ラティハン日記2

ラティハンと人生の散歩道

スシラ ブディ ダルマ・6章の2 結婚とカルマの受け渡し//

2018-05-26 | 日記

7章 ダンダングラ 46節~50節から引用。
『46、人間の全身が動物力で満たされ、翻弄されると、そのようになる。
本来は美しく傷一つない肉体も、実際は動物力やその他の(低次の)諸力の単なる道具に完全になり下がってしまう。

47、この影響を被るのは彼自身の自我(Pribadi)だけではない。
というのは、子孫もまたその影響から逃れられないからである。
その結果その人の生活とその子孫にまで本当に大きな害を与えるのである。(注1

48、現実はこのようであるが、我々人間の多くは依然として、自分の内部自我(Diri Pribadi)についての真実を理解したいとか、意識したいとは思わない。
その結果、多くの男女がハート(Hati)に喜びを与える事柄だけを基準にして結婚している。(注2

49、それゆえ、本当に望ましくない多くの事が起こる。(注2
すなわち、多くの人が人間としての地位(Jasmaniレベル)にふさわしくない行動をするようになる。
つまり、真の人間的な性質を欠いてしまうのである。(注2
従ってこのような人々は、人間としての地位を維持するための完全な基盤であり、またその中心となる人間としてのジワ(Jasmani レベルのJiwa)を全く失っていると言える。

50、その結果、このような人々の中に人間の内的な本質すなわちクジワアン(kejiwaan)を研究する事に関心を持ち理解したいと望む者がいたとしても、その進歩はきわめて遅々たるものとなるであろう。』

8章 キナンティ 1節~6節から引用
『1、これが自分の内部自我(Diri Pribadi)を理解し、それに対する洞察力を得ようという気持ちがないものが被る結果である。
従って、自分の妻と交わりを持つ時に、その意義に気がつくことができない。(注3
言いかえれば、彼はただ欲望にうながされて妻と交わりを持つのである。

2、当然、その子供たちもこのような過ちの影響から逃れることはできない。(注4
親と同じ過ちを子供はおのずと繰り返す。

3、このような過ちが子々孫々果てしなく受け継がれてきている。(注5
それゆえ、このような間違った行為についてもうこれ以上論じない方が良かろう。
なぜなら、親を責めても仕方がないからである。

4、このような過ちがあなた方よりは先に続かない様にすれば、それで充分である。(注6
そのときあなた方は、これらすべての過ちを正し始める為に自分を準備することができる。
そうすれば将来、望んでもいない力(注:物質力、植物力、動物力)の圧迫から逃れる事ができる。

5、この点で、あなた方の身体は外側の特徴(注:人間という外観上の姿)に合う様に出来る限りうまく修理、改築し始めた家の様なものである。
それはあなた方がやがては人間としての真の地位(Jasmaniレベル)に本当に気がつくようになる為である。

6、こうすることによって、新たな障害にぶつからないかぎり(注:余計な寄り道をしない限り)あなた方は外的(身体的)にも内的(精神的:霊的)にも健康になっていくであろう。』

9章 シノム 24節、25節
『24、これが貪りのナフス(nafsu aluamahナフス アルアマ)にただ身を任せてきた人の誤った行動の結果である。
それゆえ、そのような習性をさけ、動物力があなたの感情を支配し、あなたの進歩の妨げとならないように努めるのが最善である。

25、それに失敗すると、あなたは将来道を見失うばかりか、現在においても動物力の影響をうけ、さらにあなたの子孫のジワJiwaの質を引き下げてしまいかねない。(注1)』

注1  カルマの遺伝について
ダンダングラ 46節、47節とシノム 25節、26節の主張はほぼ同じ内容になっています。
いずれも動物力の衝動に盲目的に従って行動した結果についての警告になっています。
さて当面バパの主張に沿って、生まれてくる子供のジワのレベルについてはその子供の責任を不問とした場合の事になりますが、そうしますと両親の行動によって劣化してしまった内部感覚(Rasa Diri)の状況がそのまま子供に引き継がれる事によってカルマ(内部感覚に蓄積した間違い全て)が子供に引き渡される事になります。
こうして親のカルマが子供に引き継がれ、親の犯した過ちと同様の行動を子供がとる、という事になります。

