地福寺ブログ

地福寺は、宮崎県延岡市の山あいにある曹洞宗のお寺です。
永代供養のご相談も承ります。

春彼岸会

2012-03-24 20:30:03 | お寺の行事
3月20日(火)はお彼岸の中日でした。
この日、当山では「春季彼岸会法要」を厳修いたしました。


沢山の檀信徒の方々がお参りして下さいました。ありがとうございます。


法要では、地福寺檀信徒各家の家門繁栄、子孫長久、災障消除をお祈りし、
あわせて、各家のご先祖さまのご供養をさせて頂きました。


お彼岸とは、川の向こう岸を意味します。
反対に、川のこちら側は此岸(しがん)といいます。
私たちが住む此岸は、苦しみや悲しみに囲まれた世界です。
向こう岸・彼岸を見ると、そのような苦しみがなにもない、お釈迦様の世界です。
なんとも平和で、穏やかな世界なのでしょう。
今、私たちが住むこの苦しい世界を、あたかも彼岸のようにしていくために、決意を新たにする日。
これがお彼岸です。

そのためには、他を思いやる気持ちが大事です。
これを「利他行(りたぎょう)」といいます。

私たちは、ややもすると、他人の利益になるような行いをすると、
自分の利益が減ってしまう、と考えます。

しかし実際にはそのようなことはありません。
例えば車を運転していて、右折待ちの対向車に「お先にどうぞ」と道を譲れば、
おのずと譲った自分の心にも余裕が生まれる実感がわきますよね。
逆に、「自分は急いでいるから」と強引に割り込んだりすると、
その時に危険なだけではなく、その後の運転も何だかギクシャクします。
自分にとって、彼岸の世界に近いのはどちらでしょうか?

お彼岸の中日になるこの日、太陽は真東から登り、真西に沈みます。
この日を境に、夜に比べてだんだんと昼間が長くなっていくわけですが、
お彼岸は、ちょうど昼と夜の長さが同じ、バランスが良い季節なわけです。

何をするにしても、ちょうどよい塩梅のこの時期に、自分の生活を見直し、
どのような心持ちで生きることが、自分と周りの人の幸せにつながるのか、
じっくりと考えてみましょう。


おまけ

お参りされる皆さんが、お線香を焚きますので、必然的にこうなります。

今年は特に多かったのでしょうか…。写真を撮っても、線香の煙で向こうがかすんで見えます(笑)。
本堂の換気扇も回すんですけどね。
立ち上るお香の香りも、お供えのうちだとは分かっていますが、
参拝される皆さんも涙目になっていました(笑)。


けほけほ。

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