地福寺ブログ

地福寺は、宮崎県延岡市の山あいにある曹洞宗のお寺です。
永代供養のご相談も承ります。

追い込み

2013-08-25 12:04:55 | 日常のヒトコマ
楽しかった夏休みも、もうすぐ終わり。
我が子の小学校では、明後日27日が始業式です。

宿題は順調におわって… ませんね。
「自由研究が~!」

追い込みが、まさに佳境に入っております。


下の息子は「家の周りの植物」がテーマ。
まずは、いちばん大きな「ヒトツバの木」を測ろう♪


正しくは「マキの木」という木だそうです。ヒモをちゃんとまいてね。


このヒモの長さを測ったら3.28m(!)ありました。
樹齢300年位になるのかしら。お寺の歴史とほぼ同じ歴史があるようです。


上の娘は「セミの研究」 ほほう、定番ですね。
自分で捕まえようと、かなり早くから虫取り網をもって格闘していましたが…、捕獲は断念。
家族旅行に出かけた際に見つけたナキガラをお借りしてきました。
じっくり観察しましょう。


調べたものをまとめます。廊下が研究所に早変わり。


夏休み終盤、それまでの自分を恨みながら宿題に明け暮れた経験は、だれにでもありますよね。
これもまた、夏休みの思い出になるのでしょう。

子ども坐禅会

2013-08-21 14:10:35 | お寺の行事
8月16日~18日まで、
「夏休みこども坐禅会」を行いました。



6:00     集合
6:10~6:30 坐禅
6:30~6:45 朝課(般若心経を皆でお唱えします)
6:50~7:00 作務(本堂の掃除をします)
7:00~7:10 ラジオ体操
7:15~7:45 朝食(おかゆを頂きます)

当山の坐禅会、以前は一泊二日で行っていたそうですが、
近所の子供も少なくなり、朝だけにして3日間行っています。

ラジオ体操の様子。「真面目にしなさいよ~!」


朝ごはん。配膳は子どもたちが行います。「丁寧に、丁寧に。」


朝はお粥です。今年は妻が栄養バランスを考えてお味噌汁をつけました。


お、いい姿勢ですねぇ。食べ物に向き合うときはこうでなきゃね。


人数は少ないながらも、毎年参加して下さる方もいらっしゃいます。


初めてのかたも、大人のかたでも大歓迎です。
来年も8月お盆前後に行いますので、興味があるかたはぜひお申し出ください。
美味しいお粥を用意して、お待ちしています。

長崎の棚経

2013-08-13 10:56:58 | 日常のヒトコマ
ご存じの方もいらっしゃいますが、
私(副住職)は、今から7年ほど前に長崎のお寺で修行させていただきました。
そのお寺は「晧臺寺(こうたいじ)」という、
長崎の町の中にあるお寺です。

修行中もそうでしたが、8月には「棚経(たなぎょう)」といいまして、
檀信徒の家々を回って、お経をあげます。

坂の町・長崎。お参りにはスクーターが欠かせません。

立山町から長崎港・女神大橋を望みます。すでに汗だくです。


長崎の街は、普段でもスクーターに乗った僧侶を見かけることが多いのですが、
お盆を前にしたこの時期は、特に多くなります。

地図を片手に、石段の途中できょろきょろしておりますと、
「和尚さん、どこいきなると?」
と、私たちに気軽に声をかけて下さる方も沢山いらっしゃいました。
お参り先に着きますと、「まずは汗でも拭いて下さい」と、
オシボリを出して下さる所も少なくありません。
どのお宅へ訪問しても、準備万端整えて、私たちを待っていてくれます。

思わず、手を合わせずにはおられません。
本当にありがたいことです。

御船蔵町のとある石段。こんな場所がいたるところにあるのが長崎です。


運動不足の足腰にはとても堪えるのですが、
私は、この石段を登り降りしながら棚経に向かう時間が大好きです。
石段を歩き始めますと、車が通れる道から離れるにしたがって、
それまで聞こえていた車の音は消え、
近くの民家からかすかに聞こえる高校野球の中継の声や、
子どもが遊ぶ声だけになります。
すれ違う人とは、とても気さくに「こんにちは」「暑かですねえ」「お疲れ様です」と、
声を掛け合います。
暑そうに日陰で寝そべる猫の姿。
そして時々聞こえてくる船の汽笛…。

しかし、私が修行していた7年前と比べて、坂の途中にある家に空き家が増えたように思いました。
更地になってしまった土地や、
雨戸を閉め、夏草が伸び放題になっている、明らかに誰も住んでいないと判る家、
解体すらされずに、傾いたまま廃屋のようになっている家。
反面、車が通れる場所の近くには、真新しい高層マンションが増えていました。

とあるお参り先では「いずれ、長崎の夜景も変わっていくでしょうね。」とさみしそうに言われました。
昼間は斜面に並ぶ家々が変わらず見えるものの、
夜、明かりが灯らない家が増えていくだろうという意味です。