以上の両親からのカルマの引き継ぎについては「バパの”人間の種( human seed:biji manusia)と誕生論”」で考察しました。<--リンク
以下、要点を引用しておきます。
『・・・・・
さて「人間の種子」が完成する、というのはどういう事でしょうか?
その人の魂(Jiwa)は夫と妻の合一の時に「完成した人間の種子に宿るもの」と説明されています。(8月22日1959 バパ)
ですので魂(Jiwa)以外で両親から子供に引き継がれるものは、魂が宿る前に「人間の種子」の内容になっている事が必要です。

まずは先祖から伝わる代々のカルマ(Karma)が父親と母親から子供に引き継がれます。
これは両親の内部感覚の中に存在する誤りを合わせたものになります。
(これは「両親の内部感覚を平均した状況の内部感覚が子供に引き継がれる」ということと同じです。
こうして子供には先祖代々の誤り、カルマ(Karma)が引き継がれてゆく事になります。)

次に物質力から人間力にいたる基本的な4つの諸力が父親と母親から引き渡されます。
二人の諸力の特徴に差がある時はその平均的な所が子供に渡されることになります。
そうしてこの4つの諸力によって子供の中に人生を渡ってゆくのに必要となる4つのナフスnafsuが生まれることになります。
・・・・・』

注2
『その結果、多くの男女がハート(Hati)に喜びを与える事柄だけを基準にして結婚している。
49、それゆえ、本当に望ましくない多くの事が起こる。
すなわち、多くの人が人間としての地位(Jasmaniレベル)にふさわしくない行動をするようになる。
つまり、真の人間的な性質を欠いてしまうのである。』

上記の文章は結局
①多くの男女がハート(Hati)に喜びを与える事柄だけを基準にして結婚している。
ので
②真の人間的な性質を欠いてしまうのである。
と主張している事になります。

しかし①と②の間に直接の因果関係はない様に思われます。
もっというならば、基本的にはジャスマニレベルの男女が結婚する以外に子供がジャスマニである可能性はないのです。
そうすると、結婚する当事者同士のジワJiwaのレベルが問題なのであって、①が問題なのではないことになります。

但し、この忠告はすでにジャスマニレベルに到達している当事者については非常に重要になります。
(一般的には当事者がジャスマニレベルに到達しているのかどうか、という事は不明な事ではありますが、何らかの事情でそうである事が分かった、としましょう。)
そのような当事者は結婚相手がまずはジャスマニレベルにある、と言う事が希望すべき第一条件となります。
この場合には①のような基準で結婚相手を決めるのはお勧めできず、バパの忠告が有効になります。

しかしながら現状はそのような理想的な結婚はほとんど起こらない、というのがバパの見立てでもあります。
第11章 アスマランダーナ 34節
『・・・しかし実際には、きわめて多くの人々が、外見は人間であっても、内部にジャスマニ、つまり人間力をまだ持っていない。・・・』
つまり仮に運良く当事者がジャスマニレベルにあったとしても、その結婚相手を探し出す、というのはこれまた至難の業になる、というのが今の状況の様です。

(ところで上記の様に、ある人がどのレベルにあるのか、というのは外見からは分かりません。
そして、相当長くおつきあいすればある程度は見えてくるでしょうが、通常はそれほど長い時間をかける事はできません。
そうして、それゆえにインドではカースト制を、目に見える階級が魂のレベルを示すと決めたのであります。
しかしながら、バラモンの職にあるものが本当に高貴な魂をもっているのかどうかは定かではない、というのが現実の様に思われます。)
ーー>以下(注7)に続く。

