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神が宿るところ

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室崎神社(茨城県阿見町)

2025-04-30 23:33:21 | 神社

室崎神社(むろさきじんじゃ)。
場所:茨城県稲敷郡阿見町大室494(茨城県神社庁HPによる。現在は大字「曙」の地内だと思われる。)。国道125号線「大竹橋」交差点から北へ約500mで右折(東へ)、茨城県道231号線(稲敷阿見線)を約300m進んで突き当りを左折(北へ)、約30m。駐車場なし。
社伝によれば、当神社の祭神は、常陸国信太郡の式内社(論社)の通称「竹来阿彌神社」の相殿に祀られるところだったが、貞観4年(862年)あるいは仁和3年(887年)に、神託により当地に奉斎したという。現・阿見町竹来の「阿彌神社」(2018年5月5日記事)の創建には諸説あるが、同神社の社伝では推古天皇15年(607年)とされており、主祭神の建御雷之男命と相殿の経津主命と天児屋根命とを総称して「竹来三社」と称したという。ただし、「竹来三社」というのは、同神社と、経津主命を祀る「十握神社」(次項予定)及び天児屋根命を祀る当神社を合わせた3つの神社のこととする説もある。「(竹来)阿彌神社」の項でも書いたが、これは常陸国一宮「鹿島神宮」(2017年10月7日記事)とその境外摂社の「坂戸神社」(2017年10月14日記事)及び「沼尾神社」(2017年10月21日記事)に準えたものとも考えられている。当神社の創建の経緯を含め、謎は多いが、詳細は不明。現在の祭神は、天児屋根命。
なお、当神社の南西約250m(直線距離)のところに「曙のグミ」という、茱萸(グミ)の巨樹がある。元々、グミの樹はさほど大きくはならないので、巨樹というイメージではないが、この樹の幹周は約2.36m、高さは約10mとされ、推定樹齢は約500年という。周辺が住宅開発されて地名も「大室」から「曙」に変わっているが、元は「室崎神社」の馬場先で、木の根元に道祖神なども祀られている。グミは、焼くと人の焦げるような悪臭があるため、村内に邪霊・悪鬼が侵入するのを防ぐ意図で植えられたと考えられている。実は、宅地造成時に、この樹を伐採しようとしたところケガ人が出たので、それを仏の祟りと受け止めて作業を中止したという話があるらしい。今も、春に花が咲いて、初夏に実が赤く熟す(食用可)という。茨城県指定天然記念物。


茨城県教員委員会のHPから(曙のグミ)


写真1:「室崎神社」鳥居


写真2:拝殿。写っていないが、拝殿前に土俵がある。


写真3:本殿


写真4:境内社「竜神社」(旧「海軍神社」)。戦時中、現・阿見町に海軍航海学校の分校があり、後に海軍気象学校として独立した。この海軍気象学校の「水神」として建立されたものという。


写真5:境内社「天満神社」(祭神:菅原道真公)


写真6:「曙のグミ」。西側から見る。(場所:茨城県稲敷郡阿見町曙151-106。「室崎神社」境内入口から茨城県道231号線を南に約200m進んで右折(西へ)、約90m。駐車場なし。) この樹のために、ここだけ道路がカーヴしているのがわかる。


写真7:同上。根元に「馬頭観世音」供養塔が見えるが、他に石仏などがあるようだ。


写真8:同上。北側から見る。


写真9:同上。東側から見る。


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