付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「STAR TREK LIVES!」 ジャクリン・リヒテンバーグ他

2009-05-31 | 宇宙探検・宇宙開発・土木
『自分がどんなにこのテレビ番組を熱狂的に愛しているか理解されず、孤独に生きているスタートレック・ファンに捧ぐ。「君は独りじゃないよ」』

 『スタートレック』も劇場新作が公開されるということで、懐かしいなあと思いつつ矢継ぎ早に刊行されたTOSを中心とした旧作ムックに読みふけっているうちに、「そういや、うちにも1冊ペーパーバックみたいなのがあったなあ……」と思い出して掘り出してきました。
 直訳したら『スタトレ人生!』とでもなるのかな。あるいは『毎日スタートレック』?

 中学1年の夏に羽田空港の書店にて購入。買ってはみたもののまともに読むこともできず、表紙を眺めていただけでした。だいたい、誰が書いたか、何が書いてあるかもよく判ってなかった。
 便利なものだよ、インターネット。執筆陣の名前がみんな引っかかってくるのが笑える。ジャクリン・リヒテンバーグ、サンドラ・マーシャク、ジョアン・ウィンストン……って、みんないわゆるトレッキーのBNFで、二次創作を書きまくったりイベント主催したり、あげくの果てにはプロになっちゃったような人もいるみたいで、名前からすると3人とも女性だよね。濃すぎる。
 テレビシリーズが終わりって5年くらいで、最初の劇場版『スタートレック』が公開される4年前の発行。
 中坊が買うような本じゃなかったなー。今さら洋書を読む気力も時間もないし、目次だけ紹介しておきましょう。まともに英文和訳するのは久しぶりなので意訳・抄訳・誤訳はご容赦を。

序文……ジーン・ロッデンベリー

序:神の領域 /スミソニアン博物館のスタートレック~スタトレの精神は現実世界にいかなる影響を与えたのかしら?

1:出会い /ファンはスタトレをみつけたし、スタトレも私たちをみつけてくれた。この出逢いは衝撃的。見開きページに裸の男性と血統書付きのトリブル……ファンってのは頭がおかしいのかしら?

2:大人向け /スタートレックは大人向けのテレビ番組の先駆けなの。……大人の鑑賞に堪える作品 vs 子供だましのシロモノ……安全第一主義から脱却し新しいテレビのありかたを目ざしたってところがスタートレックの輝ける功績よ。

3:「私は電話に出るべきじゃなかったわ」 /初めてのスタートレック・コンベンションがニューヨークで開催されたけれど、この歴史的な大会で広報部長になったジョアン・ウィンストンの七転八倒の奮戦。

4:スポックのカリスマ /それは驚くべきものよ……スポックとカークの魅力……スポックの精神分析とかセックスとか未来ショック、混血、カークとスポックの関係……レナード・ニモイの独特な思考……そしてジーン・ロッデンベリーの影響も大きいわ。

5:楽観主義 /スタートレックのスタッフが楽観主義について語ってくれた。作品に込められた楽観主義は、セサミストリートみたいに社会に広く影響を与えたかも……バルカンIDIC(バルカン哲学)はロッデンベリー自身の哲学でもある楽観主義のシンボルだった。

6:黄金のドロップ /目標を設定し達成するための原動力としてのアート……ジーン・ロッデンベリー、ウィリアム・シャトナー、レナード・ニモイ、ドロシー・フォンタナ、その他クリエイターへのびっくりインタビュー……幸福の旅路は存在していたわ。

7:美というのは表面的なものかもしれないけれど、めちゃくちゃになった肝臓は栄光の6日間に導くことができる /ジョアン・ウィンストンのファンとしての夢がかない、スタートレックの撮影セットで過ごした日々。

8:彼らは今何をしてるの? /スタートレックに参加した人たちのその後、再開への希望を語ります。

9:自分たちでやっちゃおう~スタトレ二次創作 /なんでファンが書くかって? なんでこんなに女性同人作家が多いんだって?……書きたいことがいっぱいあるのよ。……スタートレックで作家になってみようっ。

 ……自分で訳してまで読まなくて良いなという気持ちになってきました。中学時分に読まなくて良かった……。日本の同人誌でもこんな構成の冊子をよく見た気がします。『海のトリトン』とか『ボルテスV』とか『未来少年コナン』とかで、作品分析とかスタッフインタビューとかやってましたよね。

【スタトレ人生!】【ジャクリン・リヒテンバーグ】【サンドラ・マーシャク】【ジョアン・ウィンストン】【宇宙大作戦】
コメント
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