ラティハン日記2

ラティハンと人生の散歩道

2代目のお仕事

2013-09-29 | 日記
ラティハンはバパが1957年に英国に伝えてから世界70か国を
超える国々に広まりました。

そして1987年に亡くなるまでのバパのお仕事はラティハンを始めた
会員の世話をやくことにほとんど費やされていました。

しかし30年にわたるバパの仕事も会員を十分に成長させるには
不十分だったようです。


それでバパが亡くなられた時の衝撃はとても大きかったのですね。

それまでは何でもバパに尋ねれば答えが返ってきたのですから。

そんな存在が急にいなくなりました。

会員たちの喪失感はそりゃ大きかったのです。


その喪失感を見事に埋めてくれたのが2代目でした。

「バパの後に二人目のバパはいない。」とはバパのコトバでした。

それにもかかわらず二代目は会員たちの要望に応えてくれましたね。


トークをしてくれました。

質問にも答えてくれました。

それからラティハンの世話もしてくれました。

そうやって26年がすぎていきました。


さて、そろそろ会員たちにも親離れの時が近づいてきています。

どんなに出来の悪い子供でもいつかは親離れをしないといけません。

まあそれが「自然の摂理」というものでしょう。


親には親の考えがあります。

しかし子供も成人すればそれなりの自分の考えを持ちます。

親の考えを尊重しながら自分の考えも表現していく。

まあ当たり前のことですが、もうぼちぼちちゃんとできていないと
いけませんよねえ。

2代目のことなど

2013-09-27 | 日記

・スシラ ブディ ダルマ・3章 ナフスamarah(怒り)とナフスaluamah(貪り)

・インドネシアのクバティナン事情3

・二代目が語らない事。

・二代目の宗教観

・神秘的体験とラティハンと

・インドネシアの宗教教育とラティハンと

・二代目から届いたレクイエム(鎮魂歌

・間違いを正すのは誰でしょう?

・我に従え

・トーク聖典化計画デスカ

・二代目の体験談

・2代目のお仕事

・ラティハンは誰のもの?

・世界大会での議決権


//バパトークの索引です・・

2013-09-22 | 日記
個々のトークのおもな内容のキーワードを記録します。

ただし内容の判断、キーワード設定はあくまで私的なものです。

ブログ内検索で関心のあるトークがそれなりにわかりますので、
参考として使っていただければと思います。 
                        2012-11-23~2013-9-22


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原子力
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誤解

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行動
幸福
ごちゃごちゃ
子作り
コドラット
この世と次の世
この世の為の道具
混乱
(さ)
再生産
探し当てられない
さしあたっての説明
サビルラー
サラリーマン
サルジン
サルディン
サンスクリット
(し)

幸せ
自我
自我を苦しめる
思考
思考心
思考する心
思考力
地獄
死後の準備
死後の状況
死後の生活
死後の生活の為の道具
死後の生命
司祭
思索家
静かなラティハン
自然
自然の法則
親しくなる
実行できない
実体
自動車
死ぬ前に死を経験する
死の意味
死の経験
シバ
シファットザッツラー
自分自身
自分で発見
自分に対応するもの
自分の言葉で受ける
自分の真の魂
資本
しゃしゃり出る
ジャエングロノ
ジャスマニア
シャハダート
邪魔をしない
シャリアット
ジャワ語
ジャンディン
絨毯
シュードラ
宗教
祝福
祝福された死
純粋な感覚
準備
障害
障害物
証拠
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植物力
食物
浄化
浄化の順序
情熱
知りたがる
知る
しるし
シロップ
ジワ
死をまたぐもの
ジン
信仰
真実
信じない
人生が損なわれる
人生の継続
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真の自我
真の自分
真の意味
真の人生
真の性質
真の生命
真の人間存在
真の私
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神秘主義
新聞
信頼
(す)
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崇拝
スシラ
ストップ
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スピリチュアル
スピリット
スフィア
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スラバヤ
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清浄
精妙体
生を受ける前と後
世界の外側
世界の始まり
説明
生命
生命の力
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セックス
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洗濯
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洗礼
善良
(そ)
掃除
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創造主
創造物
俗世の栄光
そこでの生活
そこにあるもの
祖先からのもの
祖先が犯した過ち
(た)
大生命力
第2の段階
大変なことになる
ダイヤモンド
タイル
正しい状態
正しい道
他人の受けたこと
他の宗教
タバコ
食べる

