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シャンテ サラのたわ言・戯れ言・ウンチクつれづれ記

"独断と偏見" で世相・経済からコミックまで 読んで楽しい 面白い内容を目指します。 

聴きたくなる指揮者の録音とは?

2019年09月21日 | 指揮者あれやこれ
左右は指揮者の山田和樹。 中央は彼の指揮した CD。 いずれもネットから。
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9月上旬の日経夕刊に5回連続で 新進指揮者の山田和樹氏の話しが載りました。
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9日 クラシックもっと自由に (1) __ 指揮者の山田和樹さん (40) は世界の第一線のオーケストラを指揮しながら、合唱団やアマチュア団体とも数多く共演する。 器楽と声楽、古典と現代音楽、プロとアマといった境界を自由に行き来し、クラシックの枠にとどまらない新たな領域を切り開いている。…

13日 クラシックもっと自由に (5)
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これを読みながら この指揮者が指揮した音楽の CD を聴いてみたいと思った人がどの位いるだろうかと想像してみました。

ジャケットを見ずに 誰の指揮したものか分からない音源を聴いたら、当然ですが 恐らく 誰も指揮者を特定できないと想像します。 例えば カラヤンの1940年代のモノーラル録音、60~70年代黄金期の録音、無名指揮者の最新録音、中堅指揮者の録音などを 普通のクラシック・ファンのリスナーに知らせずに聴かせて、どの録音が良かった?と訊いても、評価はバラバラで、誰も指揮者名を当てられないでしょう。

録音に起用されるオーケストラは並の水準以上の技術力を持っていますから、難儀しながら演奏するオケはないといっても差し支えないはずです。

逆に 指揮者を特定して、その指揮ぶりを想像しながら聴くから、音楽再生は楽しめると思います。 我々リスナーは、指揮者の名声やエピソードなどを知っているから、そういった情報を元に 指揮ぶりを想像しながら聴いている人が殆どでしょう。 誰の指揮か分からず、楽団名も不明の音源を楽しんで聴ける人がいるとは思えません。
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さて そこで、この山田和樹氏です。 私がこの人の名を記事で知ったのは、小澤征爾が取り上げたからです __ 自分の若い頃に似ているといって起用したそうです (2010年)。 それからじゃないでしょうか、この人の名がマスコミに度々載るようになったのは。

指揮者の登竜門といわれる仏ブザンソン・指揮者コンクールで優勝した日本人は、小澤征爾をはじめ 何人かの人がいますが、私を含め一般の人が知っているのは小澤征爾だけといっても過言ではないと思います。 山田和樹氏は2009年 ブザンソンで優勝しました。

また コンクール優勝だけでは有名演奏家にはなれません。 それをきっかけとして その後 どういう実績を残したかです。 ですから 失敗・並演奏会が多くては、いつかは消えてしまうでしょう。

成功した演奏会を積み重ねて、評判が高まると CD 会社が演奏会をライヴ録音して売り出すとか、録音して発売するとかして世に出てくるものと思います。 つまり あの有名演奏家の音源を聴いてみたいという人が多くなければ、CD 会社も発売しないはずです。

そうした意味で 有名指揮者が言及したというのは、その指揮者にとってプラスの話題でしょう。 音楽業界が注目しますからね。 生前 カラヤンは、ベルリン・フィル常任指揮者の自分の後任候補に、小澤・メータ・アバドの名を取り上げ、マスコミに流れました __ 実際 楽団員投票でアバドが選ばれました。
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指揮者の指揮する能力は、器楽奏者ではありませんから、音源だけでは分かりづらいと推理します。 逆にいうと 指揮者がテキトウな指揮をしても、並の水準以上の楽団が演奏すれば それなりの仕上がりになるはずです (あまり いい例ではないですが)。

早くいうと 誰それの指揮した音源 CD というのは、誰それの “評判のイメージ” を CD 会社が市場に売り込んでいるのです __ あの評判の指揮者が指揮した演奏だから、さぞかし素晴らしい演奏だろうと 購入者は期待して CD を買うのが普通です。
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一方で 山田和樹氏と “1字違いの” 同世代の指揮者が指揮するアマオケ演奏会を聴いた事があります。 指揮も演奏も悪くないと思いましたが、その指揮者が指揮する CD を買いたいとは思いませんでした (もっとも 発売されているかどうか知りませんが)。

その指揮者は、失礼ながら 数ある “無名指揮者の一人” ですから、何が得意で 何の曲の演奏が魅力的なのか さっぱり分からないからです。 つまり トピック (話題性) がゼロなのです。

演奏会のパンフには 指揮者の経歴が大概こう書いてあります __ どこそこの音大を卒業・欧米音楽学校に留学・誰それの有名指揮者に師事・コンクールでなんとか賞を受賞・コレコレの有名楽団や音楽祭で指揮 __ 実は こういう人ばっかりで どんぐりの背比べの話しです。
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私は山田和樹氏が指揮する演奏会も CD も、まだ聴いた事はありません。 もっと実績を積んだあとなら聴きたくなるかもしれません。

今日はここまでです。

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