ダン・ギルモアはネットの世界でよく知られるジャーナリストだ。いまやその名前は現実の世界でも十分に認知されるようになった。このように書き出すと、ネットは現実世界ではないということになってしまうが、さて。
彼がネットで情報発信を始めたのは1999年この年にBLOGをはじめたという。一般的にBLOGが911以降爆発的に広まったメディアだといわれる。そいぜんからはじめていたということでBLOG創世記の人であり、BLOGER(BLOG記者の呼称)の草分けといって間違いないだろう。
彼がネット上で得たものとはなにか。それは既成メディアの問題点であるという。「たった一人のジャーナリストより、読者は多くのことを知っている」
「講義型から、会話、セミナー形のジャーナリズムへ」
ここから彼が何を問題点としていたかがわかる。言論機関としてのメディアが寄り添うべきものは市民であるはずであるが、いつのまにかメディアは権力者の宣伝機関になっていないか。言論の自由を市民に取り戻そうというような思想を背景に感じさせる。
しかしかれは既存の伝統的ジャーナリズムを否定はしない。
伝統的ジャーナリズムとBLOGERたちとの連携によってよりよき形ができるであろうという。
彼は今、ファイナンシアル・タイムズで隔週に記事を書く。
これをネットという虚構世界から現実世界への移行と捉えるだろうか。答えは否であろう。現実世界の言葉同様ネット空間での言説も当然に今を映すものであり現実である。
ネット空間を現実ではないといい、まがい物の情報ばかりが流通する場所だと忌み嫌うものこそがメディアの支配者であることに権威を借りる偽者と考えられる。
JOHNY
AERA 20051114
Dan Gilmore
『ブログ 世界を変える個人メディア』朝日新聞 2005年
市民ジャーナリズムのためのベンチャー「グラスルーツ・メディア・インク」主催
原著『We THE MEDIA』
論駄な日々
こちらおもしろい話題ですBLOGERをニュースゲリラとよぶなら買い物ゲリラと呼ばれる人々も出現?要考察な記事です是非
そういえば先日SSRN
ここから論文をダウンロードしてみました。なかなかおもしろい論文です。
Media Bias
SENDHIL MULLAINATHAN
Harvard University - Department of Economics; National Bureau of Economic Research (NBER)
ANDREI SHLEIFER
Harvard University - Department of Economics; National Bureau of Economic Research (NBER); European Corporate Governance Institute (ECGI)