「まあ、勉強したと思ってさ」なんて・・・。
株安で元本割れ続出は必至 リスク限定型投信の行方(抜粋)
2008年4月14日 『週刊ダイヤモンド』編集部
「リスクが限定的で安全性が高い」
ことを売りにしている投資信託で
「元本割れ」
が続出し
購入者からは
「話が違う」
との怒りの声が出始めている。
<リスク限定型投信>
①日経平均株価が一定の範囲内であれば「元本が確保」され
②一定の分配金を受け取ることができるというもの
③商品によって多少の違いはあるものの
(1)スタート時に日経平均を基に設定した「スタート株価」が1年ないしは1年半後の判定日に日経平均を上回った場合
(2)もし上回らなくても1年半のあいだ、日経平均があらかじめ定められた価格(ノックイン価格)まで下がらなければ
「元本は確保される」といった仕組み
④ダブルでリスクテークしているため
⑤リターンは大きくないもののリスクは小さく
⑥安全性が高いとして銀行を中心に広く販売されてきた
サブプライムローン問題に端を発し
昨夏から日経平均は下落の一途。
3月にはついに
「1万2000円台」
まで割り込んでしまい
「ノックイン価格を下回る」商品が
続出しているのだ。
<ノックイン価格を下回った銀行>
(三菱東京UFJ銀行)
①最多
②2006年12月に販売された通称「デュアルバリア06-12」をはじめ
③これまで6本の投信がノックイン価格を下回ってしまった
④販売額は1730億円強
(中央三井信託銀行)
⑤同様の商品を販売
⑥これまで計8本
⑦販売額にして約1570億円の投信がノックイン価格を下回っている
現時点では
2つの条件のうち
「後者に抵触しただけ」
ともいえるが
日経平均が
「スタート株価」
まで回復する望みは薄い。
つまり
「前者の条件も満たされず」
元本割れの可能性が非常に高まっているのだ。
<金融関係者>
「販売手法にも問題がある」
「(金融商品取引法施行前の段階で)リスクに関する十分な説明をしていない営業マンが多かった」
<購入者に多い不満>
「日経平均がそんなに下落するわけがなく、元本は確保されるという言葉を信じたのに」
また
たとえ説明があったとしても
<関係者>
「(リスク限定型という商品の特性上)投資初心者を中心に販売していた」
<多くの金融関係者>
「顧客が理解したうえで購入していたか大いに疑問が残る」
購入者に連絡を入れて
「元本割れのリスクもある」
と呼びかけるなど
対策を講じる銀行も出始めている。
確かにここまでの株安は
想定外だったかもしれない。
しかし前述の2行だけを見ても
1人当たりの購入額を仮に500万円とすると
6万6000人あまりが購入していることになり
今後、問題は広がっていく可能性が高い。
骨董の世界では
「まあ、勉強代ですな。」
なんてことを言うそうです。
テレビ東京系の
「開運!なんでも鑑定団」
なんて
「これ、200万で買いました。2000万はするはずです。」
が
「2000円!」
そんな「玉砕」を
何度見たことか。
「リスクが低い」は
「リスクがない」じゃないし
リスクなしで増やそうとするから
「サギ」
にも引っかかる。
もっとも
今回、被害を受けている人のほとんどは
「まじめで堅実な人」
だろうと思うので
「よっしゃ、増やしたる!」
みたいな感じではないだろうから
「これは言いすぎ」
かもしれない。
「日経平均がそんなに下落するわけがなく、元本は確保されるという言葉を信じたのに」
「(リスク限定型という商品の特性上)投資初心者を中心に販売していた」
「顧客が理解したうえで購入していたか大いに疑問が残る」
この辺が
記事のポイントだろうけど
「顧客が理解したうえで購入していたか大いに疑問が残る」
とは優しすぎる言葉だ。
「理解もしないで、こういう商品に手を出す」こと自体が
オオマチガイでしょう。
だから
購入して、いくらかの損をした人の中でも
「賢明な人」は
あまり「怒ってない」に違いない。
当然のことだけど
そういう人たちは
初めての投資なら
「金額を抑え目にする」
という手段を取ってるだろうし
ベテランなら
「リスク分散のため、別の金融商品で利益を出してる」
だろうからね。
この大損に怒ってる人の多くは
もし「成功」してれば
この投資に手を出さなかった人に対して
こう言ってたはずだ。
「絶対損しないんだよ。なんでやらないの?バカだなあ。」
