讃岐うどんやラーメン食べ歩きと、旅のブログ

讃岐うどんの食べ歩きが好きです。また国内・海外問わず旅が好きなので、ぼちぼち書いていこうと思います。

中華製6P14p-p真空管アンプ_Douk Audio Mini (6BQ5/EL84)

2019-11-16 20:00:00 | 無線・ラジオ・家電・パソコン
最近、ネット販売のページを見ていると、格安の中華製真空管アンプが多く売っているではないか。中華アンプの真空管(球)は独特の名前がついているので、ぱっと見想像がつかないのだが、中にはとても互換品すら手に入りそうもない特殊な球が使われている場合もあるようだ。

 しかし、販売価格はとても安くて、びっくりするようなものもある。しかし、1万円くらいで真空管プリメインアンプとうたっているもので、球の増幅部分はプリ部のみ、電力増幅部はパワーICを使用し電源回路はスイッチング方式という、「なんじゃこりぁぁぁ」というものまで存在する。

 それに、商品の発送は中国から、さらに変な日本語の商品説明(恐らく自動翻訳)など、怪しさ大爆発なのである。買った人のコメントを見ると「中華製は安いが、品質はそれなり」というものが多いように思える。アマ〇ンなどで買ったけど、動作不良で使えなかったというコメントもあり、その時は返金なりに応じてはくれているようだ。

 えー、6P14のp-p(プッシュプル)で、28,380円とな。なになに、ドライバーは、6N4とのこと。そして、8W+8W出力だと。(なんか、買う気満々やな)

 気になったので、調べてみました。

 オリジナル   互換品
 6P14 ⇒ 6BQ5/EL84
6N4 ⇒ 12AX7

 6BQ5(MT型5極管) p-pで8Wだと妥当やな。電力増幅管でMTというと、6AR5とか6AQ5とか小型ラジオに良く使用された球や、6BM8、6GW8(14GW8)などの複合管もポピュラーな球だった。そういえば、昔我が家にあった、ちょっと大きめのステレオの電力管は6BQ5のシングルだった。シングルといっても、うるさいほどの音量で鳴っていた覚えがある。

 それとシングルアンプは作ったりしたけれど、p-pとなると部品点数も増えるので、キットも含めて製作したことはなかった。

 そうかぁ、6BQ5のp-pアンプかぁ、いいなぁ。(買う気満々やな)

 アマゾンで、買ったがな。中国から発送とは書いてあったが、3日ほどで到着したので、日本国内からだったようだ。(発送地は神奈川県)


 二重箱で厳重に梱包されており、安心感があります。

 
 緩衝材もばっちりです。これだけしっかりしているので、輸送中の破損もないでしょう。取扱い説明書はありません。


 大事な真空管は、別途プチプチでまかれており破損はありません。また、真空管に型番の印字はありません。個人的には、印字がないのは寂しい。


 プラグは日本用になっています。


 電源は、100~240Vです。これからも分かるように、スイッチング電源を採用してます。なので、シャーシ上部にはOPT(真空管用アウトプットトランス)が2個あるだけで、電源トランスは搭載されていません。


 背面です。入力はRCAの1系統のみ。R/Lは記載されていないので、繋いで確かめましょう。スピーカー出力は8Ω/4Ω。接続方法を変更することにより選択可。


 現役の真空管アンプがあるので、スピーカーへは切替機を通して配線をし直します。まずは、オリジナルの状態で、動作するかを検証します。


 前面パネルには、黒いつまみが左右にありますが左側が電源SWで、右がVR(ボリューム)です。VRはクリックタイプで、回すとカチカチという感触があり、なかなか良いです。100Vをつないで電源ONすると、数秒でヒーターが点灯します。誘導ハムは感じられません。


 CDを聞いてみましょう。いい音で、ちゃんと動作します。8Wというと十分すぎるほどの音量となるので、VRは半分以下でいいですね。(但し、N村の環境で) VRを8割以上あげると、歪が増加します。最大では、聞くに堪えないほど歪むので、絞りめがいいでしょう。

 手持ちに、半世紀以上昔の日本製6BQ5と12AX7がありますので、差し替えてみましょう。問題なく動作することを確認しました。(ガラス面の印刷は既に消えているので、どこのメーカーかは不明なるも、記憶によると多分ナショナル製:これは昔使っていたステレオに使用されていた球)


 しばらくすると、「かたかた」という変な音が聞えます。なんじゃ? ただのアンプなので、可動部分なんて・・あったがな。シャーシサイドに小型のファンがついており、これが結構大きな音をたてているではないか。なんじゃこりぁぁぁ。