確かにご年配の方でなくても、斜面に暮らすのは大変なことですが、
私が好きな長崎の風景は、できることならいつまでも変わってほしくないなあと思わずにはいられない、
そんな棚経でした。

下の写真は、真ん中に「長崎くんち」が奉納される諏訪神社が見えます。
龍馬ファンにはたまらない(笑)「亀山社中」がある階段から見た風景です。


お盆は、懐かしいあの人に会える日です。
旅立って行った先から帰ってくるのは、なにも帰省ラッシュを乗り越えて
都会から戻って来た子どもや孫だけではありません。
心の中にいるあの人に、また会える夏でもあります。

そのお手伝いができる喜びをかみしめながら回らせて頂く棚経も、
私たちにとっては、大切な修行です。
炎天下、バイクを走らせ、檀信徒の皆様の家々を回る私たち。
朝8時にはお寺を出て行き、
帰ってくるのは18時から遅い時には19時をまわることもしばしばです。
汗をふきふき、一日に20軒から30軒弱、5日間お参りさせて頂きました。



昨夜のうちに延岡に戻り、今日(13日)からは地福寺の棚経に望みます。
延岡でも、棚経を回りますと、夏のうだるような暑さの中に、
長崎で感じたのと同じ、のんびりとしたお盆特有の時間をあじわうことが出来ます。
一生懸命、一軒一軒、お勤めしてこようと思います。

今年の夏は、特に暑さが厳しいようです。
どちらさまも、体調には十分気を付けてられて、このお盆をお過ごしください。

寺子屋

2013-08-06 20:48:46 | 日常のヒトコマ
今日も朝から、同じ教区のお寺さんで施食会法要でした。
8月1日から始まって、明日7日まで続きます。
法要を終えて戻ってくると、子どもたちは本堂で勉強中とのこと。

ほほう! 感心、感心。
…息子の姿勢が悪いのが、ちーと気になりますねぇ。


それぞれ、同学年のお友達も来てます。
お互いにいい刺激になるかな?
「ねえねえ、何ページ済んだと~?」

これなら宿題も進むでしょう。がんばれ~♪


まさしく「寺子屋」状態です。(先生役の和尚さんが居ませんが…)

自分ひとりで机に向かうよりも、きっと楽しく勉強できたと思います。
当山の本堂は、五ヶ瀬川から吹いてくる風が通って、昼間も涼しいのです。
クーラーの強引な涼しさよりも数段快適ですね。

ご本尊様もニコニコ顔で見守ってくれてました。
「みんな、頑張ってね~♪」



施食会法要(せじきえほうよう)

2013-08-04 20:04:33 | お寺の行事
8月2日、毎年恒例の「施食会法要(せじきえほうよう)」が厳修されました。

朝、地区ごとにお供えするお膳を準備します。
美味しそうです♪


準備ができた本堂。まもなく檀信徒の皆さんがやってくるでしょう。


「施食会」昔は「施餓鬼会(せがきえ)」と言われておりました。
年配の方には「セガケ」と言った方が通じるでしょうか。


裏方も大忙し。婦人会の皆さんは、朝から集まってお弁当づくりです。
このお弁当が、集まって下さる檀信徒の皆さんや和尚さんに配られます。

…ところが、途中でプロパンガスが切れる事態が発生!!急いでつけかえしている所です。


法要に先立ち、お説教が始まりました。
今回、ご法話を頂きましたのは、大本山永平寺の布教部副部長・山縣洋典老師です。


ご法話の後に、いよいよ施食会法要が始まりました。
今年も、息子と一緒に法要に出ます。
この日の為に、母が縫ってくれた白衣を着て、いざ出陣です!


親子3代の図。なかなか見られませんよ♪


法要の途中、和尚さん方が右回りにグルグルと回ります。これを行道(ぎょうどう)と言います。
右回りに回ることは、仏様に対する尊敬の念を表しています。
息子も歩いてくれていますね。


ご焼香です。
昨年、本堂の畳替えに併せて、焼香台を購入しました。
去年の施食会までは、総代役員と初盆家の方のみ、須弥壇前でご焼香していただいていましたが、
焼香台に香炉を並べることで、全員が須弥壇前に進み出て焼香できるようになりました。


法要の最後に、本堂にかけていた施食幡を取ってもらいます。
それぞれ、ご自宅の仏壇などにかけて頂きます。
施食幡には、法要中にお唱えした「甘露門」というお経が書かれています。


ご随喜いただいた近隣の和尚さまがたと、ご参詣いただいた皆様のおかげで、
無事に円成することが出来ました。


今年ももうすぐお盆です。ご先祖様を、一年で最も身近に感じる季節です。
どうか、自分につながる沢山のご先祖様に思いを馳せていただいて、
我が命が、自分だけの命ではないということを、改めて感じ取って頂きたいと思います。

生きることへの「感謝」とは、そうした謙虚さから生まれるものではないでしょうか。