株安で元本割れ続出は必至 リスク限定型投信の行方(抜粋)
2008年4月14日 『週刊ダイヤモンド』編集部
「リスクが限定的で安全性が高い」
ことを売りにしている投資信託で
「元本割れ」
が続出し
購入者からは
「話が違う」
との怒りの声が出始めている。
<リスク限定型投信>
①日経平均株価が一定の範囲内であれば「元本が確保」され
②一定の分配金を受け取ることができるというもの
③商品によって多少の違いはあるものの
(1)スタート時に日経平均を基に設定した「スタート株価」が1年ないしは1年半後の判定日に日経平均を上回った場合
(2)もし上回らなくても1年半のあいだ、日経平均があらかじめ定められた価格(ノックイン価格)まで下がらなければ
「元本は確保される」といった仕組み
④ダブルでリスクテークしているため
⑤リターンは大きくないもののリスクは小さく
⑥安全性が高いとして銀行を中心に広く販売されてきた
サブプライムローン問題に端を発し
昨夏から日経平均は下落の一途。
3月にはついに
「1万2000円台」
まで割り込んでしまい
「ノックイン価格を下回る」商品が
続出しているのだ。
<ノックイン価格を下回った銀行>
(三菱東京UFJ銀行)
①最多
②2006年12月に販売された通称「デュアルバリア06-12」をはじめ
③これまで6本の投信がノックイン価格を下回ってしまった
④販売額は1730億円強
(中央三井信託銀行)
⑤同様の商品を販売
⑥これまで計8本
⑦販売額にして約1570億円の投信がノックイン価格を下回っている
現時点では
2つの条件のうち
「後者に抵触しただけ」
ともいえるが
日経平均が
「スタート株価」
まで回復する望みは薄い。
つまり
「前者の条件も満たされず」
元本割れの可能性が非常に高まっているのだ。
<金融関係者>
「販売手法にも問題がある」
「(金融商品取引法施行前の段階で)リスクに関する十分な説明をしていない営業マンが多かった」
<購入者に多い不満>
「日経平均がそんなに下落するわけがなく、元本は確保されるという言葉を信じたのに」
また
たとえ説明があったとしても
<関係者>
「(リスク限定型という商品の特性上)投資初心者を中心に販売していた」
<多くの金融関係者>
「顧客が理解したうえで購入していたか大いに疑問が残る」
購入者に連絡を入れて
「元本割れのリスクもある」
と呼びかけるなど
対策を講じる銀行も出始めている。
確かにここまでの株安は
想定外だったかもしれない。
しかし前述の2行だけを見ても
1人当たりの購入額を仮に500万円とすると
6万6000人あまりが購入していることになり
今後、問題は広がっていく可能性が高い。
骨董の世界では
「まあ、勉強代ですな。」
なんてことを言うそうです。
テレビ東京系の
「開運!なんでも鑑定団」
なんて
「これ、200万で買いました。2000万はするはずです。」
が
「2000円!」
そんな「玉砕」を
何度見たことか。
「リスクが低い」は
「リスクがない」じゃないし
リスクなしで増やそうとするから
「サギ」
にも引っかかる。
もっとも
今回、被害を受けている人のほとんどは
「まじめで堅実な人」
だろうと思うので
「よっしゃ、増やしたる!」
みたいな感じではないだろうから
「これは言いすぎ」
かもしれない。
「日経平均がそんなに下落するわけがなく、元本は確保されるという言葉を信じたのに」
「(リスク限定型という商品の特性上)投資初心者を中心に販売していた」
「顧客が理解したうえで購入していたか大いに疑問が残る」
この辺が
記事のポイントだろうけど
「顧客が理解したうえで購入していたか大いに疑問が残る」
とは優しすぎる言葉だ。
「理解もしないで、こういう商品に手を出す」こと自体が
オオマチガイでしょう。
だから
購入して、いくらかの損をした人の中でも
「賢明な人」は
あまり「怒ってない」に違いない。
当然のことだけど
そういう人たちは
初めての投資なら
「金額を抑え目にする」
という手段を取ってるだろうし
ベテランなら
「リスク分散のため、別の金融商品で利益を出してる」
だろうからね。
この大損に怒ってる人の多くは
もし「成功」してれば
この投資に手を出さなかった人に対して
こう言ってたはずだ。
「絶対損しないんだよ。なんでやらないの?バカだなあ。」