ちなみにそれゆえにバパは「協会内部に結婚相談所を開設する事」を提案されたと思われます。
しかしながら、そのアイデアは実現には至らなかった模様です。

注3
『従って、自分の妻と交わりを持つ時に、その意義に気がつくことができない。
言いかえれば、彼はただ欲望にうながされて妻と交わりを持つのである。』
さて、そうではないような仕方での性的合一については「バパの結婚と礼拝の論」で語っておりますので、そちらをご確認ねがいます。<--リンク

しかしながら、そのような「性的合一が礼拝にまで高められる」為には、まずもって男女のお互いの性器官がラティハンによって浄化されなくてはならない、と言うのが結論になります。
そうして、そのような状況になる為には、その男女はすでにジャスマニレベルに到達している必要がある、という事になるのです。

注4
『2、当然、その子供たちもこのような過ちの影響から逃れることはできない。
親と同じ過ちを子供はおのずと繰り返す。』
さて、ジャスマニに到達していない両親から生まれた子供は、残念ながらジャスマニレベルになっていません。
そうであれば、両親が行ってきたような「性的合一の仕方」以外にそれらの子供達が行える方法はありません。

バパは「礼拝に至っていない性的合一は誤りだ」としてそれを「過ち」といいます。
バパの観点からすればそうなのでありましょうが、しかしながらそれは今の人類にとっては相当にハードルが高い様に思われます。

注5
『3、このような過ちが子々孫々果てしなく受け継がれてきている。』
バパによればこれが人類が抱えているカルマのそもそもの元凶となります。

注6
『4、このような過ちがあなた方よりは先に続かない様にすれば、それで充分である。』
あなた方はラティハンによってまずはジャスマニレベルに到達しなさい。
そうして、それから礼拝にまで高められた性的合一によって子供を持ちなさい、というバパの無理難題であります。

さて、1952年に受けられた「スシラ ブディ ダルマ」ではバパはそのように言いましたが、なかなか現実はそうはいかない様でした。
それで32年後の1984年には、「せめてこうしなさい」という、以下の様な忠告をトークでしておられます。

April4月21日, 1984 - Bapak
『・・・・・
それはアラジンAladdinの(魔法の)ランプの物語のようなものです - ランプをこする人は悪魔の住居に吸い込まれます。
なぜ?
人間自身の間違いのために。

なぜこれはすべて起こるのですか?
思考、感情心、思考心を間違った方法で使っているからです。
これが、バパがあなたにある事を伝えたい理由です。
バパが最近ジャカルタ外のメンバーに言ったことですが、ここ(チランダ)でも繰り返す価値があります。
少なくとも、他の人を傷つけたり傷つける心や意欲を持たないでください。
復讐感や憎しみをはるかに少ないように。
これは絶対に許可されていません。

神聖なコーランの詩では、それは言われています。
イスラムの人は、別のイスラム教徒に対して嫌悪感や復讐感を感じてはいけません。
恨みの気持ち、恨みの抱きしめ、復讐の意志は、その気持ちを持っている人が、復讐する人、場所、物に、つまり、彼が憤慨しているまさにそのような人へと肉体化(incarnated)されることを意味します。
これが現実です。

あなたが男であり、あなたが結婚していて、あなたの妻が妊娠して子供を孕んでいる場合、あなたが誰かを憎むようになったら、あなたに生まれる子供は、あなたが嫌う人のようになります。
はい。あなたが軽蔑する人が知的で親切で美しいものであっても、(あなたが持つ子供は)知的ではなく、親切ではなく、善良でもありません。

そのように登録されます。
そしてこれ(間違い)はすべて人間自身が作り上げたものです。
・・・・・』
そうして、以上の様な忠告は「スシラ ブディ ダルマ・6章の1 カルマについて」で取り上げたジャワの伝統のなかにある、「人は努力をすることによって、良い子孫を得る事ができる」というものと同等のレベルのものに見えます。
この詳細については「それはGumelaring Jagad(宇宙の重層性)です」の第44節を参照願います。<--リンク

注7(注2からの継続)
ジャスマニレベルの人が何故そんなに少なくなるのか、ということの計算に基づく数学的な考察ですが、長くなりますのでページを改めて記述する事にします。<--リンク
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
PS
以上の内容に関連したカルマKarmaについての記事にはこちらからも入れます。<--リンク

