恐懼に堪えない日々

【恐懼】(きょうく)・・・ おそれかしこまること。日々の生活は恐懼に堪えないことばかりですよね。

9/1(日)黒門亭2部(第3394回・主任:金原亭世之介)

2019年09月01日 | 噺とか
予定していなかったのですが、ちょっと時間が空きまして、黒門亭の2部へ。
最近、黒門亭に来るときはどうも人気のある顔付けの時ばかりで、
30分ぐらい前に行って並んで、という流れが多かったのですが、
この日は、ようやくつ離れするぐらいののんびりとした人数。
満員の黒門亭も熱気があっていいのですが、
ある程度の余裕があってのんびり落語が聞けるのがいいもんで。

歌つを「新聞記事」
花 飛「出来心」
歌 橘「お血脈」
-仲入り-
ジキジキ「音曲漫談」
世之介「死神」

前座の歌つをさん、いい滑舌と発声でいいですね。
やはりどことなく師匠の歌奴師匠らしさを感じたりもするのですが、
安定した噺で聞いていて楽しかったですね。
いい前座さんにあたると得した気分になります。

花飛さんも久しぶり。
花緑一門の中で、他のお弟子さんとは少し雰囲気が違うかな?
どちらかというと淡々と噺を進めていくタイプのようにも思いますが。
今日で終わる夏休みについて、小学校3年生の娘さんが宿題に悪戦苦闘している、
というようなマクラから読書感想文の話題へ。
で、この辺は特に関係なく本題は「出来心」でした。
黒門亭で持ち時間長目だから「花色木綿」まで行くかとも思いましたが、
まぁこれはこれで。

歌橘師匠も本当にご無沙汰。
浅草にまだ足繁く通っていたころにはたびたびお見掛けしましたが。
「落語界の美肌王子」ぶりは相変わらず。
マクラでは前座のやまびこさんのポンコツにまつわる話をあれこれ。
独演会の仕事のダブルブッキングやら、「宣材」と「洗剤」の間違いなど、
まぁ笑いになるからいいんですが。
上下関係の話から、自分自身の内弟子修業時代の話、
さらには日るね改めしん乃さんの話題まで。
いやはや、これだけの人数だからできる話題なんでしょう。
本題の「お血脈」もさらっとながら、楽しい高座でした。

仲入りをはさんで音曲漫談のジキジキさん。
寄席の高座で何度も拝見していますが、黒門亭の至近距離で見ると圧がすごい。
年に1度ぐらいは黒門亭に出ているらしく、
落語協会の正会員になるためのオーディションが落語協会2階で行われたとのことで、
思い出のある会場なんだそうな。
普段なら7分程度の高座がザラだそうですが、今日の持ち時間は20分。
たっぷりと2人の演奏を楽しませていただきました。
でも、あれぐらいの広さなら音響機材は不要なのでは・・・。

トリの世之介師匠はネタ出しで「死神」でした。
マクラでなんと30分近くを費やし、終演時間も20分以上オーバー。
だからと言って冗長だったかといえばそんなことなく、
もうここぞとばかりにマクラでの過激な話題がすごすぎる。
馬桜師匠にまつわる話から正朝師匠が出てきたり、なんだかもうすごい。
本編の「死神」もところどころに遊びがちりばめられており、
普段あまりチェックしていない師匠なだけに新たな発見がありました。
そりゃ二人の女流弟子がいる師匠だもの、常人ではないですね。
死神を追い払う呪文が、
「アジャラカモクレン キュウライス 浦和は全部で8つある」
と、直前に出たジキジキのネタを使うあたりがさすが。

あまり期待せずに来た黒門亭でしたが、楽しい気分で会場を後にしました。
さて、来週は謝楽祭ですね。

恐懼謹言。
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