分気を付けてください。


良識の府

2013-11-27 18:30:53 | 日記

 <福島民報ニュースより>

秘密法案、参院で審議入り

首相、懸念払拭に躍起

  機密を漏らした公務員らへの罰則強化を盛り込んだ特定秘密保護法案は27日午前の参院本会議で、安倍晋三首相が出席して質疑を行い審議入りした。首相は、法案が国民の「知る権利」を侵害するとの指摘について「国民の知る権利を尊重しつつ、特定秘密の保護を図る。知る権利が狭まることはない」と述べ、懸念の払拭に躍起となった。

 法案に反対する民主党の桜井充氏は「国民の懸念を無視し、強引に衆院を通過させた」と批判。法案を推進する自民党の宇都隆史氏も「法案成立が不可欠な理由を国民に説明しきれていない」と指摘した。

(2013/11/27 13:31カテゴリー:政治)

 

*衆議院を通過した法案を参議院でもう一度審議することで、衆議院の行き過ぎを抑えることが出来ます。「法案成立が不可欠な理由を国民に説明しきれていない」と指摘した自民党の議員もいます。

しかし自公で、こんなことが既に確認されています。http://www.minpo.jp/globalnews/detail/2013112701001066

良識の府と言われる参議院の真価が問われると思いますが・・・。


特定秘密保護法

2013-11-26 18:55:27 | 日記

 <福島民報ニュースより>

原発情報開示「不透明」 秘密保護法 福島で公聴会 全員が反対、慎重意見

 

 衆院国家安全保障特別委員会の特定秘密保護法案に関する地方公聴会は25日、福島市のホテル辰巳屋で開かれた。県内の首長、学者、弁護士ら7人が意見陳述し、特定秘密の範囲があいまいで東京電力福島第一原発の情報開示が不透明になる恐れがあるなどとして全員が法案成立に反対、または慎重な姿勢を示した。賛成意見はなかったが、特別委は近日中に法案を採決する方針で、陳述者からは原発事故に苦しむ県民代表の声を軽視しているとの批判の声が上がった。

■採決方針に批判の声

 浪江町の馬場有町長は、原発事故直後、放射性物質の拡散分布を予測する「緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)」の情報が公表されなかったことを踏まえ、「政府が避難経路を明らかにしていれば、無用な被ばくを避けることができた」と情報公開の大切さを訴えた。
 さらに、4号機の核燃料プールからの燃料取り出しを例に挙げ、「県民の安全のためには、逐次情報を公開する方向に進むべきだ」と強調した。
 桜の聖母短大の二瓶由美子教授は、テロ防止のための警備計画を除く原発関連情報は特定秘密の対象外とする政府方針について、「原発関連情報とテロ防止の警備計画の線引きがあいまいだ」と指摘。県弁護士会の槙裕康副会長は「法律が成立すれば、解釈や運用で特定秘密は拡大の一途をたどる」と懸念を示した。
 しかし、出席した与党議員は、秘密の範囲について「国民の命と安全を守るためのもの」と明確さに欠ける発言を繰り返した。
 法律の制定で原発作業員による内部告発が制限される恐れや、原発関係の裁判で証拠が特定秘密のため開示されず、国民が不利益を被る可能性があるとの指摘もあった。
 平成14年に発覚した東電のトラブル隠しでは、原子炉内の点検結果の改ざんを作業員が告発した。国や県が把握できない原発内の偽装が明るみに出たことで、県民の安全・安心の確保のために安全監視が強化された経緯がある。
 公聴会終了後、委員会筆頭理事の中谷元・元防衛庁長官は「(法案全体の意義について)理解を得られたのではないか」と述べ、議論は尽くされたとの認識を示した。
 だが、法案の委員会採決が直前に迫る中での公聴会開催に、意見陳述した一人は「法案可決への通過儀礼ではないのか」と冷ややかな見方を示し、「県民の声を代弁した意見が法案に反映されなかったら、本県の顔に泥を塗るようなものだ」と厳しい口調で話した。
 地方公聴会は全国で福島市のみの開催。10月9日に県議会が原発事故の被災地として「慎重な対応を求める」とする首相、衆参両院議長宛ての意見書を全会一致で可決したため、開催地に選ばれた。

( 2013/11/26 09:22カテゴリー:主要

特定秘密保護法案に関し、福島市で開かれた衆院国家安全保障特別委員会の地方公聴会。右側が本県の意見陳述者
 
 
 
*特定秘密保護法の問題点を、次の日弁連では分かりやすく説明しています。http://www.nichibenren.or.jp/activity/human/secret/problem.html
 
 
その中で、「例えば、国民の関心が高い、普天間基地に関する情報や、自衛隊の海外派遣などの軍事・防衛問題は、「防衛」に含まれます。また、今私たちが最も不安に思っている、原子力発電所の安全性や、放射線被ばくの実態・健康への影響などの情報は、「テロリズムの防止」に含まれてしまう可能性があります。これらが、行政機関の都合で「特定秘密」に指定され、主権者である私たち国民の目から隠されてしまうかもしれません。」と。
 
今日の午前中に特定秘密保護法案が衆院特別委員会で可決しました。昨日の福島市での公聴会は何だったんでしょうか???。「国民(被災者)の声を聴いたという「アリバイづくり」、あるいは「パフォーマンス」に利用されたとしか言いようがありません。
 
 遅いかもしれませんが、次回議運で取り扱いについて協議します。