そこには自分を中心に前後7代にわたっての霊的なつながり、リンクの事も述べられています。
そうして、そのような霊的なリンクについてはスシラ ブディ ダルマの中でも一部は言及されています。

8章 キナンティ 6節~9節から引用(前述キナンティ章の続き)
『6、こうすることによって、新たな障害にぶつからないかぎり(注:余計な寄り道をしない限り)あなた方は外的(身体的)にも内的(精神的:霊的)にも健康になっていくであろう。

7、あなたがそのようであれば、たとえ親の過ちを正そうという気持ちがあなたに全然なくても、親の内面の本質も(親の生死にかかわらず)おのずから影響を受けるであろう。

8、別の言い方をすれば、親が望むと望まないとにかかわらず、あなたが進歩すれば間違いなく、あなたの両親も恩恵を受ける。
つまり、期せずして彼らの状態も良くなるのである。

9、従って子供が両親を高い段階に引き上げる事が出来る、と言う事は本当の事である。
そうなれば親が子供の真の自我(Diri Pribadi)の成長を妨げることはもはやなくなる。』

ここの部分のスシラ ブディ ダルマの記述は「子供が出家した事による孝徳が親に伝わる」という仏教の話と通じるものがあります。


連載「スシラ ブディ ダルマ」にはこちらから入れます。<--リンク

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スシラ ブディ ダルマ・5章 人間力の性質と働き

2018-05-12 | 日記

さて次は人間力ですが、今までと同様に以下の記述は1987年発行の「スシラ ブディ ダルマ」に準拠したものになります。

ジャスマニjasmaniについて語るのは難しいのです。
それは我々自身の事であり、今までの様に目で見て分かる様な、我々の外部にあるものについて語る様には、あるいは理解する様にはいかない。
それは丁度、他人の欠点は良く分かるが、自分の欠点となるとよく分からない、と言う事と同じようなものです。

さて、スシラ ブディ ダルマの本の構成として人間力の章は他の章とは異なり大きく2つに分かれています。

一つは今までと同じように諸力が人間に及ぼす影響についての記述です。
そうしてもうひとつはラティハンの進展と人として到達すべき状態について書かれた部分です。

そういう訳で、この章では今までの様に「諸力のこと」、「諸力とナフスの事」、そうしてこれはこの章に特別に書かれている「ラティハンの進展」について記述する事になります。
以下、人間力の章で人間力が人間に及ぼす影響について記述されている項目の概要です。

138~188ページ・・・人間力の説明、男女の性的結合とそれが人に与える影響について。(注1

人間力の働きは地球上の事柄についての広い感覚と理解を与える。
人間力の影響は性的結合で生じる。
性的な結合はジワとジワの接触、結合でもある。
子供を生み出すのも人間力の作用の結果。
男性は人間の種子の最初の受け手である。<--リンク
女性は人間の種子を男性から受け取る、2番目の受け手である。
2人(男性と女性)が2人ともジャスマニレベルにある場合に起こること。
人体の性質はその人が持っている4つのナフスのバランスによって表す事ができる。(人の内部性質の土壌モデル)<--リンク
ラティハンは結局はこの4つのナフスのバランスを正常化させ、内部感覚の状況を改善するものである。
性的結合によって2人のもつ4つの諸力が互いに混じり合い作用しあう。
これによってお互いの諸力の状況が似たものになり、内部感覚のレベルもそのようになる。
その結果として子供が誕生すると、両親と同じようなレベルの内部感覚と諸力の組み合わせをもつ事になる。

注1)人間力の説明(1~3)、男女の性的な結合によりそれが人に与える影響について。
人間力の説明(1)<--リンク
人間力の説明(2)<--リンク
人間力の説明(3)<--リンク