魂からの運動
魂と心
魂と思考と感情
魂とハートとマインド
魂の改善
魂の欠陥
魂の成長
魂の発達
賜物

ダヤ
タリク
ダルマ
タレカット
タレク
タレント
タワカル
探索
誕生前の記憶
(ち)

小さな子供
小さなハート
地球上で生きているうちに
地球上の生活
地球の始まり
地球の消滅
知性
チャウ
注意
(つ)
つきそうもの
次の世
頭脳

強さ
(て)
低次の諸力
テープレコーダー
哲学者
手を動かす
電気
天国
天神ひげ
(と)
トーク
動物
灯油
とまどい
ドイツ
動機
道具
到達
動物力
動物レベル
土台
突然の理解

トラクター
トレーニング
貪欲の追及
(な)
内部感覚
内部自我
内部の強さ
仲間
泣く
7つのレベル
ナバティ
ナフス
難題を押し付ける
(に)
20年~30年後の衝撃
20年から30年の努力
ニセ教授
日本
入浴する
人間的自我
人間的魂
人間の自我
人間の生命
人間の魂
人間の努力
人間の始まり
人間力
人間を下に引き下げる
(ぬ)
ヌル
(ね)
ねじられる
眠る
年齢
(の)
ノーマルな状況
(は)
ハート
バイツールマクムール
バイツールムカダス
バイツールムハラム
ハキカット
ハケカット
パダンラサ
バックボーン
パッション
発達
800年後の変化
発明発見
罵倒
話す
離れ業
バニラ
ハティサヌバリ
ハディス
果てしない教え
バパの確信
バパの経験
バラモン
バラモンの道
ハルトストヒト
反論
(ひ)
ピアノ
ビィシュヌ
飛行機
ビジネスマン
必要条件
必要な条件
病気
広がり
ヒンズー教
(ふ)
プアサ
ファラオ
2つの意識
2つの恩恵
2つの働き
2つの道
2つの枠組み
普通の生活
ぶつかり合う
仏教
ぶつくさ言う
物質
物質的
物質力
ブディ
部品
プライド
ブラフマー
プリオ ハルトノ
振る舞い
触れる
文化
(へ)
ベッド
ベンネット
(ほ)
ボーナス
帽子
棒でたたかれる
放蕩息子
放蕩娘
ほっつき歩く
香港
本当の自我
本来の完全性
(ま)
マーケット
マインド
間違っている
待つこと
マッシャラー
魔術
マハトマ
魔法
真似
真似る
迷い霊
マンゴー
マントラ
(み)
見えないもの

道案内人
道しるべ
道に迷う
道を失う
道を示す
密教
ミックス
身を低める
見る
(む)
無限の生命
むさぼり
ムジザット
ムシリク
ムスリム
無駄
無駄なもの
ムトマイナ
無理強い
(め)
瞑想
目覚める
メダン
メダーインの王
目に見えるもの
目に見えないもの
面倒な雑用
(も)
目的
目標
求める
モリ
(や)
山羊
安らか
屋根
(ゆ)
優越感
勇気
ユング
(よ)
良いことをする
良い助言
要求する
欲望
欲望の浄化
預言者
汚す
汚れ
4つの障壁
4つの諸力
4つの欲望
4人の兄弟
(ら)
ラーサ
ラサディリ
ラジオ
ラティハン
ラティハンの果実
ラティハンの用途
ラバニ
ラフマニ
ランプ
(り)
理解
理解する
理解の体
理解不可能
(る)
(れ)
霊的感覚の体
霊的知識
礼拝
列車
連続的に受ける
(ろ)
ロウルクドス
ロハ二
ロホ
ロホナバティ
ロホへワニ
ロホレワニ
ロホイロフィ
ロンドン
(わ)
忘れてしまう

私の全存在の中の私
ワヤン
悪いことをしない
(を)



<リンク>




ことば(言葉)

