「気づかないふりも、関係ないと目をそらすことも、もうしないって誓ったんだ」
心葉は真実を見つめることのできる人間になると誓った。
教科書以外に本などろくに読んだことのなかった日坂菜乃だったが、文芸部部長の井上心葉に一目惚れしてしまったばかりに文芸部へと飛び込んでしまう。だが、心葉の想いは常に別の人のところにあった。
まったく相手にされず、告白してからは無視される日々が続くが菜乃は諦めない。図書委員のななせに「好きになっても無駄なんだから」と叱責されても逆に「どうしたら好きな人のことあきらめるなんて言えるのかわかりません」と言い返す。
そんな菜乃が図書館で知り合ったのは……。
文学少女になろうとする少女の物語。
前作直後、遠子と心葉の別れから始まる話なので、心葉やななせにもまだ迷いが残っているし、その揺れ方が良い感じ。本人には気の毒ではあるけれど、突然の夕立に揺れる若葉のようです。
菜乃の暴走ぶりも(コノハには気の毒だけれど)初々しくて良い感じ。何も知らずに突っ走るでもなく、何も言えずにうじうじするでもなく、遠子のことも、ななせのことも知って、それでもなお「好き」という気持ちをぶつけていく若さ。心葉も優柔不断にはならず、迷惑・大嫌いとしっかり拒絶しているからこそ、この不器用なやりとりを素直に笑って見守れると思います。
「こんなに毎日冷たくされても通い続けるなんて、わたしもマゾだと思います。でもだんだん慣れてきて、先輩の嫌そうな顔を拝見するのも快感になってきたので、明日も明後日もお世話になります」
ななせかわいいし、美羽のワルモノっぷりも板について、この先が楽しみな新章です。
【“文学少女”見習いの、初戀。】【野村美月】【曾根崎心中】【竹岡美穂】
心葉は真実を見つめることのできる人間になると誓った。
教科書以外に本などろくに読んだことのなかった日坂菜乃だったが、文芸部部長の井上心葉に一目惚れしてしまったばかりに文芸部へと飛び込んでしまう。だが、心葉の想いは常に別の人のところにあった。
まったく相手にされず、告白してからは無視される日々が続くが菜乃は諦めない。図書委員のななせに「好きになっても無駄なんだから」と叱責されても逆に「どうしたら好きな人のことあきらめるなんて言えるのかわかりません」と言い返す。
そんな菜乃が図書館で知り合ったのは……。
文学少女になろうとする少女の物語。
前作直後、遠子と心葉の別れから始まる話なので、心葉やななせにもまだ迷いが残っているし、その揺れ方が良い感じ。本人には気の毒ではあるけれど、突然の夕立に揺れる若葉のようです。
菜乃の暴走ぶりも(コノハには気の毒だけれど)初々しくて良い感じ。何も知らずに突っ走るでもなく、何も言えずにうじうじするでもなく、遠子のことも、ななせのことも知って、それでもなお「好き」という気持ちをぶつけていく若さ。心葉も優柔不断にはならず、迷惑・大嫌いとしっかり拒絶しているからこそ、この不器用なやりとりを素直に笑って見守れると思います。
「こんなに毎日冷たくされても通い続けるなんて、わたしもマゾだと思います。でもだんだん慣れてきて、先輩の嫌そうな顔を拝見するのも快感になってきたので、明日も明後日もお世話になります」
ななせかわいいし、美羽のワルモノっぷりも板について、この先が楽しみな新章です。
【“文学少女”見習いの、初戀。】【野村美月】【曾根崎心中】【竹岡美穂】