バパはスシラ ブディ ダルマを発表した後も多くのトークで人間力の性質とその働きについて語っています。

以下はそのようなトークから関連していると思われる部分の引用です。

そういう訳で以下のものはスシラ ブディ ダルマの人間力の章を補完するものとなります。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
11章アスマランダーナ5節~8節 1952年
・・・
これは一般に人間の身体(物理的な体そのもの)あるいは粗身と呼ばれるものの力である。
(粗身:荒い身体。それに対して微細身と呼ばれるのがスクマsukmaであり、別名をナフスという。)

しかしありのままを言えば、もし人間の身体がまだジャスマニ力で満たされていなければ、その身体を本当は人体(ジャスマニ)と呼ぶ事はできない。

実際には、ジャスマニ力と言われるものは、地球上の事柄について幅広い感覚と理解をもたらす力のことである。

人間の体がジャスマニJasmaniと呼ばれるのはそのためである。
それゆえこの力は事実、人間の力である。
すなわち人間自身の中にあり、従って彼の体はジャスマニと呼ばれる。
・・・

8月22日1959 バパ
魂が存在に入る方法、および魂の種類は、存在(注:Human Seed)が創造される前の出来事と創造された方法に依存します。
これは、バパは率直に言いますが、男性と女性の合一と関係があります。
ほとんどの場合の男と女の合一は、この世界で経験した雰囲気の蓄積であるエネルギーによって動機づけられています。
これ(合一)は目に見えるもの(になるであろう)もの(Human Seed)の中のレンズになり、どんな魂であれ(Human Seedに)入ろうとする機会を持っているものを目覚めさせ(そして誘引)します。
・・・・・
さらに新しい種子が、夫と妻が自分の力は自分の優位性の結果であると信じているような、自己優越主義的な性格を持っている場合には、通常の人間レベルの力(ジャスマニJasmani)の侵入の標的になり得る。
そのような人々は、神が彼らを創造したので、彼らがこの世界に存在することを感じ、認識しません。
実際、そのような人々は神の偉大さではなく、自分自身を崇拝するだけです。
(注:これは「ジャスマニ力の影響を受けるとそうなる」という解釈も成り立ちます。)

7月8日1970 バパ
今や第四の生命力、ジャスマニdjasmani生命力、人間の生命力、人間としての生命力。
それが人間自身の中で働くとき、それはムトマイナmutmainahと呼ばれるナフスnafsuとして現れる。

動物と同じように、人間の生命力と同じように。
あなたがジャスマニ djasmaniの生命力に影響されなかったのなら、あなたは世界で唯一の人間であったでしょう。
他には誰もいなかったでしょう。
もしそうであれば、あなたは自分一人で完全になります。

もちろん、神の意志は、人間がより低い生命力と共にこの世界に生きなければならないということであって、それらは彼自身の本来のレベル以下のもの、 物質的、野菜的、動物的、および通常の人間の生命力です。

12月5日1970 バパ
普通の人間の生命力から生じるナフス nafsuはムトマイナmutmainahです。
・・・・・・
あなた方がナフス ムトマイナnafsu mutmainahなしで暮らしていたなら、男性は女性に引き寄せられないと感じ、あるいは女性は男性に引きつけられません。
そしてあなたは、他の人間を世界に誕生させるという生命の働きのなかでの、あなたの役割を果たす事が出来なかったでしょう。

11月26日1972 バパ
それから、あなたにも近いナフスがもう1つあります。
ナフス ムトマイナnafsu mutmainahです。
これはジャスマニア jasmaniahの生命力、それは人間の生命力なのですが、そこから生じます。

あなたはジャスマニアjasmaniahの生命力から来たこのナフスが必要です。
あなたはそれを使用する必要があります。
これは本当に人生のためのエネルギーであり、人生をおくることができるエネルギー、結婚のためのものです。

あなたは未婚の男性が、この世界での幸福と充足のためにすべてのものを自分自身に確保しているのかどうか、そのようにして生計を立てるということに熱心でないことを聞きます。
はい、そうです。
彼もこれを行うことができます。
彼はそれをやる気があります。
しかし彼はそれほどその必要性を強く感じません。

人々が結婚すべきであることは確かに神によって定められています。
人間にとって結婚とは一つになる事です。
そして、あなたは男女間のこの合一の本質を学び実践する必要があります。(注2