 あ、別にファンがついていてもいいのですが、新品にもかかわらず、近くにいると耳触りのするくらいのノイズが出る。スイッチング電源で、なおかつ小型のシャーシに部品を詰め込んでいるので、ファンは必要不可欠なのかもしれないが、うるさいなぁ。このあたりが、中華クオリティなのかもしれないです。

 メリットとしては、p-pアンプにもかかわらずMT管なので本体は小さく、設置や取り回しは容易です。重たいのはOPTですが、真空管でそれなりの性能を引き出そうとしたら、それなりの重量のTR(トランス)が必要なので、このあたりは良い選択なのでしょう。TRのルックスもいいですしね。

 今後、使用感などについてはぼつぼつ追記していきたいと思います。
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 既存のアンプTU-872(ELEKIT:2A3シングル)があるので、入力はどうしようか? 切替機が必要か?と思ったのだが、TU-872の背面を見たらREC OUT端子があった。(さすが、ELEKITかゆい所に手が届く)

 TU-872の電源がOFFでもREC OUTは出力されるのか?と思ったが、出力された。なので、入力ソースはTU-872経由で6BQ5アンプに入れられる。これで、SP切り替えのみで2台のアンプを簡単に切り替えて使用できるようになった。

 聞き比べ 2A3シングルと6BQ5p-p

 小型SP(Infinity)で、同じ音量で鳴らしてみます。2A3の方が広域が伸びており、やはり音質は良いです。TU-872は出力3.5W程度だが、VR最大まで歪なく増幅する。6BQ5p-pは8W程度なので、その分大きな音を出せるが、先に書いたようにVR80%以上では歪が増大する。

 この6BQ5p-pアンプは、値段の割には良く出来ていると思います。ファンの音が気になる、VRを上げすぎると歪む、入力がRCA1系統のみ、REC OUTのようなアクセサリー端子なしという点はありますが、超シンプルな構成で、ちょっと真空管で遊んでみようと思うには十分な性能と感じます。耐久性については、これからというこですが、一番先にヘタるのは可動部分のある冷却ファンかな。

 なにより、真空管のヒーターが点灯しているところが見え、動作しているのだというのを見るだけで、楽しくなります。(この感覚は、真空管世代ではないと理解しがたいかも)動作中の真空管はかなり熱くなり、手で触るとやけどを負うので要注意です。(特に電力増幅管)

 手持ちの国産6BQ5が3本(おしいな4本あるといいのだが)あるので、片チャンネルのみ(2本)取り換えてみたところ、動作したとは先に書きました。電源ONすると、オリジナルの球の方が先に動作します。あれ、どうしたのかなと思ったころに国産球の方が動作を開始しました。ヒーターの形状が、見た目異なっているのは分かります。片チャンネルのみ交換してので、はっきりとは違いが分からないのですが、国産の方が中域のボーカルがいいような。(ほんとか) ま、気のせいかもしれませんので、また気が付くことがあったら、追記します。
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 VRを触ったつもりが、間違えて左の電源SWを切ってしまいました。すぐに、電源ONをしたのですが、スイッチング電源が起動しません。あれれ、何回かOFF/ONを繰り返しましたがダメです。うーむ、電源OFF状態で数分間放置した後に電源ONをしたら、無事に起動しました。

 電源OFF直後の電源ONは、しない方がいいようです。
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 保守用真空管(6BQ5/EL84)が1セットはないと不安なので、予備用に購入することにした。ネットで調べると、1,500円~6,000円/本程度と幅がある。うーむ、吟味に吟味を重ねて、サウンドエル84という会社から、ロシアElectro Harmonix社のバルク品というのを購入した。価格は4本で、5,000円程度なので、底値に近いものだ。

 白箱に1本づつ入っており、ガラス面にもメーカー名・型番が印刷されている。ピンも光っており、新品である。


 まず、初期不良がないか確かめましょう。4本とも元気よく働いてくれます。オリジナルの無印球はしまっておいて、こっちを使うかな。

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 ある日、このAMPを使うと、HF(短波帯)のノイズレベルが一気に上がることに気が付いた。どうやら、スイッチング電源に起因するSWノイズのようだ。18MHz~28MHzに渡って、+S5くらいのノイズを発生させている。

 電源コードの本体側に、フェライトコアを取り付けてみました。手持ちのパッチンコアに、コードを2回巻き付けてみたところ、だいぶノイズは収まりました。ゼロにはならないので、HF帯のハイバンド運用時はアンプの電源を切ってます。

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ア〇ゾンのレビューを見ていたら、驚愕の事実が分かりました。