人間は考える為にはコトバが必要です。

PCが推論や計算するのに0と1からできたコトバを使うのと同じです。


さて、新しいものが世の中に出現すると人間はそれにコトバを与えます。

そうしないと仲間うちでコミュニケーションが取れませんのでね。

i Phoneの登場でスマホというコトバが出来たのがこれです。


ラティハンも外見上は新しく世の中に出現したように見えます。

それでかの国の人達はラティハンという名前を与えました。

この場合は新しいコトバを作りませんでしたね。

国民性かもしれません。


そのようにコトバは誕生から今までの歴史をもっています。

誰かが最初に使い始めてそれが引き継がれて今まで来ていると
そういう訳です。

同じ言葉を途中から違う意味で使ったりもします。

ラティハンのようにね。


そうして一度コトバが使われて定着すると今度は人間がそのコトバに縛られます。

これはちょうどお金が人間を縛るのと同じです。

人間は自分が作ったものに縛られるのを好むという妙な性質を持っています。

それでコトバにも「ご用心」というわけですね。

ジャワ神秘主義の民族誌

2013-09-15 | 日記

バパが受けて広めた「ラティハン」ですが、アカデミズムの世界ではどのようにそのような動きをとらえているのかの一例です。

ご参考までに。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ジャワ神秘主義の民族誌
関本照夫(一橋大学,国立民族学博物館共同研究員)より引用


P385
 中部ジャワに滞在していた1970年代後半,わたしは至るところでクバティナンkebatinanという言葉を聞いた。
クバティナンとはジャワ的な神秘主義にジャワ人が与える名称であり, 「内」を意味するアラビア語からの借用語バティンbatin を語根としている。

したがって意訳するなら「内面の道」といった意味である。この言葉でよばれる観念と行為の体系は一様なものではなく, さまざまな要素を含んでいる。

外部の観察者はそこに, イスラーム神秘主義, ヒンドゥー神秘主義, ヨーロッパ近代の神智学,いわゆるアニミズム的な超自然的力や呪術への信仰など さまざまなものを見いだすかもしれない。

だがクバティナンを信ずるジャワ人にとって, それは一個の一貫した体系であり, 外来の借りものではない, すぐれてジャワ的なものと考えられている。

・・・・
ジャワ人の生活が,学者が一般に神秘主義とよぶ現象に色濃く染まっているのは, 最近に始まったことではない。
だが, この神秘主義を多くのジャワ人が意識的に捉えかえし, ジャワ人のアイデンティティーの要として自己主張しはじめるのは, むしろ最近の事態である。
・・・・
クバティナンという言葉自体は, ジャワにイスラームが広まった16世紀にまで遡る古いものである。

だが, この言葉が, まるでジャワ人の文化を代表するものであるかのように, 至るところで, さまざまな社会層をつうじて語られるという事態は, およそ過去30年ほどの間にとりわけ顕著になったことである。

クバティナンというジャワ語の語根をなすバティンという語がアラビア語起源であることにしめされるように, クバティナンという概念自体は, ジャワがイスラーム化した16世紀以後成立したものであり,イスラーム神秘主義tasawwufの強い影響をうけている。
(引用注:イスラーム神秘主義はスーフィズム sufismともいう。)

インドネシアの正統主義的イスラーム教徒の中には, クバティナンをイスラーム信徒共同体内部の道をそれた誤った傾向として批判し敵視する見方も存在する。

だがジャワの神秘主義は, イスラームの伝来とともに始まったものではなく, それ以前からの長い歴史をもっている。

イスラーム伝来以前一千年近くにわたり, インド文明の影響下に王朝文化を発展させてきたジャワでは, すでに文明の主要な形ができあがっていた。
(引用注:インド文明の影響とはインドから伝来したヒンドゥー教・仏教、あるいはマハーバーラタ、ラーマーヤナなどの叙事詩、あるいはサンスクリット語などを指すものと思われる。)

P386
イスラームは, これをまったく新たなものに置き換えたのではなく, むしろ以前からの土台の上に, 新たな宗教形式を編成し直したのである。
(引用注:ジャワでの伝統的イスラム Traditional Islamの成立を指すものと思われる。)<-リンク