あなたは本当にこの一体感を感じることができます。
それはあなたが理解できるようになる為の最初の重要な場所です。
自分の配偶者の心を理解するまで、他の人の心を理解することはできません。
・・・・・
これが、あなたのためにこれらのナフスnafsuが皆さんにとって重要な理由です。
こうしてmutmainahと呼ばれるこのナフスによって、あなた自身のような人々があなた方の人生で一体感を感じることができるようにすること。
あなたが二人の間の一体感を感じることができたら、あなたは多かれ少なかれあなたをここにもたらした原因を知ることができます。(注2
そのようにして、それはあなたの存在と同じです。

さてこんどは、あなたから出てくる子どもたちの将来の存在との関係を感じることがあなたの宿題になります。(注2
したがって、バパが言ったように、それは明確な事です。
実際には、その知識はすでにあなた自身の中にあります。
いろいろな場所にそれを探しに行く必要はありません。
あなたがそれを感じることができるなら、あなた自身の奥さんと一緒であれば十分です。
あなたが(今)それを感じることができなくても、Subudではあなたは最終的にそうなるでしょう。

4月24日1984 バパ
・・・・・
それより高いのは、ジャスマニ jasmaniの生命力です。
これらはあなたの肉体の生命力です。
なぜそしてどのようにそれらはあなたのハート(感情心)とマインド(思考心)に影響を与えることができますか?
人と会うことを通してです。

あなたが宗教的で、善い人と仲良くなれば、宗教的で良いものになるでしょう。
しかし、例えば、盗むのが好きな人と付き合った場合、あなたも盗みが好きになります。
これが、人々が調和をもたらすような方法でお互いに会うように命じられている理由です。

それゆえに宗教によって定められたことに従うことができるように、例えば、シャハダットshahadat、(信仰の告白)、ソラットsolat (祈り)、断食、ザカット・フィットローzakat-fitroh(喜捨:慈悲)、ハジ haji(巡礼)などです。

1月19日1985 バパ
宗教では、兄弟姉妹の皆さん、シャリアットshariatとタレカットtarekatを実行できると言われていますが、しかし、我々はハケカットhakekatについて何もすることはできません。(注3
それは神だけができる何かです。

ハケカットHakekatはコドラットKodratを意味し、それは神によって定められたものです。
このロホ へワ二アroh khewaniah、動物の生命力は、それはナフス・スピヤ nafsu supiyahと呼ばれ、人間の自己の中に願望として現れますが、それより高く、その上にあり、それよりも広いものが、ジャスマニア jasmaniahまたは人間の生命力です。

どのようにこのジャスマニアjasmaniahの力は人間に入るのでしょうか?
人々は動物や植物を食べることができ、また物質を使って着る物を作ったり、使うものを作ったりします。
(注:そうやって、あるいはその時に物質力や植物力、動物力は人の中に入ります。)

しかし、それは人間の力になると、それはどうやって人間の中に入れるのでしょうか?
これが、人間がその配偶者をもって、性行為を行う必要があり、それが必要とされる理由です。
これらの人間は、彼らの配偶者として良い性質の人をとるべきです。
もちろん、性交渉は、学ぶ事よりも、人々に対してより鋭く、より素早くその魅力をアピールします。
(注:異性のパートナーの人間力は性行為で外から中に入ってきて、その人が前もって持っていた人間力と混じりあう、そういう事になります。)
・・・・・・
それは高いものです、兄弟姉妹のみなさん、ロホ ジャスマニroh jasmani、人間の生命力、それは人間にとって最高のものであり、確かにこれは彼らにふさわしいものです。

それよりも高いレベルでは、この世界を離れることができます。
つまり、ロホ ロハ二roh rohani:それは彼らの心の影響とナフスnafsuの影響から既に解放されている人間のレベルです。

6月9日1985 バパ
それはもうすでに十分難しいのですが、まだ来るものがあります。
なぜなら、ここにはこれらの4つのナフスnafsuがあるのですから。
アマラamarah、アルアマaluamah、スピアsupiah、そうしてムトマイナmutmainahです。