 6P14(6BQ5)のプッシュプルという宣伝でしたが、なんとパラシングルということです。内部を開けて確認した方のコメントです。出力トランスもシングル用と記載がありました。やっぱり、中華クオリティだったか。
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 2022/3/26 追記
  6N4と12AX7の互換についてですが、6N4のヒーター電圧は、規格表によると6.3Vです。片や、12AX7は双三極管でヒーターを直列点火させる(4番5番)と12.6Vです。ただし、ヒーターセンターが9番ピンに出ているので、6.3Vで点火することも可能です。(4番9番と5番9番)

 
 このアンプがどういう回路になっているか調べました。9番ピンはNC(未接続)なので、直列点火しています。電圧を計ったら、DC12.6Vです。


 直列点火で12.6Vを使っているということは、これは6N4ではなく12AX7(又は相当品)ではないのか?という疑問がありますが、真空管の印字は無いので判別は不可能です。

 再度、手持ちの12AX7に交換して再度検証しましたが、音量・本質の低下は全く見られず、正常に動作しています。

 また、手持ちの6N2(双三極管)があるので、試しに差し替えた所(お勧めしない)、ヒーターが異常に明るく点灯し(真空管なので、瞬時には壊れないがやらない方がいい)音は正常に出ましたが、明らかに不適格です。

 メーカー説明書には、6N4と書いてありますが、ヒーター電圧はDC12.6Vですので、ご注意下さい。
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4 コメント

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Unknown (かいちょうだべさ)
2019-11-16 22:52:31
真空管モノは大分長期間いじっていません。
最後に作ったのはキットの5球スーパーだったと思います。

小出力で良いので良質な音質のパワーアンプでも作ろうかな?といつも思って躊躇してしまうのです。

躊躇する理由は短期間でタマ切れしたら換えの真空管が手に入るのか?という懸念です。

確かに今でも中華製やロシア製のものはある程度入手出来ますが、欲しいものが入手出きるのか?買った真空管がまたすぐにタマ切れしたら?と不安だらけです。

だったら真空管のヒーターだけ光らせて(LED入れておくか?)、中身はトランジスタやIC製にしても良いかな?と。
(でも半導体の音ですね。)

真空管アンプでもスイッチング電源というものがあるそうですから、真空管はオブジェでも良いのかな?と。

でも中華製やロシア製の真空管って在庫を売っているということなのでしょうか?
まさかまだ生産しているのですかね?
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真空管あれこれ (ブログ主)
2019-11-17 14:31:56
 ロシアや中国では、今でも真空管を製造しているようですね。また、軍の保守用品としての真空管が大量に放出されることもあるようです。

 一部のオーディオ用真空管は高値で取引されているようですが、6BQ5クラスの普及品だと、安いものでは1,500円程度で売っています。40年くらい前は、日本製の6BM8箱入り新品が、500円くらいだったと記憶しています。

 我が家には大量の真空管のストックがありますが、昔のモノクロTVのものが多く、あまり使い道はありません。でも、ラジオ程度の保守部品ならストックで対応できるので、不安はありません。

 いずれにせよ、絶滅危惧種なのでしょうけど。
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Unknown (かいちょうだべさ)
2019-11-17 20:30:08
ご自宅に大量のストックがあるとは驚きです!

でもそれ以上に中国ではまだ作っているというのもびっくりします。
思い出した事がありますが、今年の最初頃かのニュースで、アメリカ軍の装備の古さが問題になっていて、未だに8インチのフロッピーディスクを使っている部署もあるそうです。

それも関連部署とかではなくて、兵器とかにも関連する重要なシステムで使われているそうです、
お金がないのが最大の理由だそうですが、戦闘機やその他最新兵器には青天井か?と言うほどお金を掛けているので、「掛けられない部署」ということなんでしょう。

中国も部署にもよるでしょうが、あの国は社会インフラなどでけっこう予算や原資無視してカネ使い放題の部分もあるのでアメリカ軍よりも凄い部分も多いのでしょうね。
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フロッピーとは懐かしい (ブログ主)
2019-11-17 22:15:49
 その昔、外部記憶装置はカセットテープで、FDなんか使っている人は憧れでした。さらに、HDなんて会社でもないと高価でとても手など出ませんという時代がありました。

 昔、嘘かホントかわかりませんが、米軍のとある機関でソニーのプレステを何十台も並べて並列処理を行うことにより、情報処理をしているというTVを見たような気がします。

 我が家には3.5インチFDが山のようにありますが、もはや使い道は残っていません。外付けFDがあるので、USBに接続すれば使えるのですが、今となっては写真1枚すら保存できません。1
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