東十条探偵団2

明日は何を撮りに行こうかな?

向島の光と影・鳩の街を歩く

2015-06-18 | 散歩
 玉ノ井が空襲で焼けたため”業者”は近くの鳩の街で新しく開業した、
 戦後は米兵相手の慰安施設となったが間もなく日本人相手の”特殊飲食店街”となった。
 1958年(昭和33年)4月1日に売春防止法が完全施行されたあと
 すべての業者が廃業。最終日の3月31日には「蛍の光」を流して別れを惜しんだ。


             

             前回の言問団子の前を水戸街道まで出て左折10分足らずで鳩の街商店街。
             車もすれ違えないほどの狭い道、かつての”赤線街鳩の街”の入口。




             

             赤線と言っても知らない人が多いでしょう、公認の売春街で警察の地図に該当地区が赤い線で囲まれていた。
             鳩の街は隣の「玉ノ井」が空襲で焼けたあと近いので同業者が集まって営業した、
             その際警察から建物をカフェー風にと指導があり、みんなこのような感じの建物となっている。




 
     
     歩いて行くと小さな文房具屋さんに絵本がいっぱい並んでいた、
     重苦しい心が一瞬和んでくる。




             

             特徴的な建物、ブルーの小さなタイルを張った円柱が。
             ちょっと歩いただけでも同じような建物が数軒あった。




             

             こんなお店もあった、「古民家カフェ・こぐま」。
             古民家には間違いないけどただ古いだけ、、、でも造りから見るとこの家も・・・?。




 

     この造りは100%間違いない、丸いカーブが特徴的で他にも残っている。
     このバルコニーからお姐さんが「寄ってらっしゃいよ」、「ありがとう、また来てね」。




 

     ちょっと横道を入ると羽子板屋さん、「小さな博物館」とは希望すれば中を見せてもらえるとか。




                
 
             鳩の街、墨堤通り側の入口。いま歩いて来た道を振り返ってみました、
             この辺の左側に「松の湯」という銭湯があって木の実ナナさんの生家。
             年齢から言えば当時のことなど覚えてないでしょうけどここで育ったんですね。




 

     墨堤通りへ出て百花園方向へ少し歩くと「きびだんご屋」さん、ちょっとだけ有名
     休日など百花園の前で出張販売をやってます。




 

     きびだんご屋さんと道を挟んで子育て地蔵。
     近くの隅田川から拾い上げられたお地蔵様を祀る、右への道は地蔵坂。
     向こうの辻を右に入って向島百花園、
     今日は百花園用のレンズを持っていないので横目で見ながら電車の駅へ。
     今は「東向島」の駅名だけど私が上京した当時は「玉ノ井」、
     ここがあの有名な玉ノ井かぁと感激?したことを覚えています。

     吉行淳之介、永井荷風などの小説の舞台になり
     安岡章太郎、三浦朱門、近藤啓太郎、小沢昭一などが、出入りした玉ノ井や鳩の街。
     この地が無かったら彼らの運命もまた違っていたのかもしれませんね。


                                                             6月13日
          


       

        今日帰りに図書館へ寄って本を選んでいたら関係ない所に
        永井荷風の墨東奇譚が紛れ込んでいた。
        まだ読んだことはない、これも何かの縁だろう、
        もっと早く読むべきだったが今からでも遅くはない。
        もし当時の玉ノ井の風情が残っている所があったら
        改めて歩いてみようかな。
コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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Unknown (くぅ)
2015-06-19 16:47:54
雨にぬれたマチ・・ここにピッタリですね。

当時の息づかいをぬぐってしまわないで、残していて欲しいです。
ありゃん!↓の記事にコメント書いたんですけど、、、
アップする前に前記事の方へ移動してしまったんだね。
ゴメン。
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くぅさん (jugemu)
2015-06-19 19:19:40
雨はいいですね、
いろいろなものを思い出させたり、消してしまったり。

街の人は嫌がっているのかと思っていたけど
結構さっぱりしていて昔のことを語ってくれました。
今の自分にはどうしようもないことだし、
隠すより語り継いでいこうというスタンスですか。
黒歴史は黒歴史として忘れないでいきたいです。
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