今我々はナフス ムトマイナnafsu mutmainahに来ました。
それはあなたが仲間の人間と常に形成している関係の中に現れます。
あなたが仲間の人間との関係を持たなかったならば、どのようにあなたは国を経営することができ、どのようにあなたの人生をやってゆくことができますか?
それが普通の人間の生命力であるロホ ジャスマニアroh jasmaniahの働きです。

6月17日1985 バパ
そしてそれに加えて、人間の生命力であるロホ・ジャスマニroh jasmaniがあります。
これは男性にとってさらに大きな誘惑です。

この生命力の誘惑は、2つの性の相互作用によって生じます。
これは大きな誘惑です。
そして男性がこれを正しく扱う事ができなければ、彼にとってその結果は非常に深刻です。

たとえば、男性が自分の妻の自由を制限したり、何らかの形で彼女に危害を加えたりすると、それは彼にとって非常に深刻な結果をもたらします。
同様に、妻が自分の夫の自由を制限したり、夫に危害を加えた場合、彼女には非常に深刻な影響があります。

なぜバパはこれの結果が深刻だと言うのでしょうか?
それは男性と女性の関係から人間の種子が作られるので、そして言い争いに満ちた人と人との関係から作られた人間の種子は、不和に満ち、愛情が欠如した、良い性質を持っていない人間の種子になります。<--リンク
その種子は両親を尊重せず、両親の希望に従わないことを望む子供になるでしょう。

6月24日1985 バパ
男性と女性。
それから私たちは人間の生命力、ロホ ジャスマニroh jasmaniに来て、それはナフス・ムトマイナnafsu mutmainahを生み出します。
そして、これは、夫と妻の関係、または男と女 - 男性と女性の交流から来るものであり、あるいはそれによって現れるものである。

もう一度、あなた方はそれを取り除こうとすることができます。
しかし、男女間の関係を無視したり横にどかしたりした結果は、あなた方は人類と言うものを作り出す事はないでしょう。
あなたが人間を創造するのはその関係を通っているからです。

しかし、もう一度、あなた方は慎重でなくてはならず、あなた方は良い男性と良い女性を会わせる必要があります。
言い換えると、善良な男性は、適切な、それに相応して良い女性を見つけようと努めるべきです。
それはカップルの中にあるものはすべて共有されるからです。

だから純粋なジワjiwaを持つ男が純粋ではない女性と結婚すれば、彼は彼女の不純物が何であれ半分を得るでしょう。
そして同様に、純粋な女性が純粋でない人と結婚した場合、彼女は彼の中にある何らかの問題やミスの半分を何であっても得る事になります。
それが「一緒になった(結婚した)」と言われたときのことです。
彼らはすべてを共有します。

ここで言われているように、彼の妻は彼について天国に行き、しかし、もし彼が地獄に行くならば、彼女は彼と一緒に引きずり下ろされます。(注4
彼らはお互いにそのようにする以外に選択肢はありません。
従ってパートナーの選択は非常に重要であることは明らかです。

今、あなたが間違った選択をしたと仮定します。
あなたはあなたが仲良くやっていくパートナーを持っていないと仮定すると、あるいはあなたはパートナーが間違っていると感じた時に、だったらあなたはどうしますか?
あなたは神に向かう、変えることができるのは神なので、神は壊れているか適合していないものを改善し、変更し修復することができます。

しかし、人々はこれを理解せず、Subudの人々はオープンされた後、非常に頻繁に彼らはすぐに言うのです。
「オー神よ、私は間違った妻を持っていることが今分かりました。私は行って、正しいものを探す方が良いでしょう。」

彼らは彼らがスタートラインにいる事を理解していない。
そこから彼らは働かなければならない。
彼らは彼らがいる状況を改善しなければなりません。

したがって、男性だけでは不完全であることは明らかです。
完全であるためには、男性には女性が必要であり、または女性には男性が必要です。
しかし、本当に完全であるためには、彼らはまた、子供が必要です。

