シャンテ サラのたわ言・戯れ言・ウンチクつれづれ記

"独断と偏見" で世相・経済からコミックまで 読んで楽しい 面白い内容を目指します。 

1949年の諏訪根自子 ブラコン録音

2021年12月25日 | 渋い作曲家といえば
ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 諏訪根自子 (2021年3月投稿 https://www.youtube.com/watch?v=3ITlZ8xEt-o)。 右は中学生の頃?
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1949年録音の諏訪根自子独奏のブラームスのヴァイオリン協奏曲を YouTube で聴きました。 中波の放送音源らしく、当然 高音質ではありません。 しかし 終戦後わずか4年目の演奏記録があったなんて、驚きですね。

これを 現代の視点からしてヒ … 音だなどとは、とてもいえません。 よく この時代に これだけの演奏を残したと褒めたいです。 スクラッチノイズの中から かぼそく聴こえてくる音楽は、いかにも終戦後の貧弱なポータブル・ラジオからの音のようです。 けれど これはこれで、しっかりとした立派な演奏だと思います。

演奏する方も、聴く方も満足に栄養も取れなかっただろう時代に、こうした企画に取り組み、演奏し、放送した事には頭が下がる思いがします。 第3楽章ともなると体力を使い切った (?) 中年以降の人はへばってきて 少し怪しい演奏になる事もあるのですが、諏訪根自子も29歳と若かったから できたんでしょう。 戦前 日本人ヴァイオリニストとして唯一世界で認められた人だと想像しますが、60年以降 演奏会から遠ざかったのは、戦争により翻弄された人生の影響でしょうか。 戦争がなかったら もっと活躍したかも …

1948年のジネット・ヌヴー (同年生まれのフランスのヴァイオリニスト 49年事故死) の伝説の “ハンブルク公演のライヴ録音” を連想させますね。 日本人も 終戦まもない頃 これだけの演奏をした人がいたと自慢していいのではないでしょうか。
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2013年10月23日発売 レーベル:NHK CD 上田仁 指揮/東宝交響楽団
 奇跡の発見! 諏訪根自子29歳。 全盛期の録音がついに CD に! NHK ラジオ第2放送『放送音楽会』(1949年11月28日) に出演し、東宝交響楽団 (現・東京交響楽団) との共演でブラームスのヴァイオリン協奏曲を演奏した音源が NHK アーカイブスにて保存されていました。 ついに 諏訪根自子29歳、文字通り全盛期の録音がキングの最新技術で復刻した CD として甦ります! しかも曲目は、1943年にクナッパーツブッシュ指揮ベルリン・フィルと共演したというあの曲、ブラームスです!
 
本録音は1949年 アナログ・テープ録音に先立つ円盤録音の時代に、アセテート盤に収録されたもの。 スクラッチノイズや、盤面切り替えに伴う音質変化もありますが、音自体は芯のしっかりした、充分鑑賞に耐えうるものです。 オーパス蔵からの委託でマスタリングには定評あるキング関口台スタジオが音源修復等に最新の技術を施しました。 つややかでしなやかで、気品高い諏訪根自子の美音がしっかりとらえられています。
 
日本人最初の国際的ヴァイオリニストとして、激動の時代を生き抜いた諏訪根自子。 その生き方そのままに、凛として神々しいまでに輝かしい名演奏をご堪能ください。
 
本 CD には同番組でいっしょに放送された『レオノーレ』序曲第3番も収録。 ブラームス同様、演奏はカチッとした峻厳なもの。 東宝交響楽団の実力や恐るべし。 日本の交響演奏史に貴重な資料となりましょう (冒頭 CD の説明 キングレコード)。
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今日はここまでです。

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