現代ジャワのクバティナン信奉者が, その思想を表現するためにたえず立ち帰るもっとも根本的な神話体系の一つに, インドの「マハーバーラタ」などの叙事詩をジャワ的に潤色した影絵芝居Wayang kulitの物語群があることに示されるように, ジャワ神秘主義はまずヒンドゥー的・仏教的枠組みのもとに発展した。

さらに遡るなら, 神霊化した死者への崇拝, 特定の際だった人物, その死後の霊, あるいは特別の物や場所が有する並はずれた力についてのマナ的観念など, インド文明渡来以前の, インドネシア的, マラヨ・ポリネシァ的観念にも, 神秘主義の土着的基盤が求められるであろう。


このような背景を持つジャワ神秘主義は, 16世紀以降, イスラーム神秘主義との相互作用によってさらに発展し, また今世紀に入って, 神智学などのヨーロッパ近代の神秘思想や, 深層心理学の独自な受容もおこなわれている。

したがってそれは, 各界のエリートや知識層のあいだに見いだされる形而上的思索の諸サークルから, 一般大衆のあいだのより現世利益に重点のかかった信仰・実践にいたるまで, きわめて多様な現れかたをしめし, 社会の全階層にわたる広がりをもつ。

 クバティナンの興隆は, またきわめて現代的な現象でもある。

遙かな古代からジャワ文化の基調をなしてきた神秘主義は, 1945年の独立以降の社会の混乱と変動のなかで, 国家と民族のアイデンティティーの基盤としてより強く自覚化され, 多くの組織化されたクバティナン・サークルが生まれ発展した。

その中には巨大な全国組織を持つパンゲストゥーPangestu, スマラーSumarah, 世界的な組織を有するスブド subud のように,教団と呼ぶにふさわしい規模と内実を持ったものも存在する。

これらの「教団クバティナン」というべきものについては, ラフマット[Rahmat  1976],ムルダー[Mulder 1980] などによる歴史的概観, ド・ヨン[De Jong  1976],ハルン[Harun 1967] などによる教理思想の研究など, すでにいくつかの業績が存在する。

(引用注・・・たとえばSUSILA BUDHI DHARMA (Subud) AND ITS DOCTRINES <--リンク
 「スシラ ブディ ダルマ(スブド)とその教義」・・・というところでしょうか)

・・・・
クバティナンとは何かを概説的に語るのは非常に危うい企てである。

それが社会の中の多数者と区別され強く団結した特定少数者の組織や運動ではなく, ジャワ人の多数がきわめて自明のこととして語り実践する文化的現象であるがゆえに ジャワ人の間で共通の了解の得られた明確なクバティナン像は存在しない。

これがクバティナンだと短い紙数の中で定義づけるには, 現象はあまりに多様で広範なものである。

P387
・・・・
クバティナンの内実も, またジャワ文化なるものも, 固定した均質的な体系として存在するのではない。

個々の社会的行為者は, ある広い枠の中から, これがクバティナンである, これがジャワ文化であると, 自らにとって意味づけ可能なものを取り出し, それによって自己の意味の世界を築き上げる。
・・・・
(村長の息子)ムリョノによれば, クバティナンはジャワ的な神秘知・神秘術imlu の集成であり,中心には三つの知の体系がある。

第一はサンカン・パランsangkan Paran (いずこより来たりいずこへ行くか) といい,
生命の源と目的についての知である。

第二はカヌラガンkanurangan (身を低く無にする), すなわち身体の統御の術である。

第三はカシダン・ジャティkasidan jati(完全なる死), つまり死を迎え, 死と対面することについての知識である。

さらにムリョノは語る。クバティナンの目的は, 感覚的欲望ナプスnapsuを統御して生命の源, すなわち神Tuhan と合一することにあり, このナプスという概念こそがクバティナンの人間観の核をなしている。

それによると, 一人一人の人間は四人の霊的な兄弟に前後左右をとり囲まれている。
それは, 兄(姉) たる羊水kakang kawah,弟(妹) たる後産adi ari-ari,
母の思いから出てくる恐れと希望とである。

この四人の兄弟は四つのナプスである。

P388
第一はソフィアsofia, つまり物質欲,
第二はアマラamarah すなわち自尊心,
第三はルアマluamah, すなわち食欲,
第四がムトマイナmutmainahつまり徳への欲望である。

