博文(ひろぶみ)通信

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万が一

2013-11-22 18:27:14 | 日記

 <福島民報ニュースより>

東電、今後の作業公表せず 核燃料取り出し 問われる情報公開の在り方

  東電は、燃料を輸送容器から取り出し保管する共用プールでの作業や、2回目以降の移送日程について「核物質の防護上、答えられない。作業終了後に公表する」としている。
 ただ、容器の落下など緊急時の対応は不透明で、高線量の使用済み燃料を移送する2回目以降、作業工程の危険性はさらに高くなるとみられる。
 県や双葉郡の首長は「原発周辺の避難区域に立ち入りしている住民の安全を確保するためにも、情報を公開すべき」と指摘しており、今後の情報公開の在り方が問われる。

( 2013/11/22 08:47カテゴリー:主要

 

<福島民報論説より>

【核燃料取り出し】廃炉も国が主導を(11月22日) 

 東京電力福島第一原発事故の廃炉作業が新たな段階に入った。事故から2年8カ月ぶりに、ようやく4号機の使用済み核燃料の取り出しが始まった。順調に作業が続いているが、失敗やトラブルは許されない。政府と原子力規制委員会は前面に出て監視や支援体制を強化すべきだ。
 震災時、定期検査中だった4号機には未使用と使用済み燃料合わせて1535体がプールに保管されていた。しかし、水素爆発で大破した原子炉建屋は、今後の大地震などでプールが崩壊する危険性が指摘されていた。
 まずは燃料22体を輸送容器に入れた後、100メートル離れた共用プールに移送する。取り出しの際に燃料を破損させないよう1秒間に1センチ程度の速度で慎重に実施する。別棟のプールに移すまで1週間、4号機の全ての燃料移送が終わるのは来年末までかかる。長期間の作業が続くため、慎重な取り組みが要求される。
 燃料の取り出し計画を認可した規制委も「大きなリスクを内在している」として監視を強化する方針だが、県民が安心できる体制を示してほしい。これまでも福島第一原発内ではトラブルが相次いだ。仮設配電盤にネズミが接触してショート、プール冷却が最大で約29時間停止した。8月には汚染水漏れが次々と発覚し、廃炉作業の安全性が問われる事態となった。
 政府や規制委に求められるのは監視と透明性だ。作業中に燃料が落下して容器が壊れれば、大気中への放射性物質拡散という事故につながる。取り出し作業は作業員が目視で行う。劣悪な環境下の作業で人為ミスが生じないとは言い切れない。東電はあらゆる事態を想定し、万一の時に対処できる-という。しかし、取り出し直前になって1~4号機の使用済み燃料プールに損傷した燃料が計80本あることを明らかにした。震災前の損傷とはいえ、積極的な情報公開にもっと早く踏み切るべきだった。
 万一の事態が発生したら、作業員の被ばくなどで廃炉作業が止まり、その後の作業にも影響を及ぼしかねない。原発に近い双葉郡内に一時立ち入りしている住民や作業員への広報や避難呼び掛けも重要となる。
 政府は東電任せを反省し、汚染水対策などの費用を一部負担し、国の関与を強める。さらに人的支援、作業員の就業環境の改善、廃炉技術の導入などに全力を挙げるべきだ。完全な廃炉まで長期戦が続く。政権が変わっても安心して廃炉を見守れる仕組み作りが必要だ。(佐藤 光俊)

( 2013/11/22 08:46カテゴリー:論説

 

*佐藤記者の論説に同感です。

町には、立ち入りしている町民に対しての「万が一」の場合を想定した避難広報や誘導などについて、再確認するよう求めたいと思います。