実際、子供がいないカップルは不完全です。
実際には、自分自身がどのように創造されたかを理解し経験することができるのは子供を持つことによってのみであり、それによって彼らは生命の創造を目の当たりにして経験することができます。(注2
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
上記バパのトークの部分についての英文からの引用は以下を参照願います。
Susila Budhi Dharma・Chapter 5 Nature and function of Human force<--Link
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

注2
結婚そして性的合一、その結果生まれてくる子供、それらについては通常は意識されない霊的な意味があります。
それらについての詳細な記事にはこちらから入れます。<--リンク

注3
シャリアットshariatとタレカットtarekat、ハケカットhakekatについてはこのような記事もあります。<--リンク
ご参考までに。

注4)天国と地獄
ここではバパはあたかも7つの世界以外に天国と地獄が存在するかのような話し方をしています。
しかしながらそれは単に「良く使われているコトバであって、分かりやすい」という意味以上のものはない様に思われます。
バパが想定している生命世界は7つであって、それ以外に天国界やら地獄界やらが存在する、というようにはバパは言っておられません。

バパの「7つの天」(7層の世界)には天国と言う名前も地獄という名前もでてきません。
そうでありますから、これはこの7つの世界の内のどこかの世界を指しているものと思われます。
そうして、我々が生まれ変わり、死に変わりして生きてゆくこの地球は少なくとも天国ではないでしょう。<--リンク
そうすると天国というのはロハ二Rohani以上の世界である事がわかります。
さて、それでは地獄というのはどこでしょうか?
まあそれは「言わぬが花」というものであります。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
PS
こうして4つの諸力、4つの生命力についてのトークを見てきて分かる事は、二代目は全く4つの生命力については説明もコメントもしていない、という事であります。

この事は二代目のスタンスについてある事を語っている事になります。

つまり、4つの諸力、4つの生命力の働き、その性質、人間に与える影響についてのバパの説明を無視している、と言う事になります。

さて我々の協会がほかの団体に比べてユニークである、という、その特徴はラティハンとそれから9つの生命力からなる世界観でありましょう。

特に9つの生命力に関しては協会のシンボルマークにするほどに、「重要なもの」という位置づけであります。

しかしながら二代目はその重要な生命力で、しかも我々のこの世界での生活に直結している4つの生命力については何も語らないのであります。

さて、その様である二代目は「バパの主張を正確に伝える者」といえるのでありましょうか?

そこには非常に大きな疑問が存在している様であります。

PS
性的合一によるお互いの内部感覚の接触、あるいはジワJiwaの接触、これは人間力の作用というよりは人の身体構造が持っている基本的な力の様に思われます。

そうでありますから、その人のジワのレベルが何処にあろうとも、性的な合一によって、相手との物理的な接触に付随する形で内部の接触も起こるものと思われます。

他方で、その事とは別にその人のJiwaのレベルと言うものが想定されています。

今まで述べてきた4つのナフス、これはどのような人であっても所有しているものなのですが、どのナフスをおもにつかっているのか、どの生命力に主に支配されているのかということによって、その人のJiwaのレベルが何処にあるのかが分かります。

そのようなJiwaのレベルとは別の話として性的な合一によるお互いの内部感覚の混合と、それから妊娠、出産、子供の誕生という一連の出来事が起きてくるのですが、それは人間の人体がもっている作用、働きによるものであると理解されます。

その働きを称して「人間力」というのならばそれでもいいのですが、そこで言われている「人間力」というものは決してムトマイナを生み出すような事はない様です。

そういう意味ではその人のJiwaのレベルがジャスマニであるが故に、ムトマイナがそこにあるのであって、パートナーを得て子供を持てたが故にムトマイナがそこにある、というのではないのであります。

そこのところは、誤解がない様に特に申し添えさせていただきます。
(注:ここでいっているムトマイナとは異性を認識するためのもの、というよりは、より広い感覚であり、内部に平安を生み出し、エゴ的でない様な、本来の人間的なふるまいを人に起こさせるものの事になります。<--リンク)

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