人が寝食を断つ行を実践し思考を集中していくと, 四つのナプスのうち最初の三つの低級なナプスが働かなくなり, もっとも高級なムトマイナーのみが働きつづける。

このムトマイナーが人をその生命の源たる神へ仲介する。

ムリョノはジャワ神秘主義の源泉はこのことにあると言う。

ナプスを静め神のもとへ帰るというかれの神秘観は, かれが語った以下の三行詩に表現されている。

Hai napsu dalam keadaan tenang
Kembalilah kamu kepada Tuhanmu
Dalam keadaan suka dan mendapat rida oleh Tuhan

欲望よ静けき姿にあれ
おまえの神のもとに戻れ
よろこんで神の引き受けに従え


ムリョノはまた, 神を求める精神的旅の階梯について語る。

第一はサレンガットsarengat, すなわち神への義務をはたす外面の行為である。
第二は神に近づく道程タレカットtarekatである。
第三はタレカットをつうじて生起する現実, 究極的な真理であって, ハケカット    hakekatとよばれる。
第四はマリファットmarifat, すなわち神の実在についての確信に真にたどりつくこと   である。

人はサレンガットから出発するが, 口で語り表面で行為するだけではなく, 神の命令に真に心から駆り立てられてタレカットをおこなう。

タレカットはハケカットを求めるためのものであり, ハケカットに達した状態がマリファットである。
・・・・

P400
・・・・
ジャワのクバティナン・・・
その基盤には, 感覚的欲望ナプスの統御によって神のもとに帰り,究極的な真理たる神の実在へたどりつくというイスラーム神秘主義の一つの基本的態度が横たわっている。

だがそこには,神秘主義の文化史を論ずるものがいつも出会うように,一個の文明伝統だけに帰すことのむずかしいさまざまな要素が融合し熟成して,ジャワの神秘主義としか名付けえない一体系が生み出されている。


クバティナンは,特定の教派や宗教運動と見るにはあまりに広いものであって,

 世界を解く形而上学,
 世界を日常世界を深部で動かす秩序を知るための知と技,
 素朴な人生の倫理訓,
 現世上の祈願実現のための呪的力の操作術

など, 個人ごとの立場によってさまざまに異なる姿を現わす。
・・・・

以上

追伸:2021/9:参考資料として

ジ ャ ワ 人 の 世 界 観 : https://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/bitstream/2433/54887/1/KJ00000132462.pdf


PS
・ジャワ神秘主義の民俗誌<--リンク
ジャワ神秘主義の民族誌(原典)

PS
ご参考までに。
・クバティナン関連の目次です。<--リンク

ラティハン日記目次に戻る。<--リンク


二代目の体験談

2013-09-04 | 日記
なかなか素晴らしい体験談をありがとうございます。

すばらしい「霊的な体験」をされたのですね。

いやあさすがに二代目だけのことはありますね。

よかったですねえ、、、。


えっ、で、それがなにかほかに意味があるとでも。

「すごいですねえ。」だけでおしまいでは。

それとも何かラティハンに新しい意味が見つかったとか?

こうすればラティハンがより多くの人に届けられるということが
分かったとか?

なにか有意義なことがあるのでしょうか?


それともこうですか?

「こんなすごい体験をしたのだから、私がバパの正統な後継者。」

「バパの亡き後、皆の者は私の言うことに従え。」とでも。<-ーリンク


いやいやそいつは無理な注文ですよ、二代目さん。

我々はラティハンを始めて半年や1年の初心者ではありません。

それなりの年月をラティハンとともに生活し、人生を歩いてきました。

100日間クライシスは経験しませんでしたが、それでも個々人は
それなりの経験を持っております。

そいつらを全部放り出して「二代目さんに従う」ということは
ちょいと無理ですね。

すいませんが、あきらめてください。


まあざっくり言うとそういうことになります。

そういう意味でやっぱり「二人目のバパ」はいないのですよ。

二代目は二代目、ご自分の仕事をされていると。

無理をしてバパの真似をすることはありません。


13TKL2.21(ルンガンサリ)